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僕の1993 春  作者: まさひろ
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 海苔タイムカプセルの蓋は、しっかりテープで止めてあったため、すぐには開けれそうになかった。

 まあ、自宅に帰ってからゆっくり開けるかと思い、喉が渇いていたので公民館のロビーでお茶を飲もうとした時、一人の人物がロビーの椅子に座っているのが見えた。

 年は自分と同じ位だが見た目が・・・そう、髪の毛は短く切って立たせてあり、色は鮮やかな金髪だが少し小柄で小太りな男だった。

 不良かな・・・

 僕は直感で関わらない方がいいと思い、その場を後にしようとしたが、車で1時間強運転し、タイムカプセルをもらった安堵感から喉がものすごく渇いていたため、自動販売機でコカ・コーラを購入し、すぐに蓋を空けて350ミリの缶をほぼ一気飲みした。

 一気に炭酸を飲んだせいで、「ゲェフ」とゲップをしてしまった。

 後ろから「くっくっくっくっく」と笑う声が聞こえた。

 後ろを振り返ると金髪の男がこちらを見て笑っていて、僕と目が会うと「いや、笑ってすまない。この季節になかなかコーラを一気に飲む人はいないから、つい笑ってしまった。申し訳ない」と笑いながら答えた。

 僕は「いや、ものすごく喉が渇いていたから」と左手を頭の後ろにやり少し照れ臭そうに答えた。

 そして金髪の男の男は僕が持っているアルミタイムカプセルを見て、「あんたもこの学校の卒業生かい?」と質問してきた。

 僕は、ただの卒業生と言うか、途中で引っ越したと本当の事を言おうか迷ったが、ここは一つ素直にと「実は、小学校6年の夏の終わりに引っ越したから、卒業はしていないけど、タイムカプセルが最後の思い出だから取りに来たんだ」と本当のことを話した。

 僕の返答に金髪の男が大きく目を見開いてびっくりした顔をしていた。

 一瞬いや、10秒位の沈黙のあと、

 「も、もしかして、ようちゃん?いや、よういち?かな?」と少し小さな声で話してきた。

 ・・・彼は、僕を知っている、たぶん同級生だ。もしかすると、同じクラスか、もしくは家が近所だった可能性が高い。いきなり僕を知っている人に会うのは運がいいけど、唐突すぎて自分の中で整理できない自分がいた。

だけど僕は、過去の僕を探しにここに来たことを思い出し動揺を抑えるよう心掛けた。


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