938:積極性の無さを気にしよう。
「ま、まぁとりあえず、ですね」
なんだろう、シャルロットさんの微妙な反応は。
アリア様に立候補されたらちょっと困るっていうのと、でもそれ光栄な事だよねっていうのが混ざってるんだろうか。
まぁもし引き取ってもらえたら、王女様直属の騎士みたいな立場とも言えなくはないし、確かに大出世って事にはなるんだろうか。
……いや、どっちかって言うとペットか?
まぁうん、そこは気にしないでおこう。
「ひとまずこの体に慣れる事と、出来る事を探すという事を優先していくことにします」
「うむ。何も急ぐ必要など無いからな」
いや、アリア様の開拓責任者って立場からすれば、本当は急いでもらわないと困ると思うんだけど。
……まぁ別にそんなに開拓をどんどん進めていこうって気が無いのは、見れば解るけどさ。
どう考えても、隠密さん達やコレットさんが出動するだけで、プレイヤーの出番なんて無くなるだろうし。
流石に人数って点では上だろうけど、一人一人の性能がおかしいからなぁ。
いや、まぁ出てこられたらゲームの方向性が完全に変わっちゃうだろうけど。
「んー…… あ、ありがとうございます」
お姉ちゃんがこっちに戻って来ようとして、コレットさんに手を拭かれてる。
コレットさんの動作が自然過ぎて、遠慮する暇も無かったっぽいな。
「あー、嫌な予感がするけど仕方ないか……」
「ん?」
なんか妙に小さい声でアヤメさんが話しかけてきた。
「いや、あいつ私たちで責任取ろうって言おうと思ってそうだなってさ」
「あー……」
お姉ちゃんは言いそうだし、仕方ないって言うのもなんか解るな。
あの姿になった責任がこっちに無いとは言えないもんなぁ。
というか、お姉ちゃんが言わなかったとしても、アヤメさん自身で言いそうな気がする。
さっきから、ちょっと黙って考えてたっぽいし。




