scene6 TS兄貴!女の快感に興味を抱く
日が沈みかけた夕暮れ時の自宅の門前にて、お風呂でホカホカした俺は帰宅する真衣ちゃんと対面していた。
いやー、たまにはちゃんと風呂に入るのも良い物だー、こんなに気持ち良いならちゃんと毎日入るのも視野にいれなくてはなぁ・・・。
そんなホクホク顔の俺を、真衣ちゃんが心配そうにのぞき込む。
「サクラちゃん、本当に大丈夫~?」
「大丈夫です!お留守番は得意分野なので!」
ムフーッと胸を張る俺、伊達に男時代に数年引きこもりをしていない。
しかし尚も心配そうな表情を浮かべる真衣ちゃん。
というのも先ほど警察から電話があって、兄貴を説教中との事なのだ、何をしたのかは知らんが帰りが遅くなるらしい。
「良い?何かあったらすぐにお姉ちゃんに電話するのよ?」
「わかってます、わかってます!」
俺はウンウン頷き真衣ちゃんの電話番号の書かれたメモを印籠のようにかかげる。
初!女子の電話番号ゲットだぜ!
といってもスマホなんて持ってないから家の電話を使う事になるのだが。
心配そうにチラチラ俺を見ながら帰る真衣ちゃんを見送り、俺はそそくさと家に入る。
門前までとはいえ引きこもりが外に出るのは体に悪い、むしろ何年も外に出なかったのによく門前まで行けた物だ。
多分真衣ちゃんがいたからだろうな、何というか本当のお姉ちゃんみたいで安心感があるのだ。
最初に比べて、大分普通に話せるようになったし。
宗太と交換して、真衣お姉ちゃんの妹になるのもありかもしれない。
・・・まぁ実は俺の方が年上だし、男なんですが。
「そんな事よりも・・・だ!」
ニンマリと笑みを浮かべる。
宗太が警察に厄介になる事は度々ある、そしていつも帰って来るのはかなーり遅い時間になる。
「この家の中は我が軍が占拠したぁ!」
リビングのソファにダイブ、ダラリと四肢の力を抜く。
学校に行ってる間にすれば良いという話でもあるが、あっちはいつ早退して帰って来るかわからないからな。
そして俺はつい最近、新たな発見をしたのだ。
俺はダラリとしたままスカートの中に手を突っ込むと、そのままパンツを脱ぎ捨てる。
「ああ~何という爽快感」
全裸という訳ではない、だがスカートから入る風が心地よく、まるで全裸になっているかのような爽快感、たまらねぇぜ!
この前の汚部屋移動時にノーパンで過ごしたことにより、こんな世紀の大発見をしてしまったのだ。
というより女子のパンツはぴっちりしすぎて、履いてて苦しいのもある、よくまぁあんな物を常時履いていられるものだ。
「はっ!?というかそんな事をしている場合ではなかった!」
いそいそとパンツを拾い部屋に戻ると、PCを立ち上げる。
この宗太がいない時間を使って、充分に俺の息子をねぎらってやらねば。
「って!今俺の息子行方不明なんだったー!!!!!!」
愕然とキーボードに突っ伏す。
いや、待てよ?だが女の快感は男の100倍だと聞いた事がある。
ゴクリと喉が鳴るのを感じ、意気込んでいつものエロサイトでオカズ探しを始める。
「・・・あれ?」
そこまで来て俺は違和感に気が付く、見ている動画はエロいにはエロいのだが・・・。
全く興奮しない。
いつもなら既に興奮値がMAXになっていてもおかしくないのだが・・・。
そうこうしている間に動画が終わってしまった。
「ヤバイ」
どんな乱れた女性の姿を見ても全然興奮しない、むしろ男優の方の・・・。
俺はサーっと頭から血の気が引くのを感じ、PCから目を背ける。
このままエロサイトを巡回していたら、更に新たな境地に目覚めてしまう。
「俺は男だ、俺は男だ、俺は男だ」
座布団で頭を覆い、念仏のように繰り返す。
「ふぅ、少し落ち着いてきた」
俺は座布団を胸に抱き、天井を見上げる。
「しかしそうなるとどうやってやろう」
オカズなしでもなんとか出来ない物か・・・とりあえずやってみるか?
確かなんかバイブのような物を使っていたと思うが・・・あとは棒とか?
そういえば詳しくその辺を見た事はないなと思いながら、想像を膨らませる。
というか棒を・・・いれるのか?
服越しに下腹部を見る。
「え?何か怖くなってきたんだけど」
入る物なのか?未知の未知すぎて、興味より恐怖が勝って来た。
幸い、別にどうしてもしたいという訳では無いし・・・。
「そ、そういうのはまた今度にするとしようかな!」
誰に言い訳するでもなく、性の開放を諦めオンラインゲームを開始する俺であった。




