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夢見るロンリーガール 〜Dreaming Lonely Girl〜  作者: 樹唯
第一章 ロンリーガール
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新しい生活

前回の話に問題があり書き直しました。そのため、前回の話を読んでからこの話を読んで頂きたいです。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

これからもどうか、よろしくお願いします。

 皆が私のことを忘れ、夢の世界が終わってから、数日が経った。


 モモちゃんは、他のクラスメイトと楽しそうに修学旅行の会話をしている。


 ミルクちゃんは、ココアちゃんと一緒におり、いつも以上にくっついている気がした。周りはその様子を見て、あまり近づくことができないようだ。


 クレアさんは、一人だった。たまに、同じ部活の子が話しかけに来るようだが、それも少なく、一人でぼんやりとしていることが多い。


 キナコちゃんは、同じ部活の子とよく会話をしていた。修学旅行のことに関しては楽しそうに話していたが、部活のことでは多少、衝突している様子が見てとれた。


 このように、皆はお互いと夢の世界のことを全て忘れてしまっていた。


 その一方で、私はといえば……皆のことだけでなく、夢の世界のことまで全て覚えていた。


 本来なら、皆のことを覚えていることを選んでも夢の世界のことは皆との会話以外覚えていられないのだが、私はエミに気に入られてしまったことにより、エミのことも全て覚えたままにさせられた。


 またそれだけでなく、未だに夢の世界に呼ばれているのだった。



*



「ユユちゃんには、夢の世界の案内人をしてほしいの!」



 私はエミに突然そう言われて、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。これから夢の世界により続ける事は確定しており、私を逃すつもりは全くないようだった。



「長い付き合いになるんだし、ユユでいいよ。で、案内人って……なに?」



 私がその役割がどのようなものであるかたずねると、



「案内人って言っても、エミがやってたことをほとんどそのままやって欲しいの!つまり、エミの代理人だね!」



と、エミはそう返答した。つまり、エミの仕事をそのまま押し付けられるということだろうか。


 エミは私の反応を待たずに、エミは自身の角と羽を片方ずつもぎ取り、承諾を得ないまま無理矢理つけさせた。



「ちょっ!?何をするの!!?」



 私は何とか抵抗するが、それは無駄に終わった。現在、頭の右側に角が、背中の左側に羽が生えた状態になっている。


 これにより、エミから発せられるような威圧感を私も発せられるようになり、夢の世界にいる生物たちにも指示ができるようになるそうだ。また、空を自由に飛ぶことも可能になった。


 私のその姿を見てきゃっきゃっ言っているエミを押しのけ、質問をする。



「これは、ひとまず置いといて!エミの代理人って……じゃあ、エミはなにをするの?」


「エミ?エミもほとんど変わらないよ!」



 エミはそう言ってこれからどうするつもりなのかを説明し始めた。


 なぜ、私を案内人としたのかと言うと、夢の世界に同時に複数のグループを呼ぶ事にしたからだそうだ。


 エミ曰く、いじめはどんなに潰してもなくならないため、複数のグループを呼ぶことは考えていたらしい。しかし、エミ一人ではどうしても手が足りなくなる可能性があるために、足踏みしていたとのことだ。


 そこに私が来たことで、案内など細かなことを全部押しつけて、手が足りなくなった時だけ動くようにすると言うのだ。



「同時に複数のグループを呼ぶって……偶然出会って協力し始めたらどうするつもりなの?」


「うーん、まだ決めてないんだけど……友達の数を数倍にしようかな?そうすると、さすがに案内の時に伝えてもらう必要があるんだけど、ユユ、いい?」


「私もそう思うから、いいよ。けど、やっぱり案内人は確定事項なんだね……ねぇ、エミのやること少なくない?」



 私はエミが自分のすることは変わらないと言ったが、そんなことはなく、むしろかなり少なくなるのではないのかと不満を突きつけた。


 そうすると、エミは、



「そ、そんなことないよ!えっと、じゃあ……新しい夢の世界の形を考える必要があるからね!ずっと一緒だとつまんないし!」


「今、じゃあって」


「言ってない!」


「言ったよね?」


「言ってないよ!」



と、暇な時間にやることを決めた。あまりに適当な考えであり、まだ少し不満は残るがひとまずよしとしておくことにした。しかし、まだ質問しなければいけないことがある。



「そう、ならいいけど……ねぇ、後さ、私たちのときは一人減ったら友達の数も減らしてくれたけど、複数のグループがいたら、そんなことできなくならない?」


「あ」



 私がふと気づいた質問を投げかけると、エミは先行きが不安になる反応をした。


 エミは汗をダラダラと流し、頭を抱え出した。



「ど、どうしよう!?まだ決めてなかったよ!!?」


「それどころか、気づいてなかったじゃん。いつまでに決めなきゃいけないの?まだ、新しい人達は呼んでないんだから、時間はあるでしょ」


「あ、そ、そうだね……どうしよっか?」



 エミは私の提案に少しホッとした様子を見せてこちらを見つめてくる。


 私は、今まで見たことないエミの姿に、少し驚いていた。


 私たちの前に姿を表す時は、いつも圧倒的な恐怖を感じさせ、今のような姿など想像もしてなかった。


 度々、可愛いものが好きだといったことがわかるような言動はしており、怖いだけではないことまではわかっていたが、今のような弱みまでは見せることはなかったからだ。


 私はこれからずっと、このエミに夢の世界に招待され続ける事になる。いつまで続くかわからないが、かなり長い付き合いとなるだろう。



「ちょっと、ねぇ!どうしたらいいと思う!?」



 今、エミはそう言って返事をしない私の顔を恐る恐る覗いている。


 あれだけ嫌いだったはずなのに、そんな行動をされては困ってしまう。


 私は、誤魔化すようにして、



「……そろそろ時間だと思うんだけど」



と、口にした。



「あ、え!?もうそんな時間!?」



 エミがそう反応した直後、終わりの鐘が世界に鳴り響く。



「ちょっ、ちょっと、ユユ!まだ決まってないよ!?」



 エミは慌てた様子で、先程の答えを求めてくる。あまりに必死なエミの表情に、私は思わず笑みを溢した。



「ふふっ。エミ、また明日」



 私はエミに手を振り、そこで意識が途切れた。


 こうして、毎日一時間だけ夢の世界に呼び出される私の生活が、再び始まったのだった。

ありがとうございました!

今回で第一章が完結します!これから二章へと進みますが、まだ細かい設定が決まっておりません。できるだけ早く再開できるよう努力しますが、お待ちいただけると幸いです。

もし、面白いと感じたり、これからも読みたいと思ったりしていただけましたら、ぜひこの下にある☆評価やブックマークなどで応援していただけると嬉しいです!

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