第8話 ミカの困りごと
「やぁーっ!」
ミカの声が剣道場に響く。
ミカは剣道部の部員であり、中、高と続けて早6年。凛っとした姿は後輩や男女問わず相変わらずモテていた。
しかし、やはり彼女にも裏がある。人には決して見せられぬ裏の姿。
「…めっちゃムラムラする…」
どうも。武道 ミカです。最近、寮に帰ると急にムラムラするのです。狂ってしまったのでしょうか。思春期は19までと言われていますが、19で終わる自信がありません。このままではただただエッチな女性として見られてしまう。困ったことに学校でもこの現象が起きてしまうことで、授業を聴きながら必要に気を逸らしています。ですが、保健の授業の時はもはや詰みです。
「こういう時は!」
漫画を読む。
音楽を聴く。
テレビを観る。
様々な方法で気を紛らすのです。気を紛らせることができるなら何でもいい。とりあえず洗濯とかがめんどくさくなるので"アレ"を避けたいのですよ。
「ああっ!もうっ!」
ナイフがガギンッと木製の机に刺さる。
「…しまった…」
私の能力、それはナイフを出現させ、操ることができる。飛行させようが増殖させようが自由自在。周りと比べて圧倒的な戦闘系の能力。危ないのはまだこれが上手く制御できないことだった。剣道の時も出てしまいそうになる。しかもこのナイフはしっかり金属。殺傷能力を持っている。なぜでしょう?
「…そうだ!ならば応用するまで!」
ダーツの的を壁に設置する。
そのまま力を込めてナイフを出現させ、思いっきり的へ投げる!
ビンッと突き刺さったナイフは綺麗に真ん中を射抜いていた。
「よし…これで新しく紛らす方法が見つかった」
この日以降、ミカはムラムラするとナイフダーツをするようになった。
さらに、ナイフと能力の発現を制御できるようになっていたのだとか。




