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その10
すみません、前回投稿予定日の設定を間違えました。
その10
季節は過ぎて行きました。
おとうさんを知っているお年寄りもすくなくなって
「ジンゴロの嬢ちゃん」とわたしを呼ぶ人もなくなりました。
「おはよう聖女様」
「ただいま聖女様」
でも、みんなが挨拶してくれるので、わたしは寂しくありません。
冒険者の人たちはおしごとの前に、少し遠回りしてわたしの前を通るようになりました。
「なに、ちょっとした験担ぎさ」
ちゃんとお供えをして祈ってくれる人、
手を振る人、声をかける人、かっこつけてうなずくだけの人。
あんまり力はないけれど、少しでもみんなの助けになるなら
狩の成功と、安全を。
『行ってらっしゃい、気を付けて』
わたしはみんなに祝福を飛ばします。
虎縞の猫はもういませんが
よく似た子孫たちがふえています。
探検好きな子猫たちは、どこへでも首を突っ込み、なにかあるとわたしの後ろににげこみます。
蚤にたかられないように、おなかをこわさないように
青い衣をすこしひろげて、わたしは子猫たちをつつみます。




