14
更新速度、低下警報発令。
申し訳ありません!!(。>д<)
それでは、続きを。。。
翌日、昨日の雨が嘘のような晴れ渡った日になった。
腐りきっていたレベティアナの心は、今は踊り出さんばかりに高鳴っていた。
彼女は、高らかな蹄の音を聞きながら馬の背に股がり、いつもの倍以上は高いだろうその視線でいつもと少しばかり違う風景を楽しみながら風を全身に感じていた。
速度はそこまで出てはいないもののやはり駆け足となればそれなりのもので、森の木々は瞬く間に遥か後方へと流れていくようだった。
「ウォル兄様、もっと早く走って下さい!」
前を向いたまま、彼女の弾むような声が後ろにあるウォルヘルムを急かすようにかけられる。
馬が好きな彼女は、両親に頼み込んで数年前から馬術の修練もしている。すっかり一人で操れるようになってからは、一緒に習っていた弟たちと共に最近では専らギャロップという高度な馬術を会得している最中だ。その為、今では駆け足程度の速度で怖がるようなそこら辺の普通の令嬢のような感覚は持ち合わせてはいなかった。
そんな彼女の事情を理解しているウォルヘルムはしかし、少しだけ苦笑して舞い上がってしまっているであろう妹に申し訳なさそうに声をかけた。
「目的の地はすぐそこだから今から速度は出せないぞ…」
「そう、ですよね…」
兄の言葉が余程ショックだったのか、先程までの陽気さが嘘のようにベティがしゅんと縮こまる。それに加えて、彼女のその後姿といったらない。どんな顔をしているか、見なくても分かるというもの。
それは正に、餌を目前にして取り上げられてしまい、すっかり意気消沈した犬そのものだった。
「…帰りならば、出来ないこともないが。」
それを見て、心がとても傷んだ彼は何とか妹の気分向上をとりなす。
するとどうだろうか、彼女はうってかわってその表情を明るくして見せた。
「えっ本当に?うわーい、ウォル兄様大好きです!!」
「…ああ。しかし、あまり動いてくれるなよ。ここが馬上だということを忘れないでくれ。」
「はい!わかりましたッッ」
彼女は長兄に後ろから支えられつつ、踊り出さんばかりに喜んだ。
これだけ嬉しさを表現されれば、ウォルヘルムとしても冥利に尽きるというもの。しかしいくら彼の馬術が秀でているとは言え不安定な二人乗りで万が一があってはそれこそ全てが水の泡。
彼は優しく微笑みながらも、生真面目な性格ゆえに注意することも忘れなかった。
それから直ぐに、目的の地に辿り着いた二人。
べティは待ちきれないとばかりに馬上から先に降り立った兄に両手を差し出していた。
馬術を習っているとは言え、彼女はまだ身長が足りなく一人で昇り降りすることが出来ない。その為、相乗りの相手──即ち、ウォルヘルムに降ろしてもらわなければならないのだ。
これについて、彼女自身は一人で昇れることは出来ないけれど降りることは出来ると思っているのだが、何故かそれは両親や兄等は許してくれなかった。弟たちに愚痴れば、当たり前のように頷かれはしたものの、試しにやってみてと言われてやってみると、やれ危なげだとか、やれ心臓に悪いだとか、何だかんだで彼らからもダメ出しを頂いた。ちなみに、それ見ていた彼らの護衛たちも物凄く賛同していた。
──ソンナニカ…。
そう、思ったのは言うまでも無いだろう。
そんなこんなで、早く降ろしてと急かさんばかりの彼女の仕草に、長兄は苦笑を禁じ得なかった。
軽々と両脇に手を入れて兄に持ち上げられて地上に降り立ったべティ。
目の前に広がる森の中へと顔を向ければ、彼女は待っていましたとばかりに駆けていった。
瞬く間に森の木々に吸い込まれるようにして姿が見えなくなったべティ。その方向を見届けたウォルヘルムは、困ったように再度ため息をつくと、自分の愛馬へと向き直り鼻を撫でる。周囲を見渡し根元に雑草が多く生えている木を選んで、そこに愛馬を繋ぐと、積んでいた荷物の一部を背負うと彼女が消えていった方向へと足を進めるのだった。
後に残されたウォルヘルムの愛馬・リーズリーグは、綺麗な黒曜石の瞳でじっとその姿を見送っていた。
姿が見えなくなってからリーズリーグはブルルと一息ついて鼻先を地へと下ろし、木の根本にある雑草をもしゃもしゃと粗食しだす。
これから一時間は悠にかかるであろう彼らが戻るまでの時間を、そうしてゆったりと過ごすのが彼のここでの過ごし方だった。
たまにしかここへは来ないので、リーズリーグにとっても楽しみでもある。
こうして、双方の時間は過ぎていく…。
14:了
更新速度が著しく低下いたします。
私的な理由なので、本当に申し訳ないのですが、何卒ご理解くださいますようお願い致します!
それでは、またの更新まで、暫しの時間を下さいませ!!
美々。。。




