任務完了!!!!!
悪役令嬢の守護霊?になった件
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もよろしくお願いします!!!
黒髪の青年に、ユウは一歩踏み込んだ。
「……その粉、譲ってもらえませんか」
若者の眉がわずかに動く。
「金なら払います。……いや、それだけじゃなくて」
言葉を選ぶ。
(ここが勝負だ)
「その粉を、定期的に手に入れたいんです」
「……ほう?」
興味を持ったように、若者が目を細める。
ユウは続けた。
「この港に出入りしている船長がいます。その人も、この粉を必要としてるんです」
一瞬だけ、若者の視線が鋭くなる。
「……取引、ってわけか」
「はい。あなたが持ってくる粉を、継続的に買い取る形で」
港の喧騒の中、二人の間だけが静かになる。
若者はしばらく考え込み、やがて小さく笑った。
「面白い話だな」
赤い袋を軽く揺らす。
「正直、こいつは売れなくて困ってたんだ。だが――」
そこで言葉を区切る。
「信用できる相手かどうかは別だ」
ユウはすぐに答えた。
「なら、直接会ってください。船長に」
迷いはなかった。
若者はじっとユウを見つめる。
やがて――
「……いいだろう」
小さく頷いた。
「案内しろ」
港の喧騒を抜け、ユウは船へと戻る。
歩きながら、何度も後ろを確認する。
若者は無言でついてきていた。
(……ひとまず、これで繋げられる)
船が見えてくる。
見慣れた甲板、揺れる帆。
ユウはそのまま乗り込み、船長を探した。
「船長!」
声を張ると、船長がゆっくりと振り返る。
「……戻ったか」
その視線が、すぐにユウの後ろへ向く。
「で、そいつは?」
若者は一歩前に出る。
「東方から来た商人だ。あんたが欲しがってる“粉”を持ってる」
船長の口元が、わずかに歪んだ。
「ほう……」
ゆっくりと歩み寄る。
「見せてもらおうか」
若者は無言で赤い袋を差し出す。
船長は中身を指でつまみ、匂いを嗅ぐ。
その瞬間――
目の色が変わった。
「……間違いないな」
低く呟く。
空気がわずかに張り詰める。
「で? いくらだ」
単刀直入。
若者は肩をすくめた。
「金も欲しいが、それだけじゃない」
船長の眉がわずかに動く。
「この港との“繋がり”が欲しい。安定して売れる場所がな」
数秒の沈黙。
やがて船長が笑った。
「いいだろう」
短く、だが重い一言。
「定期的に持ってこい。買ってやる」
取引は成立した。
ユウは小さく息を吐く。
(……これで、とりあえずは)
若者は軽く頷くと、踵を返す。
「また来る」
それだけ言い残し、船を降りていった。
静けさが戻る。
船長は袋を見つめながら、ぼそりと呟いた。
「……やるじゃねえか、港についてまだ1日もたってないぞ?」
珍しく、少しだけ機嫌が良さそうだった。
ユウは苦笑する。
「たまたまです」
「たまたまで彼を連れてこれるかね」
船長は鼻で笑い、袋を懐にしまう。
「これでしばらくは困らないだろうな」
その言葉に、ユウはふと思い出す。
「……そういえば」
船長に向き直る。
「エルド大陸に戻るのって、いつ出発するんですか?」
船長は少し考える素振りを見せてから、あっさりと言った。
「六日後だ」
「……六日後」
思ったより、時間がある。
(……その間に、できることをやらないと)
港の喧騒が、再び耳に入ってくる。
だが今は、さっきまでとは違って聞こえた。
――動き出した。
そんな感覚が、確かにあった。
そういえば船長の過去編投稿したのか?? 捜してきます!!




