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073:孤児院の育成計画1

「サラは今回の査察団のメンバーでは無く、孤児院の指導員という名目で派遣されているのよ~」

 

 話を聞いてみれば、それほど驚く事でもない内容だった。孤児院はエルフィーデ女王国の援助で運営されているのだから普通にありそうな話だった。


 (名目というのが気になるけど)


「名目じゃない! ちゃんと指導もしてる……」語尾が尻つぼみになっている。ここで出会った時の自信ありげな姿が影を潜めている。


「あら~、それじゃあ、今日一人でダンジョン探索に来たのは何だったのかしら~」


 フィーネは、どうやら放置された事をまだ根に持ってるみたいだ。


「そっ、それは! 孤児達の育成計画の一貫!」


 (普通に蜂を乱獲して喜んでただけに見えたけど、何かの計画が有ったんだろうか?)


「そうなの~、じゃあその計画と言うのを詳しく聞かせて貰おうかしら~」


 何となくフィーネの口調から疑っている雰囲気が濃厚だと感じた。


「今日のダンジョンでの稼ぎで、値崩れしてるレッサーボアの革を購入して、孤児院の革細工が得意な子に貫頭衣を作って貰う」


 フィーネはフンフンと頷きながら、サラをチラッと見て続きを促した。


「四人一組でダンジョンに入り、シルフィーにウサギを倒して貰う。魔素吸収を四人でやれば限界が来ても魔素を無駄にしない」


 何だか今、考えながら答えているような、棒読み口調が気になるけどそれほど無理な内容でもなかった。


「ふ~ん、どっかで聞いたような内容も混じってる気がするけど、一応考えてるみたいね~、ただ守りに不安が残るわね~。精霊頼みなのも気になるわあ~」


 僕もルナとキャロの育成を考えた時、少し思い付いた事があったので助け船を出してみた。


「木の板を組み合わせて盾を作って、表面にレッサーボアの皮を張れば良いんじゃないかな? 後、銅板なら安く手に入ると思うから、補強材に縫い込んだら良いと思う」


 大人しく聞いていたフィーネが「あら~、良いわね~、無理の無い計画になって来たわね~。そうね、武器はこの際、諦めましょう。先ずは育成重視ね~」


 何だか具体的に動き出しそうな雰囲気になってきた。


「若い子の育成はエルフィーデ女王国の方針にも合致してるわ~、上手く事が運べば、名目とは言ってもサラの指導員としての派遣も無駄にならないわね~」

 

 サラが不機嫌そうに「名目じゃない!」と言っていたが……僕は孤児院の孤児の育成にまでエルフィーデ女王国の方針などと言う言葉が出てくる事が不安になった。


 (エルフィーデは、一体どれだけの危機感を持ってるんだろう……四大精霊のシルフの言葉だから従っているって言うだけなら良いんだけど)


 僕は言い知れぬ不安を感じるのだった。


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