15
まだまだ、更新頻度が戻る気配がありません。
申し訳ございませんが、いま少しのご辛抱を!!
すこーしずつではありますが、ちょこちょこと書いてはおりますので、どうぞお楽しみに!(。´Д⊂)
それでは、お待たせいたしました!
15です!!どぞ。。。
あれからべティは、木々を抜けた先にある一面が膝までの丈の草が覆い茂る草原にいた。
少し小高い丘にあるそこには、大きく平らな一枚岩が草原を見渡せる位置に座しており、彼女はそこに腰をおろして新緑と同じ色の瞳を一点に据えていた。だが、その瞳は何も映してはいない。
何を考えるでもなく、ただ無心に、自然体で、彼女は風景に溶け込むかのようにそこに居た。
*
リツァーデン侯爵家の屋敷から馬で十五分程の距離にある、ここはパルマーナ平原。
緑豊かな森に囲まれたそこは、且つて国の内戦によって多くの命が失われた地であったのだと幼い頃に学んでいた。しかし、今ではその跡は何処にも見いだせない。人為的なものなどなに一つない、その圧倒的なまでの自然がそうさせるのだろうか。
平原には滅多に人が寄り付く事がないため、稀に珍しい動物が姿を現すことで有名であった。
今から十数年前の話だが、ここでその筋の者たちが乱獲をし、動物の一種が絶滅してしまった事があった。それを見かねた先代の王が、条約を定めて乱獲拡大を防いだそうだ。勉学中その事を知ったとき、彼女はどこにでもそういう事はあるのだな、と思ったのは言うまでもない。しかし、かくいう彼女もまた、稀なる動物を初めて見たときにはやはり興奮したものだ。
日本にいた鹿よりも、倍以上ある遥かに大きいその体躯。そしてそれにひけをとらない立派に伸びる四本の角は、まさに平原の王者たるに相応しいものだった。乱獲されるのも頷ける。
初めて拝んだ日には、圧倒的な優美さに時を忘れる程見入ってしまった。そしてその光景は未だ鮮明に記憶に残っている。
何を差し出してもいい程の価値はあるかもしれないと、半ば本気でそう思ったそのときの自分に間違いはないだろうと今でもそう思っている。
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──あぁー、懐かしいなあー。
しみじみと懐かしい物思いに耽っていれば、彼女の頬を風が優しく撫でていった。
そしてそれは、すり抜け様にさらりと音をたてて、緩く波をうつ金色の髪を揺らし吹き抜ける。そのあとを追うかのように、周りにある草がさざ波のように揺れて美しい自然の風景を造りだしていた。
それはまるで、風の存在を知らせるかのよう。
絵画には描けぬ美しさが、そこには在った。
「ベティ」
腰にくる低音が、突然彼女の耳朶を震わした。
漸く現実に引き戻された彼女は、ふと声の聞こえた方を見下ろす。すると、今日ここまで一緒に来ていた兄がいつの間にか佇んでいた。
彼女と目が合い、兄はふわりと微笑むと、両の手を広げてみせた。
「ベティ、そろそろ戻ってこい。」
彼は普段、表情をあまり変えるほうではない。その無愛想故に勘違いされがちではあるが、性格は至って温厚。どしりと構えたその風体が、やたら貫禄があるせいで実年齢より歳上に見られてしまう彼だが、実際に頼りがいのある人なのだ。
しかし、最近になって時折その表情が和らぐことがある。それは決まってそばにいる妹が素に戻るときだと知った。
それからというもの忙しい彼を休ませようとして、彼女は極力自分のささやかなティータイムに長兄を誘うようになったのだ。
だが良いことがあれば、悪いこともある。彼ばかりを誘う彼女の行動に不満を持つ者がいるのだ。まあ、その辺は表裏一体である世の中の摂理というもので、彼女は何ら気にしてはいないが。相手にもそうして妥協して頂くしかない。
「べティ、そろそろ、いいか?」
苦笑まじりで聞く長兄の言葉に、はっとしてべティは思考を復活させた。そして、慌ただしく長兄の元へと向かう為に、身支度をしだす。
「ウォル兄様、ごめんね!いま、行きます!」
「ああ、慌てなくていい。」
「いいえっ、そう言うわけにはいきません!!」
「気にしなくていい、と言うのに…」
あわあわと身支度しているべティを見て、ぼそりと呟かれた言葉は、彼女にはどうやら届いていないらしいと気付いたウォルヘルムは、深いため息をつくと早々に待ちに徹したのだった。
15:了
説明文ばっかりで、中々中身が進みません。
そして、亀更新………
本当に申し訳ございません!!
朝香 美々。。。




