205 手紙と儀式
その日の晩は、カークの館にて盛大に戦勝祝賀会兼慰労会が行われた。
皆が勝利の美酒に酔いしれ、個々の武勇伝や苦労話に笑い、亡くなった人の思い出を語りながら泣き、宴会は大いに盛り上がった。
ただ、わたしを含めた一部の人の胸中は気もそぞろで、逸る気持ちを抑えるのに必死だった。
その理由は、宴が始まる前にエスカが持ってきた一枚の紙がもたらした情報、いや、むしろ朗報だった。
◇
宴が始まる前、わたしは飛ぶように・・・いや、多分本当に飛んでた気がする・・・魔道具の修復を行なっている部屋へと向かった。
その部屋はかつてそろばんを作るために工房として借りた場所なので位置も分かっている。
部屋に着き、ノックもせずに扉を開けると、広めの部屋の中央には送還の魔道具が置かれ、それを取り囲むようにディーネ達がいた。
「ディーネちゃん!」
「ユリよ、待っていたのじゃ。実はこの送還の・・・」
「うん、聞いてる!召喚もできるように改造するつもりなのでしょう?それで試しにちょっと動かしてみたらこの手紙が・・・アキム様が書いた手紙が出てきたって!」
「うむ。そうなのじゃ」
「それで・・・本物なの?」
「真偽は分からぬ。じゃが、サラちゃんが言うには本物に違いないと・・・」
「ええ。アキムの文字よ。間違いないわ。それに・・・その・・・私の歌の歌詞が書いてあったし(超小声)」
サラの歌・・・それはサラが自分で作詞作曲した、サラ自身を褒め称える歌である。
ちなみにサラという名前も、サラが昔から自分で考えて自分につけていたものだ。
「ねえ、その歌って『サラちゃんはねー、とってもかわいくてー』ってやつよね?」
「そうよ!歌わないでよ!忘れてよ!」
「なるほど、その歌を知っているのはアキム様で間違いないわね。見事な本人証明だわ。わたしも手紙を書く時の参考にしよっと」
フリッパーをバタバタ動かして恥ずかしがるサラはほっといて、わたしは続けて質問した。
「だけど、どういう事なの?一体どうしてそんな手紙が向こうから勝手に?」
「そのあたりは手紙に書いてあったわ。読んでごらんなさい」
アフロがわたしに紙の束を差し出した。
実は手紙は一枚だけではなく、複数枚が紐で括られて届いたらしい。
エスカが持ってきたのは最初の一枚だけだったのだ。
わたしは手紙の束を受け取り、最初から読み始めた。
『私の名前はアキムだ。この手紙が無事に我が故郷の星に届くことを祈る。私がこの手紙を書いている場所は、故郷の星から遠く離れた星だ。ああ、万が一この手紙が他所や敵対勢力の元に届く可能性を考慮し、固有名はなるべく避けて書いているのでそのつもりで読んで欲しい』
「アキム様・・・無事に生きてたんだ。良かった・・・」
涙で手紙の文字が滲んで見えない。
わたしは袖で涙を拭い、続きを読んだ。
『私はかつて故郷の星で起きた戦いの最中で、敵の強大な攻撃を退けるために、未完成だった転移の魔道具を使い、遠いこの地に飛ばされてしまった。幸い、この星は人間が生きていくための環境が整っていて、私は死なずに済んだ。さらにこの星には人間がいて、それなりに高度な文明を築いていたのだ。私は難民として保護されたのだが、私の知識の方がこの星の文明よりも高かったので、私は難民ではなく賓客として迎えられることになり、軍師として重宝されることになった』
・・・軽く自慢が入ってますね、アキム様。
てか、軍師?
『実はこの星では現在、星を二分する大きな戦争が起きている。話を聞く限り、私を保護してくれた国は敵国から一方的な侵略を受けているようだ。まったく、どこの世界でも人は愚行を繰り返す。実に嘆かわしい』
・・・実はアキム様って巻き込まれ体質なんじゃない?
わたしも人のことは言えないけど。
『戦況は芳しくない。幸いこの星の人間も魔力を持ち、少ないが魔石も採れるため、私が作った魔道具が戦線を支えているが、まだ厳しい戦いが続くことだろう。そこで私は、故郷の星に救援を頼む方法を考え、ある魔道具を作成した。それがこの『指向性召喚送還術式検知掠奪装置』だ。この装置は特定座標内で空間転移を行う魔術を検知するとその魔術の発生源を捕捉して転移術式を一時的に・・・』
指向・・・なんですって?
わたしもこの星の文字が読めるようになっているとはいえ、単語が難しくて説明が全く理解できない。
「アフロちゃん、ここに書いてあるのって、どういう装置だと思う?」
「たぶん、召喚系の魔術が使われているのを見つけたら、その機能を横取りして自分が送りたいものを送りつけるものだと思うわ」
「んー、タクシーに乗ろうと思って手を上げて止めたら、ドアが開いた瞬間に違う人が割り込んで乗っていっちゃった、みたいな感じ?」
「手紙の説明よりも、ユリの方が何を言っているのか分からないわ」
・・・まあ、多分そういうことだろう。
一人で勝手に納得した。
『・・・こちらの星では天文分野が発達しており、おかげで故郷の星がこの星からどれぐらい離れていて、どこにあるかも分かった。その情報を元に、故郷の星で召喚あるいは送還の転移魔術が行使されると、私が作ったこの魔道具が発動して転移機能を横取りし、この手紙を故郷へと送り届ける仕組みだ』
途中の説明はチンプンカンプンだったが、最後の部分は概ね理解できた。
相変わらずとんでもない魔道具を作る人である。
『私は故郷で起きた戦いが勇者側の勝利で終わると信じている。そして勝利の後、勇者が自身の星へ帰るために送還の魔道具を作るだろうとも。私はその可能性に賭けた』
・・・信じてくれてありがとう、アキム様。
わたし達、勝ちましたよ!
『私自身が転移で故郷へ帰れれば良かったのだが、こちらの星の魔石では人間を安全に転移させられるほどの出力は確保できそうにない。それにこの国には私を助けてくれた恩義もある。私はこの国が平和になるまで手助けをすると決めた。まだ帰るわけにはいかないのだ』
さすが元国王。
律儀である。
『もしも故郷の星の戦いが無事に終わっていたら、こちらに来て私の戦いに協力して欲しい。無論、故郷の星の平和が最優先であり、勇者が元の世界に帰りたいと熱望するのであれば私の願いは捨て置いてくれて構わない。だが願わくば、私が故郷へ帰るために、故郷の同志達、そして勇者と精霊の力を貸してもらいたい。不肖の弟子がどれほどの成長を遂げたのか是非見たいとも思う』
・・・ほほう、挑発してくれるじゃ無いですか、アキム様。
『そこで私は、故郷の星からこちらの星へ直接転移するための専用の魔道具の設計図をこの手紙に記した。なお安全のために、他の星からは使えないようになっている。必要な魔石の数は膨大だが、そこは頑張って欲しい。ついでに大量の魔石を手土産に持ってくてくれると大変助かる』
チラッと手紙の束の後ろの方を見ると、確かに魔石回路の図や必要な魔石の数などの設計仕様が記載されていた。
ついでにサラの歌が書いてあるのも見つけた。
「ねえ、エスカ。この魔道具、作れそう?」
「うん、まあね・・・でも本当に半端ないわよ、その魔石の数は。頑張っての一言で済ませるアキム様の感覚が信じられないわよ」
・・・まあ、アキム様だからね。
『最後になるが、この手紙は、無事に手紙が故郷に届き、勇者の勝利で戦いが終わっている前提で書かせてもらった。もし真逆の結果になっていたならばこの時点で手紙を読むのをやめ、手紙を破棄して欲しい。だが、私の願い、いや、確信していた通りになっているのであれば、言わなければいけないことがある』
そして手紙本文の末尾には一行、こう書かれていた。
『ユリ。よく頑張った。星を守ってくれてありがとう』
◇
戦勝祝賀会が終わり、翌日の午後。
わたし達はカークの館の会議室で、例の手紙について話し合いをしていた。
会議室に集まっているのはカーク、スポーク、エリザ、ホークス、エスカ、アドル、ミライ、そして精霊達といういつもの面々だ。
「ではユリ殿、アキム様を助けに行くということで良いのか?元の世界に帰らなくて良いのか?」
「いえカークさん。別に帰らないわけではないですよ?それがちょっと遅くなるだけですから。それにまだ送還の魔道具の完成の目処も立っていませんしね。まあ、アキム様の一番弟子としては、アキム様のわがままに付き合わなきゃならないですからね。仕方がありません」
「ふーん。アキムの労いの言葉に感激して、ものすごーく泣いてたくせによく言うわ」
「ちょっ、サラちゃん!そういうこと言わない!だったらわたしはサラちゃんの歌をここでみんなに披露しちゃう・・・」
「うるさいわよ二人とも。黙りなさい」
アフロに一喝された。
昨日からテンション上がりまくりのわたしも悪いのだが。
「それで、転移のための魔道具の製作にはどれぐらいかかりそうなのだ?」
「エスカの見立てでは一年、ものすごく頑張って半年ですかね。なにしろ魔石集めが大変でして、みんなにも協力してもらえれば早く集まるとは思いますが。魔石の純度上げはわたしと精霊で頑張ります」
「ならば全領地にも依頼を出そう」
「え、そんなことができるのですか?」
「当たり前だろう?この星を平和にした勇者の依頼だぞ。皆喜んでやってくれるだろう」
「あはは・・・念のため言いますけど、命令ではなく、お願いという形式で依頼してくださいね」
現状、わたしの依頼は命令として捉えられかねない。
わたしが独裁者的な立場になってはいけないのだ。
「しかし、ユリ殿達が向かうまでアキム様の陣営は持ち堪えられるのだろうか。アキム様が手紙を書いた時と、手紙がこちらに送られた時までの間にも、おそらく時間の経過はあっただろう。もしかしたら半年以上も前に書かれた手紙かも知れぬ。既にアキム様の戦いは終わっている可能性もあるだろう」
「たとえそうであっても、行かない理由にはなりません」
そう、そんなの関係ない。
わたしは手紙を読んだ時から決めていた。
迷いなんてなかった。
「わたしの唯一の心残りは、アキム様を失ったことでした。あの時、わたしの力が足りなくてアキム様を死なせてしまったと、ずっとそう思い生きてきました。ですがアキム様は生きていました。そしてわたしに助けを求めているのです。ならば助けに行かないなどという選択肢は最初からないのですよ。準備にどれだけ時間がかかったとしても、わたしは行きます」
カークも最初から分かっていたという表情で頷いた。
「俺としても初代王であるアキム様を是非連れて帰ってきて欲しいと思っている。今後のこの星の政策に色々と意見をいただけるだろうからな。なんなら王が不在の今、暫定で次期王になってもらうという手もあるだろう」
「さすがにアキム様でもそれは嫌がる気がしますが、ご意見番にはなってくれるんじゃないですかね」
「そうだな。実際のところ、俺はこの星にはもう王は不要なのではとすら思っている。昔ユリ殿が話してくれた『ミンシュシュギ』という政治形態などが良いのではないか。まあ、すぐの実現は難しいだろうが、いつかはそんな未来が来ると良いな」
「あの・・・一つ・・・いいですか?」
ちょうど話の切れ目になった時、恐る恐るヤミが挙手をした。
緊張しているのか、丁寧語になっている。
コミュ障で超人見知りの闇の精霊が会議の場で発言するということに、その成長を見られて嬉しいと思う反面、皆の前で発言しなければならないほどに深刻な問題があるのではないかと思わせる。
実際、後者だった。
「ユリが他の星に行く時、私達精霊も一緒に行くわけで・・・その間、この星に魔力供給ができなくなります。もしも長期間、星を離れるとなると、星の維持に影響が出るかも・・・」
「なるほど・・・」
確かに由々しき問題である。
精霊自身は人間から魔力を細々ともらい、効率よく自身の魔力に変換しているという仮説があり、おそらくそれは正しいと思われる。
よってアキムのいる星でも精霊自身の活動維持は問題ないだろう。
だが、離れている間は星への魔力供給ができない。
今までも、ヤミがかなり頑張って自発的に魔力供給を行なっていたほどだ。
「そんなの問題ないわよ」
ミネルヴァが呆れ気味に声を上げた。
「いやいや、ミッちゃん。問題ないことはないでしょう?」
「あんた馬鹿?ここには精霊が全員いて、全員が支配契約してんのよ?だったらできることがあるじゃない」
「できるって何を・・・あ。ああっ!」
「星降りの儀式をすりゃいいのよ。使役の魔導具なんて使わない、本物の儀式をね。今ならできるでしょ?」
星降りの儀式は、歴代の王が使役の魔道具を使って一時的に精霊を使役し、星に魔力を供給する儀式だ。
しかしバルゴが王位を簒奪した際に使役の魔道具は失われてしまい、それ以降は儀式を執り行うことができなかった。
「どう?ヤミちゃん、星降りの儀式を行えば大丈夫かな?」
「・・・ミッちゃんの言う通り、星降りの儀式 ができればすごく効率よく星に魔力を供給できる。ただ、しばらく儀式ができていなかったから、早めに一回、半年後くらいにもう一度儀式を行えば・・・三年ぐらいは大丈夫かな」
星の維持に最も詳しいと思われるヤミのお墨付きが出たので大丈夫だろう。
サラ、アフロ、ディーネも同意し、具体的な意見をくれた。
「魔道具の完成目標を半年後としたら、アキムがいる星へ行く直前に二回目の儀式をやればちょうどいいわね。それで三年以内に片付けて戻ってくる。それでいいんじゃない?」
「儀式は、ユリはワタシ達に命令を、ジンはミライが使役してるからミライが命令すればいいわ。二人で一緒にやれば問題ないでしょうね」
「妾が星降りの儀式の言葉を教えるのじゃ。二人共、しっかり覚えるのじゃ」
「うん、分かった。頑張る」
「分かったの!」
◇
陽がすっかり落ち、コーラルに夜がやってきた。
雲は少なく、星が綺麗に輝いて見える。
夜風も気持ちがいい今宵、わたしはミライと一緒にカークの館の中庭の中央に立っていた。
わたし達の目の前には精霊達が並び、わたし達の指示を待っている。
わたしとミライは、これから星降りの儀式を行うのだ。
「いきなり今夜ここでやることになるとは思わなかったけど、早い方が良いしね・・・」
日中にミネルヴァとした会話が思い出される。
『そういえば星降りの儀式って王城でやらなくていいの?』
『ユリ。星降りの儀式は星の核に魔力を届ける魔術よ。星は球体だから、地表から星の核まではどこでも大体同じ距離なの。だからどこで儀式を行なっても問題ないわ。そんなことも知らないの?ぷぷっ』
・・・ミッちゃんめ。
わたしの質問の意図は『儀式をやる場所に特別な指定はないのか』と言う意味だったのに、まさかそんなことで馬鹿にされるとは。
「ユリお姉ちゃん、大丈夫?変な顔してるの」
「大丈夫よ、ミライちゃん。なんでもないわ。それにミッちゃんにはちゃんとお礼をしておいたしね」
お礼、それは球体という言葉で思い出したパズルだ。
『12個の球体のうち、1つだけ重さが異なる球体がある。ただし軽いか重いかは分からない。その1つを天秤ばかりで確実に見つけるためには最低何回天秤を使えば良いか』
という問題を出してあげた。
わたしの出すパズルが大好きなミネルヴァは喜んで取り掛かったが、まだ答えは見つかっていないらしい。
「だからミネルヴァお姉ちゃんはあんな難しそうな顔をしてるの?」
「まあ、たぶんそうね・・・」
表情を見る限り、ミネルヴァは今も頭の中でパズルの答えを考えているのだろう。
ちなみに答えは『3回』だが、ミネルヴァのことだし、今日明日中には正解に辿り着くことだろう。
「じや、ミライちゃん、始めよっか」
「分かったの!」
わたしはミライと手を繋ぎ、ディーネから教わった言葉をせーので一緒に唱えた。
「万能たる精霊よ、生命の根源たる御力を母なる星へと還し、我らに豊穣と再生を与えんことを」
そして魔力を精霊に向けて放出しながら続きを唱える。
使役の魔道具がなくても、精霊を支配しているわたし達ならば直接魔力を送り込めるのだ。
「我に火の強さを」
するとジンの体が光り出した。
「我に水の清さを、我に風のしなやかさを」
続けてディーネとサラの体が光る。
「我に土の恵みを、我に光の輝きを、我に闇の静寂を」
アフロ、ミネルヴァ、ヤミも同じように光り出した。
考え事で心ここに在らずだったミネルヴァは、突然の発光に驚き、ビクッと体を揺らしたように見えたが気のせいだと思うことにしよう。
そしてわたしとミライは、締めの言葉を唱えた。
「万能たる精霊よ。その御力を、今ここに!」
すると精霊達の輝きが増し、光は柱となって高く上空へと伸びていった。
そして光の柱は大きく弾け、無数の光の粒が夜空を埋め尽くした。
そのまま光の粒は夜空に大きく広がっていき、やがて、地表へと降り注いだ。
「すごい、流星群みたい・・・いや、そんなレベルじゃないわね・・・感動モノだわ!」
「ミライもちゃんと見たのは初めてなの!とっても綺麗なの!」
その時、周囲から大歓声が聞こえてきた。
館の中で儀式を見守っていた人達が儀式の成功と、壮大な夜空のショーに歓声を上げたのだ。
館の中だけではなく、おそらくコーラルの町中でも感嘆の声が上がっていることだろう。
こうして、星降りの儀式は無事に大成功で終わった。
◇
「さあ、次はアキム様を助けに行かないとね。準備にはまだまだ時間がかかるけど、みんな頑張ろうね!」
「うむ。せっかくユリが元の世界に帰ることを先延ばしにくれたのじゃからの」
「いいえ、先延ばしじゃないわ。これが最速の最適解なのよ」
「最適解とな?」
「そうよ。アキム様の手助けを終えたら、アキム様と一緒にこの星に戻る。戻ったらアキム様を助けてあげたお礼がてら、地球とこの星をいつでも行き来できるような魔道具の開発をしてもらう。順番通りで最速よ。そうでしょう?」
「そうじゃな。確かに最適解なのじゃ。しかもアキムに貸しを作って魔道具を作らせようとは、なかなかの策士なのじゃ」
へへっと悪い笑みを浮かべるわたし。
しかしサラが冷静なツッコミを入れた。
「なんかいい感じにまとまったところで悪いんだけどさ、そこまで全部アキムの策なんじゃないの?」
「サラちゃん、どういうこと?」
「アキムが作った手紙を送りつけてくる装置、あれって要するにこっちが作った転移装置を乗っ取るわけでしょ?その装置が起動し続けている限り、ユリはどのみち自分の世界に帰れないんじゃないの?」
「あ・・・あれ?」
「だから、結局ユリはアキムを助けに行くしかないわけよ。そうなるように仕向けたアキムの方が策士なんじゃないかしら。違う?」
「違わないかも・・・」
やっぱりアキムには一生勝てないような気がした。
次話、最終回です。




