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頭も隠さず尻丸出し

一章の最後、前回とは同じ日です^ ^

二章開幕


三人称視点です!



朝焼けのまだ空がしらばむ朝。

電柱に寄せて積み上げられたゴミ袋から溢れ落ちた生ゴミをつついていた小鳥たちは、近づいて来た近隣住民に驚いてチュンチュンと鳴きながら飛び立った。

あまりにびっくりしたのか驚いて飛び立った小鳥の一匹の肛門から水っぽいフンを落とすと、ビャチャリと嫌な音を立ててアパートに住む男の部屋のベランダに飛び散った。


乱れた姿で、腹を出して寝ていた間抜け顔の男はその不快な音に反応し、薄く目を覚ました。

口の端からよだれを垂らし、ボサボサの寝癖。その側にはぐちゃぐちゃに押しやられたタオルケットと、カピカピになって丸められたティッシュや飲み終わった空き缶がそこら中に散乱していた。


枕元に置いた電子時計みればまだ8:30と表示されている。休日だと言うのにこんな早く目覚めるなんて珍しい……。


オレの名前は丸井優也、26歳、フリーター。大京星工科大学卒業。略名大京大では社会心理学を専攻。友達のレポートを盗み見してネットから寄せ集めした論文を提出し、教授の慈悲で卒業。

第一志望だった手杵(てぎね)ホールディングスの傘下テギネートに就職。

営業マンとして、働きライバル企業のJINJYO食品と競い顧客を奪い合った。

が、強引な手口でライバルを貶めていたのが発覚。自主退職を余儀なくされ再び就職活動を開始。就職面接を12回受けるも書類選考落ち。

それからは大学を卒業して生活に困らない程度にアルバイトをして自由に暮らすこの生活は最高だと思っていた。

アルバイトをする中で、日本には強大な権力をもつ御三家と呼ばれる血族集団が牛耳っていることをしる。

御三家の噂には信憑性があった。

それは路地裏で聞いた半グレたちから、柱に寄っかかって電話をしていた携帯から漏れた音声から、アルバイト先の店長が平謝りしていた時の会話から、ウィキペディアから。

そしてオレは知ってしまった、御三家の一つ、日本の物流を牛耳る一家、"神将家"からオレが就職できないよう圧力をかけて来ていたことを知った。


最近新卒募集の張り紙をみて応募した先の企業も書類選考で落としてきたのをみて行動を移した。誰が採用を決めているのか知らないオレは、知人の"ぴーしおたく?"とかいう職業についているやつに聞きに行った。するとそいつはカチャカチャとキーボードを鳴らしてあっという間に調べ上げた。ものの数分でネットの海から企業のサイトを拾い上げた知人は、社長の写真と名前と社訓が書かれた貴重な個人情報の書かれた紙をオレに渡してくれた。

一回印刷に1000円と情報料として3000円を払ったオレは社長をつかまえて尋問することにした。


なんかドアが沢山ある先に住んでいた社長をオレは手品を使って潜り込み、簡単に侵入した。誰にも気付かれずに31階にあるJINJYO配達の社長の住む部屋の前に立っていた。

大学で御偉いさんがいる部屋に入る時はノックを3回してからドアを開け、部屋の中に入ったらよろしくお願いします!と挨拶してから始めろと言われていたのを思い出した。


ーーコンコンコン……。


「ん……んん"誰だね……ん?今日はうちに誰か呼んだ覚えはないが…………ああ、"リサ"か!いいぞ入って来たまえ」


社長が許してくれたので部屋に入ることにした。

もう深夜だというのに部屋でライトをつけて本を読んでいた社長はオレをみて目を見開いた。

くっくっく……その反応が見たかった。

オレはバレないように黒いニットと黒いサングラス、金髪のカツラ、黒いマスクに黒のロングコート、黒の手袋をして暗闇から出てきたのだから。

社長から見れば闇から何か出てきたように見えただろう。

真夏にコートや手袋をするのは非常に辛く半ズボンに裸足で従兄弟がお土産に買ってきてくれたアロハ柄のサンダルを履いてここまできた。


「な、な……なん……なんなんだ……なっ!そ、それ以上近づくなっ!……何が目的だ!」


そう騒ぐ社長を無視してずいずいと近づいていくと悲鳴をあげて本を手から落とした。

「ひ、ひっ……これ以上近づいたら大声あげ

「よろしくお願いします!!!!!!」


何か言おうとした社長を無視して、大きな声で挨拶をした。

狼狽える社長を無視して襲いかかると『私はそんな趣味はない』などと訳のわからないことを叫び続けた。


寝込みを襲って縛り上げたからか大人しく、思ったより簡単に拘束できた社長をみて記念に一枚写真を撮った。

拘束して椅子に座らせたらとりあえず水をかぶせるのが通例なのだとドラマで知ったオレは家の中を探したがバケツが見当たらなかったので高圧洗浄機とかいう水を飛ばす機械を持ってきて、社長に浴びせた。

水を浴びせた社長は、もう濡れるのは嫌なのか、言わなくてもいいことまでべらべら話してくれた。

終始怯えながら命だけはと、泣きながら謝ってきたんで仕方ないから、お前が書類選考落ちにした丸井優也を合格にしろと言ってやった。

そしたらよ『喜んでやらせていただきます、ウチのものが書類のほうを破棄してしまった可能性があるのでこちらに電話番号と住所、顔写真を送ってください』っていうからラインで友達登録して、その場で変装用のマスクとサングラスを外して自撮りした写真と、連絡先を一緒に送ってやったんだった。

それが一昨日の話。市役所に書類を提出しないといけないから数日待ってくれと言われてこうして寝たり漫画読んでダラダラしていたわけだが、もしかすると楽しみで早く目覚めてしまったのかもしれない。


全く、まさかオレがその丸井優也だと気付かず媚びてきてるなんて馬鹿な男だ。



傲慢な社長が書類選考落ちにした男をおだて上げる滑稽な姿を思い出してきておかしくなった。

しばらく肩を震わせて笑ったいたオレはなんとなく、目を開けたまま天井を見上げていた。



ーードンドンドン


おや、誰か来客予定はあったかな?


ーーーピーンポーン!ピーンポーン!


ん?……誰も呼んだ覚えはないんだけどな。


ーーーピーンポーン!ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!!


あー、ゴクルトの営業マンか幸福の魔術とかいう宗教の勧誘だなこれは。


ーードンドンドン!!


「丸井さん、いるんでしょう?開けてくださいよぉ」

「いるってわかっているんですよ!」

「早くしてほしいのですが」

「居留守は通用しませんよ?」


ーードンドンドンッ!!


さっきよりも強めにドアが叩かれる。

部屋の中まで響く音だ。

うるさい。

しつこい勧誘だ。


「早く出てきてくださいよー!」

「いるんでしょう?」


何人もの男の声が聞こえる。

早朝に、しかも休日の朝に迷惑なこった。


「丸井さん?死んだふりはやめましょう」

「いるんでしょう?」

「起きてるんでしょう?」

「はやくでてきてくださーい!」


「テメェら朝からうるせぇぇぇんぞ!静かにしろ!!!!!!」


怒鳴り声がした。あ、隣の石井さんだな。同じ井つながりでも向こうはアル中親父、オレはあんなやつとは違う。

正直見下していたが、今は少し見直した。


「なんダァおら?」

「テメェ調子乗ってるとシメちまうぞ」「おっさんいい気になってんじゃねえぞコラ」

「あん?なんだその目やんのか?あ"」


「ひっ……な、なんでもありません」


「は?なんか言ったか?聞こえねぇんだよなあ?」


「で、ですから……」


「ああ''!?言いたいことがあるならはっきり言え!!」

「ごちゃごちゃ言ってっと潰すぞワレ」


「ひ、ひ、ひぃぃぃ……た、たしゅけて」


「ひゃっひゃひゃひゃ……こ、こいつ、たしゅけてだってよ」

「きいたかおい!ひひひひ!」

「ははははははは!……おい、オッサンッ!!謝るのが先って教わらなかったのかなぁ!!!!!!」


「ごめ、ごめんな」


「ああ"!?なんだって!?聞・こ・え・る・よ・う・に、言えよおい!!!」



ーードンっ。ガンッ……ドツ


扉を叩く音とは違う。

大きなものが壁に当たる音がした。



「おら!オラ!オラァ!!はははは!!!…………ふぅ、てなわけで丸井さん、はやく出てきて貰いたいのですが」



急に落ち着いた声で話す男。

流石にやばい。オレはパジャマの上に黒いコートを羽織り、サングラスとニット帽と手袋をして三階のベランダから飛び降りた。

この変装ならバレないはず、

飛び降りた先の道を歩いていた小学生が悲鳴をあげる。

涙目になりながら防犯ブザーを鳴らそうとしたのをみて"手から放った炎"で防犯ブザーを溶かした。


「いたぞ!バーニングマンだ!!」


バーニングマン……だせえ名前だ。

そんなやつどこにいるんだと思っていると、ガラの悪そうな体格のいい男たちが鉄パイプを持って道の角からこちらに向かって走ってくるのが見えた。

小学生がオレのことを指して変質者が出たと叫ぶので、それから逃れるように走り出すと、ガタイのいい男たちがオレを指差してバーニングマンが逃げたと怒鳴る。


バーニングマンってオレのことか!?


くぅぅ……クソダサい名前つけやがって!せめてファイアーマンとかウルトライグニスだろ!!


逃げるオレ、追ってくるガラの悪そうな男たち。

塀を飛び越えて屋根を登って、建物の上を全速力で走るオレを奴らは途中から車を手配して追いかけてきた。

ずるいぞ!くそ!


住宅街を超え、川を抜けた先にある歓楽街。

人が入り乱れる中ならそうそう気づかれないだろう。そう考えたオレは、建物の屋上から飛び降りて人混みに紛れた





って感じなんすよ!ね!だから、ほら?助けてくれないスカ?

へへへ、いいっしょ?オレ変なやつらに追われてんすよ。

だから助けてほしいなって!


同じコート仲間じゃないスカ!あはははははは!!!!!!」










うわぁ……。

変なやつに絡まれた。

秘密結社の勧誘のため街へ来ていた。

俺はタキシードを春樹はタキシードの上にお気に入りのファー付きのコートを羽織り髪をオールバックに固め海外ブランド製のグラサンをしてきた。

サングラスじゃなくてグラサンらしいどっちでも、どうだっていい。

二人で外に勧誘しに行くと言うとクリスさんはメイド服から警備用の服に着替え、だったらと俺の采配で暇そうに見えたドアマンの二人を連れて街を歩いていた。

「暇だよね?」「暇では」「いや、ひまでしょ?ええ?」「はい……暇です」

なんて少々交渉があったがついてきてくれた。




ドアマンの二人は二メートル越えの身長でスーツに紫色のネクタイ、サングラスをかけている。二人とも……。

最近流行りのペアルックとかいうやつだろうか。ふふ、キモいな。


いい歳して秘密結社に入りたい厨二病の素質をもつやつで常識的でなおかつ可愛い女の子はいないかと探していたわけだが、途中、真夏だというのに黒いロングコートを羽織り黒い手袋をはめて黒いニットを被ってサングラスを曇らせながら全身からおびただし汗を流す変態を見つけた。見つけてしまった。




俺は堂々と道を歩いていたその変態をみて、それから春樹をみて、ああ、真夏にコートを着てる変態が二人いるよ……と内心笑いながら、春樹に話しかけた。


「あ、みろよ春樹。お前のファッションセンスに合うやつがいるぞ!」


と言ったのが発端。

「あ、おい、やめろ」





春樹が苦言をいうのもつかの間カサカサという音がしそうな小走りで近づいてきた変態は、俺たちの前に来るなり頭を下げて、





「助けてください!追われているんです!!!!!!」と叫んだ。







少し離れたところでガラの悪そうな連中が、"いたぞ!あいつだ!"と叫びながら近づいてくるのも見えた。




こいつバカだ。


げほげほ……まだ風邪です……

。えーと今は二章は、新メンバーの勧誘ですね


……増えるのかメンバー。誰にしようかな。やっぱ男ばっかりじゃあむさ苦しいから可愛い女の子をいれて春樹とでもくっつける展……、ってうわ!?

お、お前なんだよ。え?

丸井優也 ……いや、名前聞いてねえし、こっちくんな!う、うわあああ!!!


次回近日更新

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