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「【破壊】されろ、クソ【理不尽】」
轟!!
という凄まじい音とともに─
─【黒炎】の刃が【理不尽】を断ち切った。
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暴食する蔦植物の息絶える姿を見届け、零刀はその場に仰向けの状態で倒れ込んだ。
「ク、ククク、クハハ、ハハ。勝った。俺は、まだ生きてる…!」
『痛覚耐性』がありながらも身体中が激痛に支配される中、零刀は勝ち、生き残ったことに歓喜し、笑った。
「ハハハ、ックソ、『再構成』する分の『生体魔素』すら使っちまったか……とりあえず、喰う分の魔力は回復しねぇとな」
と言って空気中の『魔素』を取り込んで、『魔力』に『変異』させていく。
「ん、そろそろいいか。喰えば『生体魔素』も回復するしな。『理不尽だった者を我が糧とせん。喰らい尽くせ』【喰らう者】」
零刀から黒い魔力が溢れ、空気中に分散した。
そしてその魔力は空気中に分散し始めていた魔力を取り込みながら収束し、竜の顎を成して、暴食する蔦植物を喰らい始める。
そして、補給された『生体魔素』で『再構成』していくのだが─
「グッ、ガァ、な、これは…この『瘴気』の量、まさか、最初の時と同じ…?」
そう、暴食する蔦植物に含まれていた『瘴気』の量が多過ぎて零刀の身体を蝕み始めたのだ。
「そう、いや、忘れてた、が『瘴気』って、生き物にとって猛毒なんだっけか…」
それを今、再認識したところで『喰らい尽くせ』と命じた【喰らう者】は止まらない。
「クッソ、アレ、か?生物濃縮的なヤツか?」
生物濃縮とは、生態濃縮、もしくは生体濃縮とも言われ、化学物質が食物連鎖を経て、生物の体内に濃縮されることを言う。
まあ、この場合『瘴気』であって化学物質ではないのではあるが…。
「てか、こんだけの『瘴気』持ってて、何でコイツは大丈夫、だったんだよ…」
身体が、血管の一本一本が焼けるような痛みを感じながらふと疑問に思った。
(そうだ…何でコイツだけ…。なら─)
今喰らっている暴食する蔦植物を『解析』していく。
(そうか…『暴食』のエネルギー保存で…なら俺の持っていた瘴気はどこで…左眼?)
自分の紫色になった左眼の『解析』結果を思い出す。
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瘴気の眼
瘴気が留まっている眼。
本来なら瘴気の性質上有り得ないが『変異』しているため、瘴気の眼というカタチで留まった。
瘴気を貯蔵することができる。
※魔眼ではない。
保有性質:『瘴気』
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(そうだ、なら─)
暴食する蔦植物の『解析』を進めつつ──
─自分の左眼そのものを『変異』させていく──
(まだ…死んじゃあいねぇんだ……まだ─)
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零刀はふと目を覚ました。
「ああ、気絶しちまってたのか……、そういやどうなった?『解析』」
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神野 零刀 Lv40 Age15 男
種族:不明(現在解析中)
職業:練成師
称号:禁忌 再生 変異者 喰らう者 適応者
体力 300/16000
魔力量 2000/9000
魔力 4500
筋力 9500
敏捷 7500
耐性 6000
魔耐性 6500
〈固有技能〉:錬成 魔素支配 再構成 完全記憶 解析 無属性魔法 変異 瘴気耐性
〈技能〉:剣術Lv8 瞬動Lv8 魔道具作成Lv5 痛覚耐性Lv10 魔力回復速度上昇Lv8
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「あっぶねぇ!死にかけてんじゃねぇか!」
『ステータス』の『体力』を見て、かなり驚いている。
気がついたら死にかけていれば当たり前の反応かもしれないが……。
「んで、だいぶ『ステータス』が追加されてんな。だいぶいろんな『技能』のレベルも少しづつ上がってるしな。特に『瞬動』が上がったのはデカイな。レベルアップの『ステータス』上昇はまあ、『錬成師』だから仕方ないとして…とりあえず追加されたのを『解析』っと」
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適応者
とある過酷な環境や命に関わるレベルの状態を乗り越え、適応したものに贈られる称号。
環境や状態に関する耐性を得やすくなる。
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瘴気耐性
瘴気に対して耐性を得る。
本来、瘴気に侵されればこの『技能』を得る前に死んでいる。
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「ああ、この二つの『技能』は言わねぇでもわかるが…説明読むとゾッとするな。ヘタしたら死んでたってことだろ?」
もしものことを考え、冷や汗がでる。
「んでまあ、現実逃避するのもこれくらいにして…【魔素感知】で見るとすげぇわかるんだが……」
一呼吸置いて言った。
「なんか左眼が紫色の見覚えのあるやべぇヤツ纏ってんだけど……『解析』」
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瘴気の紫眼
瘴気が留まっている眼。
本来なら瘴気の性質上有り得ないが『変異』しているため、瘴気の眼というカタチで留まった。
瘴気を貯蔵することができる。
瘴気の眼よりも容量が増えた。
※魔眼ではない。
保有性質:『瘴気』
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「ここまで来て『魔眼』じゃねぇのか……てか容量増えたのに何で『瘴気』漏れてんだよ…」
まあ、いろいろと突っ込みどころがあるが
「まあ、強くなれたならいい。身体も回復してきたし、そろそろ次に進むか」
そう言って立ち上がる。
「そろそろ防具も作っとかねぇとヤベェかもな…。あと、左眼がこのままだったらの事を考えると、眼帯もあった方がいいか。あとは─」
右手にある【黒剣】へと目を向ける。
「─コイツの鞘もそろそろ作ってやんねぇとな。なんか久しぶりに『生産職』っぽいことしようとしてんな…」
なんか最近【破壊】ばっかしてんなぁ、と言って軽く笑う。
思い返せば、しばらく『生産職』っぽい事をしていない。
【黒剣】を作ったくらいである。
「やることは変わらねぇ。アイツらのとこに行くためにも─」
暴食する蔦植物を倒した後に現れた魔法陣に向かって歩き出す。
「─邪魔する【理不尽】は【否定】するだけだ」
魔法陣の眩い光が零刀を包み込んだ。




