表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
和ロリな少女は異世界を旅する  作者: ほずみ
本編
4/48

03 交流しよう

更新遅い上、短くてすみませんm(_ _)m

「あの……大丈夫ですか?」

「………大丈夫に見える……?」


 彼女は首を振って答えた。


「ごめんなさい。……これを飲めば多少は和らぐと思います」


 薄い水色の液体が入った瓶を渡してきた。


「ありがとうございます」


 その瓶を受け取ったが、得体の知れないものは飲みたくない。


「ところで、これは?」

「『回復薬ポーション』ですよ。飲んだ事ありませんか?」


 飲んだ事はおろか、私は見たこと無い。嘘言っても仕方ないので、素直に伝えた。


「そうですか……。回復薬ポーションには下級、中級、上級と3種類あります。その回復薬ポーションは中級なので、痛みはなくなりますよ。下級でもある程度なくなりますが、念のためです」


 どうやらこれ(ポーション)は薬らしいので、ぐいっと飲み干す。

 飲んですぐに痛みは引いていき、立っても大丈夫な程になった。


「ありがとうございます。えっと……」

「クリスです。クリス・アルフィテリアです」

「……クリスさん?」

「はい」

「私は柊のぞみ、です」

「……ヒイラギさん?」


 もしかして、海外の名前みたいなものかな。名前と名字が逆になるし。


「……のぞみが名前で、柊が名字よ」

「のぞみさん、ですか?」

「そうそう」

「では、のぞみさん、と呼ばせてもらいますね。のぞみさんも無理せず、いつも通りで話していいですよ」

「……じゃあ、そうするね」

「はい」


 彼女、クリスはきれいな水色の瞳と髪の少女で、穏やかそうな雰囲気が漂う。


「のぞみさんはなぜあんな場所に引っ掛かっていたのですか?」


 まあ、気になるよね……。


「……信じられないかもしれないけどいい?」


 クリスが頷いたので話すことにした。転移してきた事については迷ったけど、そのうちボロが出るから、話してしまうことにした。

 『始まりの巫女』についてもだ。


「……のぞみさんは異世界から来ていて、『始まりの巫女』ですか。私の知る限りでは、神殿や、神殿にいる『生命の巫女』様と関係がありそうですね」


 一通り話終えた後、言われたのがこの一言だった。


「『生命の巫女』って?」

「各地にある生命樹を管理する者です。それ以上は知りませんが、巫女様は神殿で保護されています。のぞみさんが本当に巫女であれば、神殿が保護しに来ますから……」


 もし、神殿に保護されたらどうなるか考えてみよう。

 まず、自由に出歩く事ができなくなる。

 ……あ、もう無理。

 私は別の世界から来ている。こっちの世界もたくさん見てみたいから、神殿に保護されるのはごめんだ。

 同じ巫女でも『神殿の巫女』ではなく、『自由な巫女』として生きていきたい。

 神様リドちゃんからは、何をしろとも言われていない上、いくつかの便利な道具だけ持たされて、「いってらっしゃい」だった。

 取説みたいのは貰ったけど、まだ見ていないし。


 その時、くぅー……と私のお腹がなった。そういえばまだ何も食べていなかったっけ。

 お腹の音が聞こえたらしく、クリスがおずおずといった感じで私に提案した。


「……あの……よろしければ私の家に来ませんか?簡単なお食事でしたら、準備できますし……」

「あ、うん……お願いします……」


 こうして私はクリスの家に向かうことになった。


 ◇


 しばらく歩くと、森の中におしゃれなログハウスが見えてきた。


「のぞみさん、あれが私の家です」


 あの場所からおよそ2時間ってところかな……実際にかかった時間はわからないけど。


「少しだけ待っていてくださいね。家の中が少々散らかっていますので……」


 軽く返事を返すと、クリスは小走りで家の中に消えていった。

 家の周囲には魔物避けの為、簡易的な柵が張り巡らされ、出入りできるのは小さな門一箇所のみ。柵の内側には木でできた机と椅子、そして井戸があった。

 井戸は水汲みに使用しているのか、木のバケツの取っ手にロープが縛り付けられていた。

 ほかには薪が積み上げられている。


「のぞみさん、お待たせしました」


 さっきと服装が変わってる事から着替えたのだろう。森の中ではローブで身を包んでいたけど、今はシャツにスカートといった服装をしている。

 家の中はワンルームマンションのような作りで、広々としている。広いんだけど、部屋の端に置いてある大きな釜が気になる。


「クリス、あの大きな釜は?」

「あれですか?私の仕事道具なんです。これでも錬金術師なんですよ?」


 ……え?錬金術師?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ