第719話~ドワーフの国の巨大地下墳墓 秘密の部屋 前編 隠し部屋で攻撃準備をせよ!~
ルック王に開放してもらった地下墳墓の頂点へと続く下り階段を降りて行った。
途中に隠し部屋へへ入るためのスイッチがあるみたいなので。
「『精霊召喚 土の精霊』。さあ、土の精霊よ。隠し部屋へのスイッチを探し出すのです」
ヴィクトリアの土の精霊にスイッチを探させながら進んだ。すると。
「ホルストさん。あそこにスイッチがあるようです」
「本当か?どれどれ……。お、確かにあるな」
といった具合に簡単にスイッチを見つけることができ。
「それじゃあ、隠し部屋で準備を始めるぞ」
「はい」
そんな風に隠し部屋で神聖同盟との戦いに向けた準備を始めるのだった。
★★★
さて、神聖同盟の企みを阻止するべく俺たちは戦いの準備を始めた。
まずは敵の配置などの情報収集から始めることにする。
この隠し部屋には通風孔があるらしいのでそれを利用して偵察に行こうと思う。
ならばまたマウントオブスピリットの時のようにネズミの姿になって偵察しようか。
そう思ってみんなに提案してみたところ。
「それは良くないと思います。皆様はここへ来るまでに大分体力を使っております。偵察は拙者に任せて、体力や魔力を回復させてください」
と、ネズ吉が偵察をしてくれると言い始めたのだった。
まあ、確かに俺たちはここの遺跡の探索で体力を使っているので少しでも回復させたいところだ。
そんな訳でここはネズ吉に甘えることにした。
「じゃあ、偵察はネズ吉にお願いするよ」
「畏まりました。はああああ、『眷属召喚』」
すると、ネズ吉の周囲に魔法陣が出現し、しばらく光り輝いた後、光が収まると同時に十匹ほどのネズミたちが現れたのだった。
★★★
ネズ吉が召喚した眷属たちを紹介するというので、俺はまず彼らと挨拶をすることにした。
「それではホルスト様にご紹介しておきますね。この十匹は吾輩の眷属の中でも偵察活動に特化した『偵察の十傑』と呼ばれているネズミたちです。姿を隠す魔法を使えたり、生命力や気配、魔力の隠蔽も得意だったり、魔力感知や生命力感知ができたりりするので、偵察のプロフェッショナルなのです。さあ、お前たち。ホルスト様にご挨拶をせよ」
「はっ。我らネズ吉様配下の『偵察の十傑』と申します。ホルスト様、よろしくお願いします」
「ああ、こちらこそよろしくお願いするよ」
これで一通り挨拶は終わったので、本題に移ることにする。
「それで、ホルスト様。拙者たちは何を探ってくればよろしいのでしょうか?」
「そうだな。一番欲しいのは敵の数や配置なんかの戦うに際して参考になる情報かな。後、神聖同盟の設備の配置の情報も欲しいかな。どうせここにある神聖同盟の連中の設備、後でぶっ壊す予定だから、その時の手掛かりが欲しいな」
「わかりました。敵の情報や設備の情報が主に欲しいのですね」
「ああ、その通りだ。だが、その二つの他にも役に立ちそうな情報があったら、なるべく仕入れて来てくれよ」
「畏まりました。それでは、皆の衆、行くぞ」
「おう!」
「では、行ってまいります」
ネズ吉とその配下の『偵察の十傑』たちは俺の話を聞き終わると。
「『姿隠し』。『遮音』」
と、自分たちに潜入工作用の魔法をかけ、タタッと通気口を通って地下墳墓の頂点の部屋へと向かって行った。
こうして偵察の手はずも調ったことだし、後は待つだけである。
★★★
そうやって待っている間に、俺たちは攻撃に備えて体力を回復するための休息をとる準備を始めた。
「ヴィクトリア。テントを出してくれ」
「ラジャーです」
「ありがとう。それじゃあ、俺とヴィクトリアとリネットの三人でテントを張るぞ」
「「了解!」」
俺とヴィクトリアとリネットの三人でテントを張って、今日の寝床を用意したり。
「ネイアさん。今日はピザを焼きましょうか。たくさんチーズをのせて。その方が偵察に行ったネズ吉さんや眷属のネズミさんたちも喜んでくれるでしょうし」
「そうしましょうか。他にはスープでも作りましょう」
エリカとネイアがご飯を作ったりした。
ちなみにこの部屋と頂点の部屋は通気口で繋がっていてそのせいで匂いが漏れるとまずいので。
「『精霊召喚 風の精霊』。さあ、風の精霊よ。風を操って、神聖同盟の人たちに食べ物の匂いが流れないようにしなさい」
と、風の精霊を呼び出して食べ物の匂いが漏れないように工夫したりした。
こうやって頑張って準備した結果。
「ようやく寝床の準備ができたな」
「はい。今日は簡易ベッドを出したので、久しぶりにゆっくり寝られそうです」
バッチリ寝床の準備ができ。
「旦那様、ご飯できましたよ」
と、ご飯の準備もでき、休息の準備ができたのだった。
★★★
そうやって休息の準備ができた頃。
「ただいま戻りました」
偵察に出ていたネズ吉と『偵察の十傑』たちが帰って来た。
早速報告を聞きたいところではあるが、その前に。
「ご苦労さま。お前たち、歩き回ってお腹が空いただろう。うちの嫁たちがチーズがたっぷりとかかったピザを焼いたから、まずはこれを食べて腹を満たしてくれ」
「ありがとうございます」
といった感じで、ネズ吉たちにまずはチーズを食べさせてねぎらった。
そして、ネズ吉たちと一緒に俺たちも食べ、しばらくして全員の腹が満ちてきたころを見計らって話を切り出した。
「どうだ、ネズ吉。そろそろ腹はいっぱいになったか?」
「はい。お腹がいっぱいになりました」
「では、そろそろ仕入れてきた情報を聞かせてくれよ」
「はい。それでは……」
俺の頼みを了承してくれたネズ吉の話がこうして始まったのだった。




