仮想世界の執事
第1ステージ:学校
恩タクが謎の化け物に連れ去られラボメン12人は固まって動けないでいた。(みけは泣き崩れている)
理由は2つ。
・人と明らかに掛け離れた外見をしていた事
・恩タクだけを連れていった不可解な行動から、知識がある固体かもしれない事
これらの理由により3人はかなり取り乱していた。
黒「おぎゃるさん!さっき言っていた事と全く違うじゃないか!?どう見たってあれはばけものだよ!?」
紅「いきなり犠牲者が出るなんて…私はこれからどうすれば」
龍「俺が恩タクを…ハア、ハア、…タクを、ハア」
未「3人共、少し落ち着け!」
龍「今さっきあんな状況だったんだぞ!?落ち着ける訳がいないだろう!」
リュ「い~や、落ち着いて」
リュカの強い口調により取り乱してるのが3人だけと気付き、黒と紅は冷静になる。
しかし、龍は冷静にはなれなかった。
龍「!?……だってよー、だってよー、俺が恩タクを殺したようなもんだぞ!俺が!それなのにどうやって落ち着けっていうんだ!!」
リュ「それは違―」
ソ「ちげぇーよ」
龍「ソル……」
ソ「俺達がこの世界に来てしまった原点を思い出せ」
龍「……」
ソ「俺達がこの世界に来なければ危険は無かったんだ、じゃあこの世界のシステムを作ったのは誰だ?」
龍「………」
黒「おぎゃる?」
黒の発言におぎゃるはかすかに反応する。
そこで、多々羅が前に出る。
多「ソル、お前の聞き方が悪い…そして黒、それは違う。この世界を作ったのは俺達が安全に仮想世界を楽しめる様に組み込まれたものだ。さらに、これをおぎゃるが作ったんじゃない…ラボメン全員で作ったんだ。」
黒「え?だってあのヘルメットを開発したのって…」
多「ああ、おぎゃるだな、開発したのは。じゃあ、それを作るための仮定、つまり資材と資金を集めたのは誰だ?……俺達だろ。例えば、ゲームを開発した人が1人いるとする。じゃあ、その人だけが周りから称えられるのか?違うだろ…その仮定を生み出した、または作り出した人も同じくらい凄いんだ…話を戻すが龍、これは誰のせいでもないんだ、被害者を最小限に抑えるために一刻も早くこの世界を攻略する必要がある…前に進もう」
龍「……あぁ、そうだな、すまなかった、少し取り乱していたようだ」
ソ「(……あれ?おいしい所、全部持ってかれてね?)」
全員は多少同様しつつも、冷静な判断が出来るまでには落ち着きを取り戻す事ができた。
何も言わなくとも、準備が出来次第すぐ校舎を探索をする事も14人全員が理解していた。
そして全員の準備が終わると、その光景を見ていた者がグランドに現れた。
“現れた”といっても、最初の部屋と同様にとんでもない勢いで落ちてきたため、土煙が立ち込めて何が落ちてきたかラボメンには分からなかった。
しかし、ここは最初の部屋とは違いゾンビが存在する場所。さらには人と掛け離れた化け物までいる場所だ。
だから、まだ戦えない者はすぐに距離を取り、葵は『妖刀村正』を構え、多々羅は『フェンリルの怒牙』を構え、ソル・ガレンは煙の奥にいる存在に警戒した。
だが、煙が晴れて見えた存在は非常に顔の整った10代か20代の執事姿の男性だった。
ラボメン全員はその男性を見て違和感を感じる。
最初の部屋にいたAIと雰囲気が似ている、と。
男性はラボメン全員の様子を確認すると、最初の部屋にいた全く表情を変えなかったAIと違い、優しい笑顔をしてからお辞儀した。
AI?「皆様、第1ステージにようこそいらっしゃいました。私は当コミュニティの説明役を担った『β』」という者です。以後お見知りおきを」




