夜の嫉妬
(全く.....学校は入学式だって言うのに、どうして塾なんかあるのでしょう.....)
私、ゆめさぐりは心の中でそう呟きながら1人夜道を歩いていた。
高校1年生で授業についていけなくなると大変だから〜と心配性の親が言い出し週5で塾が入ってしまった。
(全く、ママは少し心配性すぎるんですわ.....)
心の中でぶつぶつ愚痴を呟きながら私は1人夜道を歩く。
静かな人だと周りからは思われていたそうだが自分ではそうは思わない。
心の声は誰よりもうるさい自信がある。うるさすぎてたまに心の声が煩わしいと感じるほどだ。
(せっかくだし、コンビニで何か甘い物でも買って食べましょうか)
入学祝いでおばあちゃんから3万円もらったのでお金には余裕がある。
そんなことを考えながらコンビニに入ろうとした時だった。
(ん?あれは.....)
見覚えのある人物がいた。金髪の綺麗な髪、しっかりと整えられているネイル。
Roriaさんだ。
(彼女も塾帰りでしょうか。でもなら天ノ橋さんもいるはず。何をしていられるんでしょう)
若干の気まずさはあるけどそれよりも甘い物が食べたいのと内なる好奇心の方が強い。
「Roriaさん、こんなところで何をしているんですか?」
「え?うわ!ゆめさぐりちゃんじゃん。そっちこそ何してるの?てかてか家ここら辺なの?私はここら辺だよ!」
いきなり話しかけられたのに特に気にすることもなく明るくペラペラ喋り出したのでこちらから話しかけられたのに驚いてしまう。
「塾帰りで疲れたので甘い物でも買って帰ろうかと。家はここから500mほど離れたところです」
「えー!?歩き?」
「歩きです。パパは仕事でママは運転できないので」
「えー!?お父さん仕事大変だね。歩きで500mって大変すぎじゃん。私はさっきまで遊んでて今帰ろうとしてたところ!まだ晩御飯も食べれてないからコンビニで買おうとしてたの。塾お疲れ様〜」
「ありがとうございます。ところで天ノ橋さんはおられないのですか?姿が見えませんが」
「あー、お姉ちゃんは家で勉強してるよ。お母さん達にお金使わせたくないからって理由で塾じゃなくて自分で勉強してる。別にお金に困ってるわけじゃないから塾行っても良いと思うんだけどねぇ」
「Roriaさんは勉強とかしないんですか?」
「私は勉強とかしたくないよ〜。面白くないし将来使わないじゃん。あと堅苦しいからちゃんで良いよ」
「いえいえ、さん付けで呼びますよ。よこよさん曰くRoriaさんと天ノ橋さんは賢いとのことでしたので」
「よこよが馬鹿なだけだよ〜。あと私はテスト前に一夜漬けで対処してなんとかしてるだけだよ〜。お姉ちゃんは努力してるけどね。私はお姉ちゃんと違って苦しいことを続けられないし」
Roriaさんが自嘲気味に笑った。おそらく天ノ橋さんと自分を比べて劣等感を抱いたのだろう。
「あ、ごめんね。なんかちょっと自嘲気味になっちゃった。」
(無意識に嫉妬してたのかな)
Roriaさんは一瞬乱れた髪をサッと直して声のトーンを戻す。
「いえいえ。人の長所と短所は違うんですから気にする必要はないと思います。そろそろ帰らないとなので、お話はこれくらいにさせていただきますね。ありがとうございました」
「いやいやこちらこそ〜塾頑張ってね〜」
私はシュークリームを手に取り会計を済ませてコンビニを出る。
「それじゃあ、また明日学校で」
「またね〜」
ゆめさぐりちゃんが駆け足でタッタッタと走るのを見ながら私は思う。
彼女もきっと、天ノ橋と同じようなタイプだろう。
「勉強しなくても高い点数を取れるなんて、羨ましい」
そんな言葉を他人から言われたことがある。
確かに私は大して努力しなくても点数は取れているという自覚はある。
でも、天ノ橋は必死に努力をし高い点数を取る。
近い点数でもその点数には全く重みが違うがある。
努力なんかせずに取った高得点と必死に努力をして取った高得点。
時々思う。私達は双子なのにどうしてここまで違うか。
どうしてここまで才能を持っているのに私は自分の空いた部分を求めてしまうか。
どうしてなのだろう。私が姉に嫉妬してしまうのは
2話と終わり方似てるけど気にするな。終わり方のネタがないんだ




