異世界召喚!ドワーフ族が村に来た。
前回までのあらすじ 異世界に巻き込まれ召喚され、村の領主になった。難民が次から次へと押し寄せる。
ドワーフのヴィンダー族の人たちが村のはずれに引っ越してきた。
どんどん人が増えて、色々追い付かないのはもう日常になってる。今んとこごみ収集と排泄物の始末が問題だ。みんな道っぱたに捨てておしまいだったりするからかなわん。なんか考えないと。
ところでヴィンダー族が一族総出で俺のところにあいさつに来たが、みんなヴィンダーナントカサンなんで個別に名前憶えるのはあきらめる。見た目も手足が短くひげ面でがっしりしているのでみんな同じに見える。女性もいるんだよね???
「スンマセン。よろしくおねがいしまーす。」
作っておいた洞穴と炉に案内する。
「穴が気に入らなかったら、村みたいな家も建てますんで遠慮なくいってください。お好きなほうで。」
荷ほどきもそこそこに、族長のヴィンダーベッケン氏(だったとおもう。たぶん。)と打ち合わせをして指示通りの炉を作る。俺が作ったのじゃダメだった。生活の話の打ち合わせより炉の製作が先っていうのがいかにもだな。
溶岩を入れた壺を高速回転させてロックウールを作ってやる。これはドワーフの技術にも無かったらしい。パーライト、バーミキュライトもできないだろうか。いろいろ条件を換えて試してみよう。
作業の合間に、俺が作った五右衛門風呂を見てもらう。
「ふん、素人にしてはなかなか頑張っているではないか。」
失笑された。
「スンマセン、これは個人用ですし、ついこの前作った試作品なんですが、ヴィンダー族の人たちには大浴場の設備をお願いしたいんです。大釜じゃなくて、こういう湯沸かしと、油で炊く仕掛け、水をこっちのタンクから湯沸かしに流す配管、そういったものをお願いしたいんです。」
地面にそこらの棒で簡単な絵を描いて説明する。
俺が出かけてる時にも村人はお湯を浴びたりお風呂に入ったりしたいだろうからね。
「湯を温めて何にする?」
「スンマセン、体の汚れを落としてから、
お湯の中に浸かるんです。」
「ということはそれほどお湯をたぎらさずとも、ほどほどに温めればよいのだな?」
スゲーな職人集団の慧眼。
「そうです。そう!多少の加減は油の増減や流す水の大小でやれると思いますんで、要はお湯がダーッとここに入ればいいんです!」
大鍋でもいいんだけど、砂の上にボイラーの概念を描いたらこれも瞬時に理解する。
「それなら容易いことだ。引っ越しが終わったらすぐにとりかかろう。」
「スンマセン、助かります。最終的には男女別で4組から5組、つごう8っつから10ぐらい考えてますが、まずは試作品ひとつおねがいします。あー以前にもお話ししましたが、銅や鉄の地金ならお渡しできます。
なんか特殊な金属も、見本があればコピー可能な場合もありますんで、スンマセン、ダメでもともとくらいの気持ちで声かけてください。
それと、この湯沸かしが成功したら、蒸気機関と言いまして、この湯気が吹き出る力で物を動かそうかと思ってますが、こっちは先の先、また沸騰する温度あるいは封じ込めて圧高めてさらに高い温度まで焚きます。」
「湯気で物を動かすのか。それはそれでたのしみじゃな。まずは湯沸かしの試作品から取り掛かろう。」
「スンマセン、助かります。あと、今すぐじゃないんですが農具を色々お願いすることになりますが、それはそれで、まずはとりあえずゆっくり休んでください。
いま、酒とつまみ用意しますんで、ちょっと待っててください。」
スゲー。大浴場にほぼめどがついた。
ヴィンダー族の初仕事が風呂製作というのもなんだか申し訳ないが、もう、俺はずっと待ってたんだ。もう、待ちきれん。
そういえば、前にエルフにナイフの地金としてステンレス渡したので、ドワーフ来たから、金物で苦労してるならお越しくださいと使いを出す。
●●●●●●●●
村のほうでは塾では手狭になった来たので学校建てる。
朝飯出して2時間は変えず、うちの住民としての共通カリキュラムとしての簡単な読み書き計算を教える点は変えない。
でも、いろんな種族が来ているから、種族特性による得意不得意があるようなので、少しクラスを分けなきゃなんない。ドワーフは天狗や河童と同じく、彼らが自由に行き来する「近所の人」扱いになるけど、獣人だろうがなんだろうがともかく村に入ることになったら入村研修と、基礎のお勉強の寺子屋的な部分はしてもらう。
ドワーフも希望すれば寺子屋にきてもいいけどね。
大人の入村研修は昼飯出して解散だったんだけどクラス分けするとこれも今後はどうなるか?担当に投げっぱなしのほうがいいだろうな。
キャシーとケイティにも手伝ってもらう。おかげで一気に教育と行政が上昇して大助かり。ふたりとも午前からお昼まではそこで先生してもらう。
生徒と昼を食べたら行政棟に移り、内務行政官としての仕事をしてもらう。
なんとか村が回っていていい感じになってきた。
人間の小さい俺は、とんでもない落とし穴があるんじゃないかと思って、いつもひやひやしてる。
でも、まあ、とりあえず食えて、入浴の習慣ほか衛生が保てて、初等教育がいきわたり、最低限の行政ができればこの世界ではたいしたもんだろう。
村に水やりして、シャワーのお湯だして寝た。
お読みくださりありがとうございます。




