各駅停車高槻行き
各駅停車 普通高槻行き
尼崎から各駅停車高槻行きに乗ることが多い。いつも決まった席に座ることがほとんどだ。今日もいつもの席に座ると、いつもの女の子が隣に座ってきた、どんなにすいていても何故か僕の隣に座ってくる。新大阪を過ぎて東淀川あたりでいつもうたた寝をして、何度か僕の肩で寝かけたこともあった。彼女はポニーテールで涼しい目、清潔な唇、色白てキメの細かい肌、そしてメガネ。僕のストライクゾーンど真ん中である。僕が30年前ならこんな彼女が欲しかった。でも今の僕は枯れはててしまったただのおじさんである。
ある日その電車のなかに岸辺の駅でヤンマが紛れ込んできた、あちこちぶつかりながら彼女に突撃した。キャーっとゆう悲鳴と共に彼女は僕に抱きついた。これは夢なのではないかほっぺをつねりかけた。取りあえずヤンマをとって「大丈夫ですか」とゆうと「虫が苦手なんです。」「あっ僕もなんです」「夏生まれなのに虫苦手っておかしいといわれてます。」「何月何ですか」「7月です」「私と一緒だ」「明日私の誕生日なんですよ」「ぼくもです」「一緒に食事しませんか」「こんなおじさんでいいんですか」「はい」
待ち合わせの18時僕はいつものように15分前についただいたい遅れてくるひとが多いので文庫本を読みながらまっていることが多い。今日も文庫本を取り出したところで後ろから目隠しされた。「ダーレだ」実はその時まで名前を聞いていなかったので「ポニーテールの可愛こちゃん」と答えた。「正解。でも今日からはちゃんと名前で呼んでくださいね、瞳です」夕陽に染まる瞳ちゃんのポニーテールも涼しい目も唇も何もかも素敵だった。彼女の希望で家庭的イタリア料理の店にいくことにした。まずはワイン「乾杯!」「瞳ちゃんに乾杯!」「おじさまに乾杯!」一体何回乾杯をしたんだろう。勿論食事も素晴らしく美味しかった。「おじさま小説が好きなんですね」とゆうので「どちらかといえば下手の横好きですが絵をかくほうがすきだよ」とゆうと「私も絵を描きたい。私を連れていってくださいね。」と固く約束させられた。楽しい時間はあっとゆうまに過ぎ、お店をでた。ここでバイバイとなるところであるが、彼女と僕はおんなじ方向。さも当然のように腕を組んでくる。「おいおい、これは現実のことなのだろうか」各駅停車では当然の事ながら隣に座り、ピタッと引っ付いてくる。理性が飛びそうになったところでついたのが尼崎、ここでお別れである。
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