前へ目次 次へ 13/37 染められた我が心 勉強会が終わって図書館を出たとき。 君は偉人の句をつぶやき、「星奈(せな)から夏の、くちなしみたいな香りがする」と手をつないできた。 「口が無いって意味なら合ってる。東真(あずま)みたいに気、利かないし」 「そんなことない。本当にそんな……」 あまりにも自分事のように傷つくから、高速Wi-Fi並みの速さで謝った。 ----- Day12お題 謂はぬ色 東真がつぶやいたのは、正岡子規の俳句「薄月夜 花くちなしの 匂いけり」なんじゃないかなぁって勝手に想像しています。