第八話 図書塔リベル
図書塔への道中、馬車の中でお金の価値を学んでいたハル。話していると図書塔に二人は到着した。高さはだいたい2階建ての建物が4つ積み上がったぐらいだ。
(かなり高い建物だな。そりゃそうか。塔って呼ばれてるぐらいだからな。)
2人の馬車は図書塔の横にある貴族専用駐馬場に止まった。ハルたち以外に、もう一台馬車が止まりハルは降りてくる貴族を見る。そこには、白いドレスに長い髪の毛、整った顔立ちにきれいなまつ毛を持った女性がいた。
(うわ、綺麗、、)
「ねえ、エミ。あのひとってだれ?」
「あの方は、隣の領地の同じ伯爵家領主。確か名前は、エリスレート・フォン・アースリエです。今日の夜、館に来る予定の人です。」
「え!!」
(そんなの初耳なんだけど?!)
驚きつつも、話題を変えエミに質問する。
「としょとうってどっからはいるの?」
「この塔は入口が2つあり、1つは一般用もう一つは貴族用に分かれております。では、私達は貴族用に。」
エミとハルは手を繋ぎ、入口の門へと向かう。図書塔は鉄柵によって囲われ、貴族用の門の前には2人の槍の兵士が立っており、周囲を警戒している。一人の兵士がエミに対し話しかける。
「身分証の確認を。」
「はい、どうぞ」
「少々お待ちください。」
兵士はエミとハルの身分証を持ち水晶に当てる。
「ねえエミ、あのすいしょうってなに?」
「あれは真実の水晶と言って身分証を当てると、罪人かどうかを確認するためのものです。
赤く光れば罪人、何もなければ光りません。ですので、この中は安心安全です。」
エミが説明していると、兵士が戻ってきた。
「おまたせしました。問題なかったので、大丈夫です。どうぞお入りください」
兵士が身分証を二人に返し、門を開ける。
「行きましょうか。ハル様。」
二人は門をくぐり、柵の内側へ入っていく。建物まで歩きそこにはもう一つの門があった。門の前には一人の兵士が立っており門を開けてくれた。建物内部に入ると目の前には巨大な柱が建っており、その周りに5人受付嬢が立っていた。メイド服のような制服に髪の毛はリボンによって結ばれている。
「お初にお目にかかります。図書塔リベルへようこそ。本日はどのよううなご要件で?」
「はじめまして、うけつけじょうさん。きょうはここにべんきょうをしににきたんだ。」
「何を勉強するのかな?」
「れきし!」
「なら第2階層ですね。そちらの昇降機に乗ってお待ち下さい。」
(子供のフリするの疲れるな。)
「ハル様、あそこの四角い箱の中に乗るようです。」
二人は前世で言うエレベーターのような装置に乗り込む。1人の受付嬢は装置を起動し、上昇を開始する。
(これって完全にエレベーターじゃん。過去の勇者の誰かが作ったのか?)
異世界にエレベーターがあることに驚くハルだったが。すぐに昇降機止まった。
「二階層に到着しました。足元にご注意ください。」
受付嬢はそう言い、昇降機の扉を開ける。目の前にはあたり一面本棚と大量の本が並んでいた。
「壮観ですねハル様。」
「うん、すごいほんのりょう」
(予想してたよりはるかな量なんだが。)
「では、歴史に関するコーナーへ行きましょう」
「はーい」
(途中魔術に関する本ないかな?)
歴史コーナーまで歩く途中、ハルはキョロキョロしながらお目当ての本を探していた。だが見ただけでは見つからず、歴史コーナーに着いてしまった。
「ハル様はここに座っていてください。私は歴史教材を持ってまいります。」
エミはそういい、教材を探しに行った。
(さて、ここら周辺探索するか!)
エミの言葉を無視し、歴史コーナー周辺を探索する。
(この本棚には歴代で活躍した人たちの記録、あっちに本棚は過去の魔物についてか、これはちょっと面白そうだな。)
本棚の本を取ろうとするが届かず断念してしまう。
(チクショ)
仕方がなく席に戻ろうとすると、エミが先に帰ってきていた。
「あ!ハル様いた!何処行ってたんですか!ちゃんと座ってなきゃ駄目じゃないですか!」
「エミ、ごめんね。」
ハルはエミに渾身の上目遣いを炸裂させる。
「がはあ!、」
エミはあまりの可愛さにダメージを受け、飛ばされてしまう。
「う、ま、まあ、いいです。早く勉強に始めますよ。」
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