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隣の席の銀髪美少女ギャルは毎日俺の家に遊びに来ていることをクラスの皆には知られたくないらしい  作者: 二十四
一章

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お尻のせいで文字が読めないんですが

「え、星羅そのリップ、めっちゃバズってる奴じゃない?」


「あ、やっぱわかっちゃう?マジどこ探しても無かったのに、家の近くの薬局にあったんだよねー」


 学校の昼休みというのは、どうにも居心地が悪い。


 例えば、俺の座る隣の席の生徒と話すために、俺の机に腰かけながら話すスクールカーストで言う所の最上位の生徒が居る。とか。


 例えば、書店でつけてもらったブックカバーに覆われた、小説家になろうで連載中の時から追っていて、ついに書籍化を果たしたライトノベルを読もうにも、俺の机に腰かけた生徒が動くたびにガタガタと揺れてしまって活字を読むどころじゃない。とか。


 勿論それに対してスクールカーストの下というより、スクールカーストから外れてしまっている俺が視界の端で揺れる生徒のお尻に対して文句なんて言えるわけもない。


 相も変わらず、星羅と呼ばれる生徒に話しかける生徒のお尻が揺れるたびに、ガタガタと俺の呼んでいる行が残像を残す。


 くそ……目が滑る……文字じゃなくてお尻を追ってしまう……!


「え、どこの薬局?私も欲しいんだけど!」


「いやー秘密ー。てか、私が買ったのが最後の一個だったし」


「ずるっ!星羅ずるいって、じゃ、ちょっと後で使わせてよ」


「やでしょ、普通に」


「くっそー、ケチ!」


 いや、良いんだけどね、うん。ほらなんか可愛い人が俺の机にお尻を乗せているという状況は、ほら、なんか嬉しいじゃん?


 悲しいかな男子高校生の性欲。どうしても視界の端にあるお尻から目を離そうとしてくれない。


 ライトノベルを読むふりしながら横目で普通にガン見余裕でした。


 そんなくだらない事を考えている間も、二人の会話は続いて行く。


「てか、莉々愛。オタクくんが小説読めなくて可哀想だから、腰かけるの止めなー」


「え、まじ?ごめんねオタクくん?」


 因みに、彼女たちは俺の事をオタクくんというが、別にいじめられているわけでは無く、普通に俺の名字が小宅(おたく)だからだ。……いや、普通にオタクでもあるんだけど……こればっかりは容姿の整ったギャルたちにオタクくんと呼ばれて、オタクに優しいギャルに絡まれるオタクのロールプレイが出来るから、自分の名字は好きだ。


 閑話休題(それはさておき)


 隣の席のギャルが俺の机にお尻を乗せてくれていた莉々愛さんにそう言いやがったせいで、お尻が机から離れてしまった。


 違う、違うんだよなぁ……ラノベなんて家でも読めんだからさぁ……今は尻だろ……


 ぴょこっと俺の机から離れ、その整った顔の前で手を合わせる莉々愛さんに曖昧な笑みを返すと、莉々愛さんは「ほんとごめんね?」と言って俺の肩をぽんぽんと叩く。


 突然のボディタッチにホホっと自分でも気持ちが悪い笑いが出るのをどうにか口の中でとどめる。


 さて、そんな役得が俺の身に起きているのは、隣の席に座るギャルこと星羅と呼ばれている生徒のお陰である。

 彼女はクラスメイトどころか、俺の通う高校の生徒全員が認めるスクールカースト最上位の生徒だ。


 校則がゆるい内の高校では大して珍しくもないが、銀髪に黒のメッシュ、メイクの力だけではそうはならんやろと言ってしまいたくなるほどぱっちりとした大きい瞳。すっと通った鼻筋にささくれ一つ無いピンク色の唇。耳が煌めいていると錯覚してしまうほどの沢山のピアス。


 お尻様こと莉々愛さんの親友である星羅さんはその整った容姿に俺みたいなオタクにも分け隔てなく話しかけてくれるし、今みたいに助けてもくれる。


 まあ性格にはオタクに優しいギャルというよりは、誰にでも優しいギャルなので無事俺も好きにならずに済んでいる。


 いや、危ないよ正直。オタク、ジブンニ、ヤサシイビショウジョ、スキ……


「……あ、やば、星羅私席戻るね!」


「あーい」


 そんなことを考えていると、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り、莉々愛さんは自分の席へと戻っていってしまった。

 俺はお尻が離れてしまったことに心なしか寂しさを覚えてしまい、莉々愛さんのお尻を俺の机から離してくれやがった星羅さんにこっそり憎らしい視線を送る。


「……みてんのバレバレだから、むっつり」


 少し音が割れているチャイムを後ろに、こっそり送っていた視線に気が付いた彼女は、呆れた目線を俺に向けながら言った。


「あ、ハイ。スイマセン」


 俺のその謝罪に星羅さんは言葉の代わりに、んべっと顔をくしゃりと歪めて、その真っ赤な舌を見せてくれた。


 残念ながら、俺達の界隈ではご褒美である。


 それ以降、俺と星羅さんとの会話は無く、次の教科の先生が教室の前の扉から入ってきた事で、俺も教科書の適当なページを開いて前を向く。


 まあ、そんな感じで、俺と星羅さんはたまに話すぐらいの、なんてことの無い関係だ。()()では。


 何が言いたいかというと、実は、莉々愛さんが羨ましがっていたリップは俺の家の近くの薬局で買ったものだったりする。


 なんでそんな事を知っているかって?


 望月星羅(もちずきせいら)というスクールカースト圧倒的一位のギャルがオタクくん、こと小宅零士(おたくれいじ)の家に毎日入り浸っているからである。



私の事を知ってくれている方はお久しぶりです。知らない方は始めまして。


本作は基本的に隔日更新でまったり進めていくつもりなので、もし続きが気になる!ギャルが好き!という方達は是非ブックマーク登録や下の評価欄の☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただけると、私がとても喜んで偶に更新速度が上がります。


では、引き続きお楽しみください。


二十四

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