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強制異世界転移!! ~世界を繋ぐ指輪~  作者: 生家事


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98/99

任務完了!!!!!

悪役令嬢の守護霊?になった件

https://ncode.syosetu.com/n5150lz/

もよろしくお願いします!!!    



黒髪の青年に、ユウは一歩踏み込んだ。


「……その粉、譲ってもらえませんか」


若者の眉がわずかに動く。


「金なら払います。……いや、それだけじゃなくて」


言葉を選ぶ。


(ここが勝負だ)


「その粉を、定期的に手に入れたいんです」


「……ほう?」


興味を持ったように、若者が目を細める。


ユウは続けた。


「この港に出入りしている船長がいます。その人も、この粉を必要としてるんです」


一瞬だけ、若者の視線が鋭くなる。


「……取引、ってわけか」


「はい。あなたが持ってくる粉を、継続的に買い取る形で」


港の喧騒の中、二人の間だけが静かになる。


若者はしばらく考え込み、やがて小さく笑った。


「面白い話だな」


赤い袋を軽く揺らす。


「正直、こいつは売れなくて困ってたんだ。だが――」


そこで言葉を区切る。


「信用できる相手かどうかは別だ」


ユウはすぐに答えた。


「なら、直接会ってください。船長に」


迷いはなかった。


若者はじっとユウを見つめる。


やがて――


「……いいだろう」


小さく頷いた。


「案内しろ」


港の喧騒を抜け、ユウは船へと戻る。


歩きながら、何度も後ろを確認する。

若者は無言でついてきていた。


(……ひとまず、これで繋げられる)


船が見えてくる。

見慣れた甲板、揺れる帆。


ユウはそのまま乗り込み、船長を探した。


「船長!」


声を張ると、船長がゆっくりと振り返る。


「……戻ったか」


その視線が、すぐにユウの後ろへ向く。


「で、そいつは?」


若者は一歩前に出る。


「東方から来た商人だ。あんたが欲しがってる“粉”を持ってる」


船長の口元が、わずかに歪んだ。


「ほう……」


ゆっくりと歩み寄る。


「見せてもらおうか」


若者は無言で赤い袋を差し出す。


船長は中身を指でつまみ、匂いを嗅ぐ。


その瞬間――


目の色が変わった。


「……間違いないな」


低く呟く。


空気がわずかに張り詰める。


「で? いくらだ」


単刀直入。


若者は肩をすくめた。


「金も欲しいが、それだけじゃない」


船長の眉がわずかに動く。


「この港との“繋がり”が欲しい。安定して売れる場所がな」


数秒の沈黙。


やがて船長が笑った。


「いいだろう」


短く、だが重い一言。


「定期的に持ってこい。買ってやる」


取引は成立した。


ユウは小さく息を吐く。


(……これで、とりあえずは)


若者は軽く頷くと、踵を返す。


「また来る」


それだけ言い残し、船を降りていった。


静けさが戻る。


船長は袋を見つめながら、ぼそりと呟いた。


「……やるじゃねえか、港についてまだ1日もたってないぞ?」


珍しく、少しだけ機嫌が良さそうだった。


ユウは苦笑する。


「たまたまです」


「たまたまで彼を連れてこれるかね」


船長は鼻で笑い、袋を懐にしまう。


「これでしばらくは困らないだろうな」


その言葉に、ユウはふと思い出す。


「……そういえば」


船長に向き直る。


「エルド大陸に戻るのって、いつ出発するんですか?」


船長は少し考える素振りを見せてから、あっさりと言った。


「六日後だ」


「……六日後」


思ったより、時間がある。


(……その間に、できることをやらないと)


港の喧騒が、再び耳に入ってくる。


だが今は、さっきまでとは違って聞こえた。


――動き出した。


そんな感覚が、確かにあった。



そういえば船長の過去編投稿したのか?? 捜してきます!!

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