セディ・ハートラント著『世界のコボルト図鑑』より
場所を幕間に移動させました(*'▽')
これは世界中に分布し、人族とも密接な関係にある “犬人族に関する研究” の第一人者を自負するセディ・ハートラントによる研究成果である。なお、私はコボルトたちの言語を独自に解釈している側面があり、必ずしも正確な情報とは言えない事を御理解頂きたい。
第三章二節 コボルトの進化について
一般的に20~50匹の群れに於いて、上位種のコボルトは4~10匹ほど存在する。その大半は一般的なコボルト・ファイターであり、極稀に更なる進化を迎えた個体も存在する。又、独自の進化を辿る亜種なども確認されており、それらはより強力な個体となる可能性を秘めていた。
因みにコボルト侍やコボルト剣豪は極東の島国大和に棲む亜種となっているが、漁に出て海へ流されたのか平原国家の草原地帯にも紛れている事が記録上にて確認できた。
それらを踏まえたコボルトたちの第二形態以降の系統図を此処に示す。
(一般種)コボルト・ファイター
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|-(一般種)コボルト・フェンサー
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| -(一般種)コボルト・ソードマスター
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|-(一般種)コボルト・シーカー
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| -(亜種)コボルト・ダークストーカー
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-(亜種)コボルト侍
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-(亜種)コボルト剣豪
(亜種)コボルト・ウォリアー
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|-(亜種)コボルト侍
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| -(亜種)コボルト剣豪
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-(亜種)コボルト・ヴァンガード
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|-(変異種)コボルト・ベルセルク
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-(変異種)黒毛混じりの狼犬人
| ※戦士型のヴォルフィッシュ・コボルト
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-(変異種)???????
(亜種)コボルト・ストライカー
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-(亜種)コボルト・セイント
※聖なる闘気を纏い、己が身体ひとつで戦うコボルトの聖拳士
(一般種)コボルト・ガード
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|-(一般種)コボルト・スワッシュバックラー
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-(一般種)コボルト・ダークガード
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-(変異種)漆黒のハイ・コボルト
※現存する記録の上で極少数しか確認できていない漆黒のコボルト
※強力な魔物で魂を縛り、動きを封じる咆哮を放つ……らしい
(亜種)コボルト・ディフェンダー
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|-(亜種)コボルト・ダークナイト
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| -(変異種)コボルト・ダークロード
| ※コボルトの下位王種で、種族強化系の咆哮を複数持つ
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-(亜種)コボルト・パラディン
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-(変異種)???????
(一般種)コボルト・メイジ
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|-(一般種)コボルト・メイガス
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| -(一般種)コボルト・ウィザード
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-(亜種)コボルト・ハーミット
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-(変異種)コボルト・フィロソフィア
※知識を極めようとするコボルト、歴史上でも目撃例は非常に少ない
(一般種)コボルト・ヒーラー
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|-(一般種)コボルト・プリースト
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| -(一般種)コボルト・ビショップ
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-(亜種)コボルト・セイント
(亜種)コボルト・ホーリーランス
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|-(変異種)コボルト・ヴァルキュリア
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| -(変異種)??????
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-(亜種)コボルト・ファランクス
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-(超越種)槍天の獣
※700年前に一度だけ確認された個体、その一撃に砕けぬ物はない
※所持していた武装:獣槍ガルヴァディスは行方不明
(変異種)ハイ・コボルト
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-(原種)エルダー・コボルト
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|-(変異種)銀毛の狼犬人
| | ※術師型のヴォルフィッシュ・コボルト
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| -(変異種)???????
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-(原種)エルダー・ウェアヴォルフ
※古い血筋の人狼で、犬人と明確に分化する以前の原種
(変異種)コボルト・フォクシー
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|-(変異種)フォックス・ウォーカー
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| -(変異種)??????
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-(変異種)コボルト・ドクス
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-(変異種)コボルト・ディープドクス
(変異種)コボルト・ジャッカル
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|-(変異種)コボルト・オルトロス
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| -(変異種)獄炎のケルベロス
| ※頭が三つの巨獣に化身する漆黒灼眼のコボルト
| ※御伽噺の存在なので具体的な目撃事例は無い
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-(変異種)コボルト・ガルム
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-(変異種)???????
(変異種)コボルト・スミス
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|-(変異種)コボルト・アリスメティシャン
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|-(変異種)コボルト・ブラックスミス
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-(変異種)コボルト・アルケミスト
以上が古文書を含めて確認できたコボルトの進化形態であるが、ゴブリンと並んで個体数が多く、生と死を繰り返して早いサイクルで世代交代を行うため、かなりの多様性に富んでいる。
強力な個体ほど一代限りで終わる事、そもそも第三段階に到達するコボルトが極稀な事もあって、ほとんどが脆弱な魔物であるために現状は脅威とならないが、強力な上位種が現れた時には注意が必要だ。
モフッとした…… ともすれば可愛らしい外見に惑わされてはいけない。
私はもう手遅れになってしまったけどね…… あぁッ、モフモフしたい!!
BY セディ・ハートラント




