はじめまして編 第2話 「声でっかこの変人ワンツーの片方」
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学校への用意を済ませ、日野森姉妹と俺で、別々の時間に学校へ向かった。
正直、神校への道なんて分かりっこないが、スマホというのはやはり大変便利だ。
「神校への道を教えて」、と一言書くだけですぐ表示してくれるのだ、これほど便利なものはない。
そうして道ナビに従いながら、俺の元居た世界と何ら変わらない住宅地を歩いていると、やけに大きい声が朝の静かな空間に響く。次いでまた声が聞こえた。
「む、虫ぃ!?!? 彰人!虫がいるなら早くとってくれぇ!!!」
「わ、わかったすから、ちょっと落ち着いてもらっていいすか!?」
(んーなんか声でけぇのおるな。まぁ予想通りあいつだろうが・・・もう一人も多分あの子かな)
あの金髪に圧倒的スター(?)感のある張りのある声。プロセカ民にとって、想像するのはとても容易だろう。
丁度先に曲がり角が見えてきた。声の正体も近いし、おそらくそこの曲がったところにいるのだろう。
何歩か歩きそこにたどり着いて、右を見てみれば案の定ドタバタしている彼と、ほぼお手上げ状態な友達のような生徒がいた。
「おお、竜也!ちょうどいいところに!!背中に虫がいるらしいんだ!早くとってーーー」
彼がそう言った瞬間、背中についていた虫が飛び立った。
大きさ、およそ小指の2分の一ほど。それが飛び立ってから、なぜか時間の流れが遅くなった気がする。
虫にしてはでかいな~と思いながらそれを眺めていたのだが、よくみれば少し黄色を帯びている。
そして、自身の大きさの三分の一ほどの針を背に持っていた。バラのようにとても鋭利な針だ。
・・・ん???????
「まった、こいつハチやね?」
今思えば理解しなかったほうが、幸せだったかもしれない。
「え・・・あ゛あ゛あああああああ!!」
ハチという事実を知ったからか、彼・・・天馬 司は、悲鳴を上げながらゆっくりと地に倒れこみ、気絶した。そのあと、状況を理解した彰人は「くっそ、なんで俺がこんな目に」と言いながら冷静にしゃがんで、俺は不安と恐怖で棒立ち。おかげでハチは誰も攻撃せず、難を逃れた。
ハチを見かけても、刺激しないことが一番の対処法だ。
・・・司先輩、あそこまで動いておきながらよく攻撃されなかったな。
~◇~◇~◇~
数分後、学校には着いたのだがここまでが大変だった。
まず、司先輩がすぐに起きなかった。虫嫌いというのは少し聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
そのためもし対処する前に人が来れば、はたから見ればいじめ現場に近かったかもしれなかった。
司先輩はその場にいたもう一人の青年・・・東雲 彰人が担いでくれた。
どうやら、体育祭の時に同じような経験をしたんだとか。このストーリーはもちろん、社会人時代に読み切っているため把握していたが、あくまで初見のように演じた。
「んま、ここらへんでいいかな。よいしょっと。」
俺らは、校門を正面に進んだ中庭の、近くのベンチに司先輩を置くことにした。
「荷物持ってくれてありがとな。竜也」
俺が正面で持っていた荷物を受け取りながら、彼はそう言った。
改めて自分の目で見ると、特徴的なオレンジのヘアーがよく似合う典型的なイケメンである。雰囲気といい二重人格といい、かなり怖いイメージがあるが、スイーツを食べると一気に若かりし少年と化すのだから、かわいい。かわいい。
「いえ、さすがに荷物持って司先輩を持つのは、彰人先輩でも無理でしょうから。」
「・・・?まぁそうだな。」
謎の間があってから反応が返ってきた。明らかに彼が困惑した間だった。
「まぁそれはいいんだが、お前神校生だったのか。てっきり俺は進学校に行くのかと思ってた。」
「色々と事情があるので。っと、そろそろ始業式前のHRが始まるからこれで。」
「・・・おう」
彰人の反応は気にせずに、そのまま校舎へと歩を進める。
しかし、俺の対応についての脳内反省会は、始業式の中でも行われるのだった。
「ーーーあいつ、あんな感じだったっけか・・・?」
よく考えたらこれ進級後のすとーりーだから、書くにあたってニーゴだけでも時系列把握しないとこれから難しいかな・・・
ちゃんとストーリー読もうと思います。




