ショタ娘ベクルックス
あれはベクルックス、ベクルックスだ〜ベクルックスだ〜♪
現れたのは色白で可憐な美少年。
一見すると美少女にも見えてしまう。
「あんな可愛い子いただろうか?」とロロイが疑問を漏らす。
そして堕少年ことマゴットはベクルックスに向かいテンションを上げた。
「こいつは可愛い女の子じゃねええぇくやぁああああううういっ!!この俺とランデブーしなああああういいぃっ!??」
大きく薄汚れた手をベクルックスに伸ばすマゴット。
「うわその汚い手で触るな!僕はお姉ちゃんだけのものだ!!」
ベクルックスはマゴットの手を払いのける。
「この俺に対して汚いなんて言ったなあああぁ!??」
マゴットの頭から血が昇った。
「君、そこの男から離れなさい!」とロロイが気づかうが「大丈夫だよお兄さん僕は強いから」とベクルックスはマゴットを睨んだまま口を開く。
(ベクルックス…可憐でか弱く見えるけどこの男の娘からは凄いマァムへの執着が見える…)
とマスターはベクルックスの潜在能力を感じ取った。
そしてマスターは言った。
「信じてみよう。この子はマァムさんが生んだキャラだ。きっと強いに違いない!」
「マァムが…うむわかった…」
ロロイはこの戦いを見守る事にした。
「おじさん悪い事はやめるんだ。僕とお姉ちゃんが黙っていないよ?」
「この俺に対しておじさんだとぉ!?20半ばは回ってるが一応堕少年と言う名で通ってるんだぞおおおぉっっっ!!!」
マゴットが襲いかかる。
「どう見てもおじさんじゃない。僕は体力は無いけどお姉ちゃんを守る為に沢山本を読んで沢山の戦術を身につけたんだ。だから負けなんてしないよ!」
そしてベクルックスは可憐な手を前に突きかざした。
「蒼天ドーターに煉獄鋳薔薇!!僕の読書で培った火力を見せてごらん!!」
ベクルックスがそう叫ぶと二つのマシーンが飛んできた。
『ドドドドドォターーーーァ!!!』
『イ"ハ"ラ"アアァ!!!』
野太い機械音を出してベクルックスの頭上に現れる二つのマシーン。
マゴットは頭上に飛び交うドーターとイバラに息を呑むが強がって弾幕を展開。
「こんなもの撃ち落としてやる!!」
ドドドドドドドドンパチ!!
マゴットの弾幕ミサイルが飛ばされる。
「弾幕を撃ち返せ!!」
ベクルックスは勇ましく指示。
『ドドドドぉタァーーー!!!』
『イバババババラァーー!!!』
ドーターとイバラはドドドドとマゴットの弾幕を撃ち返していく。
しかしマゴットの弾幕と二機の軌道が微かに外れ、事務員や人質に怪我をさせてしまう。
「きゃあぁっ!」
事務員の一人の女性が怪我を負ってしまった。
「あぁ僕はなんて事をしたんだ…」
ベクルックスは手に膝をつけてしまう。
「あっはっはー!てめえとんでもねえ奴だな!若いお姉さんを傷つけやがってー!!」
マゴットは下衆に笑いながらベクルックスの罪悪感を煽りまくる。
「ベクルックス君しっかりするんだ!」
「そうですぞ相手への攻撃を緩めてはならない!」
「でも…でも…」
マスターとロロイが懸命に励ますもベクルックスは若い女性に怪我を負わせてしまったと意気消沈してしまう。
ベクルックスはどう強がっても13歳の少年。
その辺は敏感で繊細だった。
「ここまでだなあばよ!」
マゴットはその隙を付きEPの積まった袋を担ぎ逃げ出してしまう。
『ベッ君!』マスターの剣が光りを放ちそこからマァムが現れた。
「お姉ちゃん…」「私は無傷だよ。だからあのマゴットを倒して」
マァムに元気付けられるベクルックス。
「うん、お姉ちゃんの為なら僕なんでもするね」
ベクルックスは立ち上がった。
ーーー
「一時はどうなるかと思ったがガキなんてああして追い詰めれば一発よ!」
一方でマゴットは盗んだEPを担ぎ自分の車の元に走っていった。
「逃げようとしたって無駄だよ!」
「げエェッ!!」
ベクルックスは二機を飛ばし自身も自作のマシーンを走らせて追ってきていたのだ。
そこにはマスターとロロイもいた。
「さあ今は相手をぶち込む事だけを考えるのですぞ!」
「多少の被害は仕方がない!」
叱咤するマスターにロロイ。
「僕とお姉ちゃんの邪魔はさせない!!」
「お姉ちゃんなんてどこにもいねえじゃねえかぁ!!」
マゴットは泣きながら逃げ覆す。
「イバラアアァ!!!」
「ドドドォタァ!!!」
二機がすぐマゴットの至近距離まで近づき弾幕を放ってきた。
「ドドドドォンパチっっ!!!」
マゴットはドーターとイバラのW攻撃を受けて大破した車から放りだされた。
トドメにドーターが「ドオオオォダアアアァ!!」と決め台詞で括った。
そしてマスターとロロイがマゴットに馬乗りになり両腕を固定する。
「さあ捕まえたぞマゴット!そのEPをみんなに返すんだ!」
「わかったわかった持ってけどろぼー!」
こうしてマスターとロロイはそのEPをマゴットから取り返す事に成功した。
ーーー
「ごめんね。僕がドジを踏まなかったらあんなに苦戦する事無かったのに」
「ホロロ、水臭いこと言うのはよしこさんですぞマスター。こうしてマスターと戦えてデート出来るのは私の楽しみでもあります」
「ロロイ…」マスターの、瞳からはうっすらと涙が。
「さあ涙を拭いて、魔法乙女達もお待ちかねですぞ」
ロロイはマスターの涙を拭いてやり、そしてEPの報酬から貰ったラブキャンデーをマスターの手のひらに置いた。
ーーー
そして喫茶店ベルメイユに戻ったマスター達。
魔法乙女達はマスターの持ってきたEPの光に綺麗な瞳が照らされた。
「うわあああ凄い!私達こんなにおでかけしてたの!?」
「ザッと10万はあるわ!」
そして黄色い声が上がる。
(うんうん流石549の世界はリアルとは違うなぁ)とマスターは感慨を覚えた。
リアルではどう金を稼ごうが美味しい料理を提供しようが特に驚かれないし感謝もされない。
しかし549では違う。魔法乙女達はいつでもマスターを慕ってくれる。
「これで精霊石と交換して綺麗な宝石を作ってもらうわ!」「違う活力の果実食べ放題パーティーだよ!」「清めの聖水でギルバト三昧よ!」
…かとマスターが思ってるといつの間にか魔法乙女同士のバトルが始まった。
「精霊石!」「活力の実!」「聖水ですわ!」
激しい口論が魔法乙女間で繰り広げられる。
「まあまあ、ここは山分けしてそれぞれ欲しい物を買うのですぞ!」
ロロイがなんとかまとめてくれたがマスター一人だと喧騒を収められなかったろう。
ふう僕は疲れた体をロロイに癒してもらおう。
ロロイ愛してんぜ。




