玉藻前救出作戦。
ついにこの日がやって来た…
そう玉藻前の退治の日だ。
だがまだ妖怪だと決まっていない今私が動く必要はない。
だから塀の上で観察でもすることにしよう。
そう考えた私は玉藻前の屋敷の塀に昇り部屋の前まで歩いた。
「(それにしてもどうなるかな…)」
仮定として…もし玉藻前がとてつもなく強力な力を持つ妖狐だとする。
するとどうだろう。
退治しに来た人間たちに向かい、攻撃をするのでは無いのだろうか…?
裏切られた悔しいと言う自分の意思で…
だがもしとても弱かったら…
これはこれで退治されて終わるに違いない。
どちらにしろ私が動く必要があるのは…片方…
いや、でも…人の命もそうは無駄にはできない。
ここはどちらの味方もする方針でいこう。
そう考えた銀はその時をじっと待つことにした。
10分が経過した頃部屋に玉藻前が帰ってきた。
どことなく何時もよりぐたーっとしている。
気づいたのだろうか?
いや、そうだとしたら逃げるはず。
そんなことを考えると玉藻前が喋り始める。
「今日は来ないな…あの子狐…」
あ…
それかよ。
確かに何時もは夕方ごろにここに行くけど…
今日は仕方ないじゃないか…
※今9:00設定です。
はぁ、それにしても来ないなぁ…
退治するとか言うの嘘だったのかな…?
そう考えてる時だった。
玉藻前の部屋の襖が全て開く。
玉藻前は驚き声をあげた。
「な…何じゃお前らわ!私の部屋に入っていいと誰の許可を得て…」
「お前の主だよ」
「は?」
「まぁお前には悪いことはしない。条件に一つも反応がなければな」
そういった瞬間後ろにいた別の祓い屋5人がお札を投げる。
それに気づいた玉藻前は素早く回避をしたが、その行動も意味はなかった。
何故ならお札を投げると同時に背後にいた祓い屋もお札を投げていたからだった。
玉藻前にお札が当たる。
その瞬間、玉藻前は筋肉が固まったかのように動きが止まった。
「くっ…何をした…」
「ふむ…やはり妖怪だったか…」
「おい。だから何をしたんだ。」
「おぉすまない。簡潔に言えば君には依頼が届いていてね。その依頼を解決するために私たちは君を一旦封じたということだ。これでわかるかい?」
「ああ、十分な位わかったさ…」
「それでこれから君を封印させて貰うんだけど…いいかい?」
「ふふ…面白いやつだなどうせダメと言おうが封印するだろ…」
「おぉこれはばれてましたか…」
「貴様…私を舐めているのか…?」
玉藻前が少し怒った表情で祓い屋を睨む。
すると祓い屋は吹っ切れたかのように高らかに笑った。
「何がおかしい…」
「いや~ごめんごめん。動けなくなった君を見ていると笑いが止まらなくてね。よく人間に紛れようとしたね。」
「……」
「そんなのこうなるのがわかっててやったようなものじゃないか。」
「……やめろ」
「それにこれを教えたり依頼を出したのも全て…」
「…やめろっていってるだろ!」
そう玉藻前が言い放った瞬間部屋に煙が待った。
「くっ…何だ…」
祓い屋が焦る。
すると近くから悲鳴が聞こえる。
「キィ…アァ…やめてく…」バキィ
その悲鳴のあとに何かが潰れるような鈍い音もした。
そうしてる間に煙が晴れた。
そしてそこに現れたのは…
狐の姿の玉藻前だった…
「くっ…やはりお前は妖狐だったか……」
「それがどうした人間」
「どうもしないさ。だがな此方は人の一人や二人が死のうとお前を封印出来ないことはないんだよ…」
そういった瞬間部屋の床が光る。
「!?いつの間に」
「さっき君が一人人を殺していただろう?その時さ俺が合図を送ってすぐに書いたのさ…封印の陣を…」
「くっ…動けない!?」
そろそろか?
そろそろだよな?
いま封印されそうだし見た感じあれ強力な陣だよね…
「さぁ、静かに眠るがい…」
「待て…」
「!?…誰だ!?」
「その妖狐を離せ」
「何だ…子供か子供なら帰しておけ。」
「はい。わかりました。」
「さぁ、お嬢ちゃんお家へ帰りま…グフッ」
そういい私のパンチで男の祓い屋は崩れ落ちた。
「…!?お前何がしたい。」
「だからそこの妖狐を離せっていってるんだよ。」
私が言う。
すると…
「む…貴様よく見ると髪の色が変わっているな…まさか貴様も妖狐か?」
「ふふふ…人間にしては鋭いねぇ…」
そういい私は前に出る。
その時玉藻前が叫んだ。
「来るな子狐!お前まで巻き沿いを喰らうぞ!」
「あー…私の事わからないかな?玉藻前さん。」
そういうと玉藻前は私の事をじっと見つめてきた。
そうすると何か解ったかのように声をあげる。
「ま、まさか…」
「あーお取り込み中悪いんだけど君は弱そうだから一旦動けなくなる位の札でいいね」
そういい、私に札を貼る祓い屋。
当然今の私なら動けない。
「ふふふ…こんな弱いもので動けなくなるやつが助けに来るなんてなぁ」
「そ…そんな…」
「こっちも悪いが私を舐めてもらったら困るよ?」
そういい私は力を解放した。
12尾の尾をさらけだした…
「な…何だと!?」
案の定回りの空気が凍った。
「一様もう一度警告しておくよ?この妖狐を離せ。」
「おい、お前…」
「玉藻前さんは黙って。」
「は…はい」
「で、どうするの?」
「ふ…ははははは…」
「ん?遂に気が狂った?」
「違うな。貴様がその小さな体で何ができるか想像したら面白くなったんだよ。ふーははははは」
……………
「…今なんていった?」
「だから小さい体で何が…」
「…小さい…ねぇ…」
「ああ、小さいさ。とても小さくてお腹が痛いくらいだ。そんな小さな体では俺を倒すことすらできないだうな」
「ふふ…それは面白いね…じゃあ殺しもいいってことだね…」
そういった瞬間体の中で寒気がした。
自分の体の事は理解しているつもりだったが、この胸の高鳴りは初めてだった。
そしてこの不安も初めて味わったものだった…




