906:大きさに困ろう。
「次の問題ですが、現状、まともに走る訓練が出来ていないのです」
「ふむ、大きさと敷地の関係か」
「はい。普通に歩く程度でしたら問題は無いのですが、いかんせんこのサイズですので」
「歩くのも中だけじゃ結構狭いんじゃない?」
「いえ、ジェイさんが床の方を動かしてくれましたので」
「あー、ルームランナーみたいな?」
「そうですね。そんな感じです」
なるほど、それなら確かにある程度の練習は出来そうだ。
流石にこのサイズが走る様なスピードは、出来たとしても危ないのかな?
「とはいえ、挙げはしましたが表に出られるならそれも解決ですね」
「うむ。……近くで戦っている者達を踏んでしまわぬ様にな?」
「あ、はい。もちろん、それは十分に気を付けるつもりです」
うん、戦ってる横からこんなのが突っ込んできたら洒落にならないよね。
いや、戦ってなくてもだけど。
「もう一つ、これも大きさ……というか上下の大きさの差がある為に起きている問題なのですが」
「あー」
いやお姉ちゃん、まだ具体的には何も言ってないよ。
多分どういう問題でも似た様な、『だよねぇ』って反応にはなりそうだけどさ。
「乗馬をした事が有る方なら解ると思うのですが、馬というのは普通のサイズでも中々に揺れるものでして」
「あぁ、そうだな」
おや、アヤメさんは乗った事が有るのか。
まぁ色々遊んだって言ってたし、現実でも乗馬クラブとかで体験するくらいならそうお金もかからないし、そこまで珍しい事でも無いか。
「人を乗せたりする事が少し難しいのはともかくとして」
「少しなのかなぁ」
うん、多分少しじゃないと思うよ。
一歩ごとに吹っ飛ばされそうになるんじゃないかな。
「それ以前に、自分がとんでもない幅で揺さぶられるのに慣れないといけません……」
「……うむ。頑張れ!」
アリア様が助言を諦めた。
まぁ確かに、頑張って慣れてとしか言えなさそうな問題だけどさ。




