よく分からない所に来たんですが?
2117年、日本・岩手県某所。
僕の名前は水沢南優太。中学3年生。
さっきテニスの中総体の県大会が終わったところだ。
決勝のファイナルゲームでデュースまで持ち込んだが負けてしまった。どっちにせよ東北大会へ行けるわけだし結果オーライかな。
てなわけで今、家に向かって歩いてるとこ。にしても、2年前からVRシステムを導入してかなり忙しくなったなぁ。それを乗り越えられたから今があるって感じかな。
まずは気合い入れだ!
「……よし、もっと強くなるぞー!」そう言って右足を強く踏むと、
右足のついた道路にヒビが入り、そのまま割れた。勢いよく踏んづけてしまったため、立て直せず暗闇へ体ごと真っ逆さま。これは待てよ?大抵の異世界転生系なら、死んでから移動することが多いよな。…ってことは、え、何?死んじゃうの?とかのんきなこと考えてる場合じゃいのにーーーぃ………!!!
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どれくらいかかったかは分からないが、しばらく気絶していた。うーん、どこなんだここは…。
混乱してる真っ只中だが、ひとまず状況確認だ。えーと、体、横たわってる。床、これは草か?あまり記憶がはっきりしないが、暗闇の中へ落ちていったからひどく体が痛いのかなと思ったけどそこまで痛くない。不思議だ。
すると遠くから、走る音がした。幸い、誰かが近くにいたのだろうか。妙にからだがだるいな~、しばらく動きたくない。
「……ぉーぃ。聞こえるー?」
自分のことで精一杯な中、急に誰かの声が聞こえてきた。えーこの展開って、やっぱり異世界系へ来た感じですか?なんかもう疲れた感覚がすごくて目を開けるのもしんどい。
「起きろー。雷ぶつけられたいのかー?」
「……んあぁ…?」
思わず声が漏れてしまった。
というか雷?何を言ってるんだ?
気になる気持ちが増してきてやっと目を開けた。目の前には僕と同じくらいの見た目の年齢の少女がいた。黄髪で、上にちょっと髪を編んでるけど全体的にはショートボブだ。何やらアイドルっぽい衣装だし。
「あっ、やっと起きた?ほーら、ここにいると近くの暴れ馬にやられるわよ。」
「…?暴れ馬?どういうこと?」
「はぁ…、何もわかってないの?混乱し過ぎよ。ほら立って!」
「うわっ!」
強引に体を起こされ、多少ふらつきつつも立つ。
ちなみにちらっとスカートの中が見えたのですが、中にショートパンツを履いてた。
意識が朦朧としながらも周囲を見渡してみると、あたり一面が平原だ。かなり奥にぼんやりと山が見える。その手前には街らしき所が。まぁそこまで遠くないみたい。
「…んー?ここ、ほんとどこなんだろ…。」
「?ホントに何もわかってないみたい。もしかして別の国から来たのかな。とりあえずこっちへくる?あっ、ちなみに奥に見えるあの街、あれは街の国、トルトーナッツって言うの。今からそこに行くけど、とりあえず肩貸そうか?」
「トルトーナッツ…。まぁ、とりあえずお願いします。」
会話の後に気づいたけど、横に赤い剣があったのでそれも持っていくことに。
しっかし、女子に支えられるのってこれ以上ない経験だなぁ(変態じゃないです)
僕と彼女は、街の見える方向に行く。
床が草原なのでとにかく歩きづらい。
で、歩いて十秒足らずで、目の前に何かが現れた。嫌な予感がするなぁ~って思って、次に発した彼女の台詞が予感を的中させた。
「……もう〜、出てきてほしくないときに〜。この暴れ馬の子供たちは遊びだと思ってるのかしら?」
わらわらと出てきた少年たち。大きいのもいればすこし小さめの子供も。
それを聞いてから初めてそれを見たときの僕の感想。
え、これが暴れ馬の子供?見た目ほぼ子供やん。無地の布の長袖服に、なにやらもろく見える鎌のような武器。頭の横には羊みたいな角が。なんかケンタウロス?っぽく見える。
とか思ってる間に囲まれちゃった僕とまだ名乗ってない少女(僕もまだ名乗ってないけど!)
「ねぇ、戦える?あー言っとくけど、ずっと意識を取り戻してなかったらやられるよ!?」
んなこと言われても、状況がわかってないから頭が回らないんですけど!?
手に持ってる剣で戦うのか?使い方もわからないのに!?
「もう〜、どうなっちゃうんだよ…。」




