9話:紫炎の魔法使い―休息
教室に戻ると、ぷっくりと頬を膨らませたユキネと苦笑いの影久がいた。
「どこ、行ってたの?」
ユキネが拗ねながら投げやりにそんなことを言ってきた。
「メシ食いに屋上だけど?」
「誰と?」
「佐薙と」
何を怒ってるんだ?ユキネの考えはやっぱりよく分からない。
「やっぱり好かれてるなあ~、お前。冬海さんがこれで、さらに佐薙さんと来たか。まったく、お前って奴は……」
好かれてない、つーか、嫌われている気がする。それにユキネがこれって何だ、これって?
「ちょっと話してただけだよ」
「どんな?」
どんな話をしてたの?と言う意味だろう。
「後で教えてやるよ」
どうせ、近場にいる魔法使いに関しては、話さなくてはならないだろうから。
Sceneハルカ
あたしは、得た情報をパートナーに話していた。
「もしもし、情報、少しは入ったわよ」
「ほう、お前が、たった一日で、情報を手に入れるとは……。もう、雪でも降るのか?」
「失礼ねっ!じゃあ、情報伝えるわよ。まず、魔法の種類は夜。闇の派生系よ」
と、昼に手に入れた情報を片っ端から伝えていく。
「一つ聞いていない事があった。その少年の名前は、なんだ?」
「言って無かった?篠宮、篠宮翔希よ」
「ふむ?……夜の魔法?アレのことか……?」
凄いでしょ、と威張ったが、肝心のパートナーはと言うと電話の奥で謎の言葉を呟いていた。
「『アレ』?あんたって、夜の魔法ってのを見たことあるの?」
「いや、お前には関係ない」
何なのよ、折角良い情報仕入れたのに
「では、電話をきるぞ」
何なのよ!さっき思ったことを訂正するわ!篠宮君は、コイツよりも断然いい!全然似てない。
あいつは、パートナーのクセに名前も教えてくんないし、何のよ。まったく。