式神
「それにしても…」
「ん?」
「凄い妖力を持ってるんだな…そんなに小柄なのに…」
「小柄なのは生まれつきだよ…色々と…チッ」
「ごめん。最後の方が聞こえなかったのだが教えてくれないか?」
「何でもない」
「ああ…そうか…」
「それで玉藻前さん…これからどうするんですか?」
「ん?どういうことだ?」
「家・飲酒・服・酒・食べ物…全てないでしょ?」
「すまん。似たような物が二つほど…」
「無いよね?」
「…ないです。」
どうやらこれは大収穫かもしれん!
これを紫の所に持っていけば式神に使える!
そしたら何かおごってもらえるかもしれない…
更に九尾だよ?
こんなのなかなかいないよね?
私と玉藻前と多分今は多いだろう母親ぐらいしか覚えがない。
だから相当レアだよね
うん。よしこの条件で持ち掛けよう。
「ならさ、私のともだちの式神にならない?」
「…へ?式神?友達の?」
「そう」
「友達って誰さ」
「妖怪の賢者」
「…八雲 紫?」
「何故わかった。」
「いや、ここに住んでいると色々と噂話が聞こえてくるんだよ」
「なるほど」
「それで最近紫がこの町に来ていると聞いていたからまさかと思ってな」
「へぇー」
「で、その式神になったら食事から何からつくのか?」
「恐らくな…」
「よし。私は式神になるぞ!玉藻前!」
「いや、自分で自分の名前叫んでどうするんだよ…」
「まぁ兎に角その紫に会わせてくれ。話はそれからだ」
「そうだね。そして移動の時この姿だったら目立つから狐の姿でお願い。」
「あぁわかった。」
そういい玉藻前と私は狐の姿になった。
「チッ」
「え!?どうした!?どうしていま舌打ちしたんだ!?」
「何でもないよ…さあ行こう」
「お…おぅ」
小さな私が先を走ると後ろから大きい玉藻前が走ってついてくる。
本当に神は私をからかっているのか?
あ、私も神か…
そうして走っているうちに町の外れに出た。
私たちは茂みを走っているので多分今も隠れて見えないだろう。
その茂みを走っていると見えてきた。
「あら?」
私が玉藻前に言う。
「ちょっとここで待機しといて」
玉藻前が小さくうなずいた。
私はそれを確認した後、茂みを飛び出した。
「やっぱり銀ね」
そう声を掛けられたので私は姿を人間に戻す。
「ただいま。」
「で?今日は何かあったの?いつもより遅かったけど…」
「それが紫…驚け!式神が手に入ったよ!」
「…どんなの?其処らの低級妖怪何て私は要らないからね?」
「そう言うだろうと思って…さぁ出てきて!」
私がそう言うと茂みの中からごそごそと玉藻前が姿を露にした。
「…ただの狐じゃない…」
「ふふ~ん。そう思う?さぁ妖狐の姿に!」
そう言うと玉藻前は静かに姿を変えた。
「!!これって」
「そうだよ!」
「九尾じゃない!どうやって釣ったの!?」
「いや、釣ったんじゃなくて…紫の名前を出したら…なりたいっていったんだ…」
「…!?」
「そういうことです。紫さん…私を式神にしてくださいますか?」
「当たり前じゃない!ようこそ八雲 籃」
「八雲…籃?」
「そうよ。式神にはこの名前をつけることにしていたの。気に入らない?」
「いいえ!とても嬉しいですありがとうございます!」
「ふぅ…良かった。紫も喜んでくれたし一見落着だね…」
そう思った銀だったが
紫がまだ問題を抱えていたのを知るのはまた後のはなし…




