998:静かに補佐されよう。
さて、ずっと暗いままだと危ないし、とりあえず光るとしよう。
まぁ多少暗くなっても問題なく見えてそうな人ばっかりだけど。
「さて、それじゃいきますよー」
「いつでも」
アリア様の正面に飛んで行って宣言したけど、本来メインは双子さんのはずなのに、この高さだとアリア様にしか当たらないな。
まぁ良いか。
んじゃ、粉も出して、っと。
翅の表面に溜まらない様に、羽ばたきを強めにしていった方が良いか。
「おー」
下の方から双子さん達の声がハモって聞こえてきた。
感心してる様な感じだったし、喜んでくれてるのかな?
……っていうかこれ、近く飛んでると結構かかっちゃうけど良いんだろうか。
まぁ効果は乗せてないから無害だし、ベタついたりもしないみたいだから問題になる程の事は無いか。
さて、それじゃ吹くとしよう。
最初はアリア様だけだし、回転は狭めで問題無いな。
癒されて満足げな顔になるアリア様の周りを飛びながら、ゆっくりと下へ。
「良ーね良-ねぇ」
……なんなんだあの姉は。
カメラはここには無いぞ。
有っても撮るなって言うけど。
でもまぁ、確かに軌跡が少し残るのはちょっと綺麗だな。
問題は粉がふよふよ漂ってるところに一周して突っ込む羽目になってるから、目に入りそうになってるって事だけど。
あ、そうか。
【魔力武具】で目の辺りを覆う透明な板を作って、【紡ぐ者】の粘着糸でズレない様に貼り付けて、と。
うん、雑だけどゴーグル替わりには十分だな。
肌に直接貼り付けちゃったけど、魔力で作った物ならくっついた所から直接食べちゃえば問題無いだろう。
おっと、そろそろ円を広めにしていかないと、双子さん達に突っ込む羽目になるな。
ん?
なんか今、カトリーヌさんがどこかに飛んで行ってるのが見えた。
どうしたんだろうか。
おや、カトリーヌさんが進む先に、いつの間にかランディさんが出てきてる。
何か用が有るのかな?
回りながらだから視界に入った時だけの情報しか無いけど、ランディさんが「仕方ないですね」みたいな顔になってたっぽいな。
あ、カトリーヌさんが【妖精吐息】を吹きかけてる。
……あー、そうか。
他の三人がポチと遊んでくれてたって事は、残りの仕事がランディさんに行ってたって事か。
内側の警備はむしろ厳重になってそうだけど、やる事はそれだけじゃないだろうしなぁ。
うん、これは私がうっかりしてたな。
助かるよ、カトリーヌさん。
かけられた本人は要らないって言ってそうだけど。




