なんか知らないけど、死んで行ってない?
何故か知らないけど、死んで行ってない?
abaudo;アバウド
亀の上に、誰かが乗っている。
垂れ下がった白ひげが特徴の老人だ。
老人は何やら杖を掲げて、何かを大声で叫んでいるように見える。
でもその声は、この場にいる誰も聞き取れない。
何故なら、理解が出来ないから。
「あのおじいさんは、何を言っているの?」
「知らねぇよ」
「でもきっと、何か大切な事を言っているに違いない」
そうすると、一人の女子生徒が歩き出す。
「どうした? 絢音?」
クラスの一人の白垣絢音が何故か、亀に近づいて行く。
「絢音? どこ行くの?」
絢音は足場のない所から下を見た。
そして、そのまま下に飛び降りた。
多分ここは、雲より上にあるように思える。
そんな所から飛び降りたのだ。
勿論、それを見た全員が落ち着きを無くし、取り乱す。
「絢音ー!?」
そして、絢音の親友が一人...また一人と、狂ったように身を投げていく。
皆人の心を無くしたかのように、落ちていく。
最期に残ったものだけは、落ちることも無く静かに光に包まれた。
そして、一人だけ取り残された。
皆誰も、ここの記憶だけ残ってない。
ただ一人を除いて...
とりあえず、腐った肉をどうにかしよう。
そのまま食べるのはNG!
そもそもこんなの食べれた物じゃないしな。
じゃあ、どうするか?
ここで、ラズクッキングだ!
まず、腐った肉をできるだけひんやりした石の上に置いて、二時間待つ。
...うん、変化はないな。
とりあえず、近くにあった鋭利な石で切り刻み、今度は風当たりのいい出口の近くで...
出口の近くに人間軍がいた...
じゃあ、最終手段!
近くにあった怪しげなキノコと一緒に食べる!
「うっ!」
これは!?
...まずい...
俺は目から涙を流しながら、小さく切った肉とキノコを食べる。
吐きそうなのはいつでも同じで、結局半分まで食べた。
「もう無理だ」
どうしよう...何も喰う気が無い。
空腹状態とは何なのか...
わからない。
もういいや。
とりあえず、明日にでもレベル上げしようか。
そう思った矢先。
近くに何がいたか、この時は知る由もなかった。