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別れ


   18


 次の日の昼休み、あたしは凜を屋上に呼び出した。


 いつの間にか教室に姿が見えなくなっているので、1人で階段を上り、重い扉をガララと開いて覗いてみると、手すりにもたれてjojo立ちしている凜が気取って手を上げた。

「よう」


 あたしがゆっくりのったり近づいて行くと、期待にわくわくしているような目でこっちを見て来る。


「どうした? 貴様のほうから呼び出すなんて? 弁当か? もしかして弁当を作って来てくれたのか? それなら早く言え。俺のお袋に無駄に弁当を作らすな」


「あの……さ」

 あたしは別れ話を切り出そうとして口ごもる。


 どうも凜に口を挟む隙間を与えてしまうの、あたしの悪い癖だ。


 凜が言った。

「あの、昨日……。日曜日、すまなかったな」


「え?」


「動物園……。あんなことになってしまって」


「いーよ。凜のせいじゃないし」


「おまえの腹殴ったやつ、俺、ぜってー許さねーから」


「いいって……」関係なくなるんだし、と言おうとして口ごもる。

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― 新着の感想 ―
[一言] う~ん そうか 別れを切り出す方も、考えてたら、大変ですよね。 これから別れようと思うオトコに思いっきり引っ張られるとか あ、ごめんなさい<m(__)m> 真っ黒けでした でもムダに顔だ…
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