[97]
『ターゲットは第二ポイント通過したよー』
ガガッ
『第三ポイント、了解したー』
ガガッ
3人は暗闇をゆっくり歩いていた。
「これ、肝試しだよな・・・・」
「さっきのなんだよ」
「皿の破片ぶち撒けるとか」
「ある意味怖かったけどさ・・・・」
恐怖心は少し薄れた状態で歩みを進めていると、何か呻き声のようなものが聞こえてくる。
「うぅぅぅぅ・・・・」
「あぁぁぁぁ・・・・」
3人は立ち止まって身構える。
前から人影がゆらゆらと歩いて近づいてきた。
目を凝らす3人
そこには1人の少女がゾンビの姿になって歩み寄ってきた。
「なっ!」
「ゾンビ!」
「ひぃぃぃー」
一瞬怯むが、耐性が出来てきたのか
慌てずゾンビを観察する。
「ん?桜田さん?」
「ほんとだっ!澪さんだ!」
「うわー、桜田さん、」
「ゾンビになっても可愛いーっ」
3人はスマホを取り出して写真を撮りまくる。
ゾンビも満更ではないようで、
可愛いゾンビポーズをとりだす。
そんな中、横からもう一体現れる。
和服を来た黒髪の日本人形のような容姿だが、顔には血糊がついていて不気味な姿でゾンビの横に並ぶ。
しかし3人に恐怖心はない
「おーっ!今度は田所さん!」
「元々日本人形みたいな感じだから似合ってるよー」
「コチラに目線お願いしまーす」
2組は和やかに対峙している。
側から見ればコスプレ撮影会である。
「理絵さん!笑わずにー」
「無表情でこちらを見てくださーい」
「そう!いい!いいよ!」
様々な角度から撮り終え、
満足した3人はゾンビと日本人形に頭を下げて離れていった。
ゾンビと日本人形はそんな3人の背中に手を振って見送るのであった。
ゾンビはポリポリと頭を掻く。
「怯えなかったね」
日本人形は無表情で頷く
「無理だってー」
「可愛いって言ってくれたからいっか」
ほのぼのである。




