復讐者の物語 プロット
・戦争孤児になるまで
煙突、と呼ばれた対地空砲が経済を回している村、そこにリリエルは暮らしていた。
両親と娘一人、父は商売人で、煙突を動かす人間達相手に商売をしている。
一日一度、口を開けて耳を塞げ、という指示が村の中に流れる、それに従って、リリエル達はその煙突の意味を知らずに生きていた。
とある日、煙突が敵軍によって狙われる、リリエルは雪の降る森の中で遊んでいたのだが、あくどい事をしていた少年ツァギールに、友であるゴランが殺されてしまい、リリエルも攻撃をされそうになるが、ツァギールの気まぐれで救われる。
戦争は苛烈になっていき、7歳の頃に村は崩壊する、残された村の残骸で、リリエル達は両親を弔った後、少ない食料を奪い合って生きていく事になる。
・暗殺者の師匠
九つまで何とか生き延びたリリエルは、その身体能力の高さ、生き残るためのサバイバル精神、ポテンシャルを買われ、暗殺者の師匠の元に弟子入り、というべきか、そもそもが暗殺者になるべくしてなったというべきか、暗殺者の道を選ぶことになる。
苛烈な修行、過酷な訓練を経て、六年間の育成期間を終えて、十五歳から暗殺者として一人前、活動を始める。
・シードルという少年
シードルという少年は、別組織に育てられていた、リリエルと同じ戦争孤児だった。
リリエルが十四歳、まだ修行中の身だった頃、息抜きに外に出かけた際、たまたまシードルと出会う。
シードルは十二歳、リリエルは十四歳、お互いに別の暗殺者組織に育てられている事を知って、友達になろうと言って友達になった、暗殺者の師匠の目を掻い潜って、シードルと話をする事、それだけがリリエルの息抜きになった。
しかし、師匠は惨酷にも、シードルを殺せと命じた、リリエルがシードルと仲が良い事を知って、そしてシードルが敵対組織の暗殺者に育てられている者と知って、リリエルの師匠は、シードルを殺す様にリリエルに命じた。
リリエルは、抵抗することなく、抗う事なく、当然の結果として、シードルを殺めた。
・独り立ち
十五歳になったリリエルは、暗殺者として一人前になり、師匠の元を離れて暗殺稼業に従事する様になっていた、金銭次第でどんな殺しでも依頼を受ける、一人前の暗殺者として、裏社会で名を連ねるまでになっていた。
・妖刀アコニート
リリエルが自室のベッドで目を覚ますと、気が付いたら、柄だけの刀が枕元に転がっていた。
それを使う方法、どうしてそこにあるのか、それはわからなかったが、しかし、どうしてか使用方法は理解できた。
星の力、それがリリエルに与えられた特殊能力、そう言った事を自然とアコニートを握る事で理解した。
それが何なのか、そして誰がどの様な意図でそれをリリエルに渡したのか、何故星の力をリリエルが得るに至ったのか、それは謎のままだ。
・独裁者暗殺
独裁者を暗殺して欲しい、戦争の引き金を引いた人間を殺してほしい、それがリリエルに与えられた依頼だった。
リリエルは、戦争をその独裁者が起こした事、その独裁者が、リリエルの村を壊した事を知り、そして復讐者となる決意をする。
それと同時に、何処かで気づいていた、「自分は誰かに運命を狂わされた」という事実、運命を狂わせた存在への復讐、それをしなければ自分は死んでも死にきれない、と心の奥底から決意する。
リリエルの運命を狂わせた存在、それが何だったとしても、神だったとしても、必ず復讐を遂げる、リリエルの意思は強かった。
独裁者を殺すのはついでの事、戦争を起こしたきっかけなのだから、ある意味復讐と言えば復讐を遂げる、しかし、根幹の「自分の運命を狂わせた存在」に復讐するまで、それをやめようとはしなかった。
・竜神王との出会い
独裁者を暗殺することに成功し、完全に復讐相手への手掛かりを失ったリリエル、そんなリリエルの元に、情報提供者を名乗る人物が現れる。
その名をディン・アストレフ、リリエルが星の力を利用し戦っている事、そして「世界を渡るだけの力」を持っている事を知っていたというディン、そして、リリエルの運命を狂わせた神を知っている、その復讐相手を知っている、と言うディンの言葉。
なんの手掛かりもなかったリリエルにとって、最大のギブ&テイク。
ディンの誘いに乗って、「聖獣の守り手」という守護者なる存在を育ててほしい、代わりにそれが終わったら、リリエルにとって、人生の終局である復讐相手の情報を与える、そんなディンの言葉に乗り、リリエルは世界を渡るのであった。




