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商店街の福引きで二等を当てるぞ! (2)

「……叔父さんがモモちゃんを甘やかすからだよ」


 だから高くておいしい物しか食べなくなっちゃったんだよ。

 

「モモはかわいいからいいんだ。早く行け」


 叔父さんはモモちゃんが来てからずっとこうなんだよね。

 まぁ、元々ずっとゴロゴロしていたけど。


「もう……お米が当たっても叔父さんには食べさせてあげないんだから」


「……駿河が商店街で買い食いした券で福引きするんだろ?」


「そうだよ。おじさんは大量に買い物するからなんと八十回もできちゃうの」


「……だから駿河は痩せないんだな」


「ふふふ。お米十キロは我が家の物だよ。しかもご飯のお供の中には最高級の牛肉の瓶詰めも……絶対手に入れるんだから」


「……お前はくじ運がないからな。真理と親父にやらせろよ」


「……うぅ」


「お前は毎回ポケットティッシュだろ?」


「さすがに八十回もやれば当たるよ!」


 なんて言ったけど……

 五回も回したのに本当に参加賞のポケットティッシュしか当たらない。

 おじいちゃんと真理ちゃんとお兄ちゃんと、真理ちゃんを見守る『繋ぐ者』のおじさんと私で一人十六回か……


「ははは。真葵ちゃんは今年もティッシュか」


 商店街の会長が面白そうに笑っている……

 本当に当たりが入っているのか怪しいね……


「あ! 当たった! 真葵! 見ろ! 三等のドライヤーだ!」


 え!?

 真理ちゃんはまだ一回しか回していないよね!?


「あれ? おじいちゃんは四等の髭剃りだ」


 おじいちゃんまで一回で!?


「うぅ……やっぱり私はくじ運がないんだ……ねぇねぇ真理ちゃんのおじさん」


「何かな?」


「ちょっと回してみてよ……」


「いいよ。じゃあ……あ! 五等の商店街買い物券五千円分だ」


「え!? 真理ちゃんのおじさんまで!? お兄ちゃん! お兄ちゃんも回して!」


「真葵は必死だな……うーん……あ! 三等のドライヤーだ!」


「……!? 四回連続でティッシュ以外!?」


「ははは。さあ、次は真葵ちゃんかな?」


 商店街の会長がニヤニヤ笑いながら話しかけてきた!?

 絶対にティッシュだと思っているね!?


「次こそは絶対に二等のお米とご飯のお供セットだよっ! でもちょっと待って……さすがに五回連続で当たりはないよね?」


 絶対に二等を当てたいからしっかり考えないと! 

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