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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1691/3913

1691:情報を提供しよう。

「いやぁ、良いですねぇ……」


 邪魔にならない様に壁際に移動して、珠ちゃんと太郎をまとめて抱っこして可愛がるメティコさん。


「可愛いですよね……っと」


「何か?」


「いや、敬語は要らないって言われてたのを思い出して」


「あぁ、そういえばそうですね」


 ……メティコさんも忘れてたのか。

 まぁ多分、どっちでも良いけど一応言っとこうって感じだったんだろうな。



「小動物とか好きなんだ」


「えぇ、私は可愛い物が好きですよ。可愛い物は私が嫌いですけどね」


「……そんな事はって言いたいところだけど、私もそうだからなんとも言えないなぁ……」


 こっちには危害を加えるつもりなんてさらさら無いんだけど、相手はそうは思ってくれないから必死で逃げちゃうんだよね。

 というか何なのそのクフフフって悪そうな笑いは。



「白雪さんの場合は逃げられるんですかね」


「うん」


 まぁ視界に入る前に逃走されるレベルだから、逃げられてるって感じはあまりしないけど。

 逃げる姿すら見られないし。


「メティコさんは?」


「基本的には近寄るなと避けられる程度ですが、隙を見せると襲われるので油断は出来ませんね」


「あぁ……」


 完全に敵って認識なんだろうな……

 下手したら怪我したりする事も有るだろうし、ある意味私よりもキツいかもしれないな。




「ありがとうございました」


 ひとしきりなでなでして満足したメティコさん、珠ちゃんを先に降ろしてから頭の上に太郎を乗せる。

 あ、横から絡んできたシェラも撫でてあげてる。


「ところでメティコさんは…… あぁ、暇が出来たんだっけ」


 今までだったら勇者様パーティーで出発してたんだろうけど、他のメンバーが全員逮捕されてるもんね。


「そうですね。今も醜態を陰から愉しんで来たところです」


 ……コメントに困るなぁ。



 というか捕まった人ってこの辺に居るのか。

 まぁ他の区域は商業だったり居住区だったりだから、お役所とかの有る北東区(こっちがわ)で当然と言えば当然か。


 ……商業区の筈の南東に例外の人達が居たりするけど、それはまぁ気にしないでおこう。



「まぁここに居るのはそれだけではないんですがね」


「って言うと?」


「【測量】やきちんとした調査はしていなくとも、大まかな事は記憶していますからねぇ。参考程度にしかなりませんが、一通り報告しておこうと」


「あぁ、なるほど。正式な記載にはならなくても、何も解らないよりはよっぽど良いもんね」


「そういう事だ」


「……ビックリするから急に出てこないでくださいよ」


 例によって唐突に出現して会話に混ざって来るジョージさんに、一応苦情を言っておく。


 場所が場所だしどうせ聞いてるだろうなって思ってるから、まだそこまでって感じだけどさ。

 驚く事には違いないんだよ。



「呼びつけてすまんな」


「いえ、こちらもそうしようと思っていたところですので構いません」


 あ、自主的に来たっていうよりは報告しろって役場の方から呼び出したのか。

 まぁこの場合は強制じゃなくてしてくれないかって感じだろうし、呼び出し(それ)が無くても来るつもりだったみたいだけど。



「ですがメティコ様、その情報は提供してもよろしいものなのでしょうか」


 ん?


「あぁ、問題有りませんよ。全員で調査した物を抜け駆けして持ち出したりするのは問題でしょうけど、あくまで私が見聞きした事をお伝えするだけですから」


 あぁ、仲間の人達に文句言われたりしないのかって心配をしてるのか。


 ……いや、でもパーティーで行ったからそこまで到達出来てる訳だし、やっぱりマズいんじゃないかな?



「それに、そもそも新大陸(ここ)には調査と開拓の為に来ているのですから、国に報告する事に文句を言われる筋合いは有りませんしねぇ」


 あぁ、確かに。

 わざわざ海を渡って来た本来の目的を考えれば、遠くに行って凄いだろーって言うだけの人って何しに来たんだお前はって話になるのか。


 まぁ何しに来たんだって点では私も人の事は言えないんだけど。


「それもそうですわね。つまらぬ事を申しました」


「いえいえ、ご心配いただいてありがとうございます」


 お互いに頭を下げてから、それでは失礼しますとジョージさんと一緒に歩いて行くメティコさん。



「……まぁその辺りを彼らがどう考えているかなんて知りませんし、その様な事を知る必要など微塵も有りませんが。アレらはもう仲間などではありませんしねぇ」


「幸い連中の方からやらかしてくれたから、文句が有る奴が居るならそいつの体に訊くって手も有るしな」


「あぁ、でしたら許可を取りに行ってみるのも良いかもしれませんねぇ。どうせ隠そうとするでしょうから、面白いものが拝めそうですし」


「言ったのは俺だが面倒臭ぇのは勘弁だな」


 ……二人で黒い会話を呟きながら行かないでくれないかな?

 流石に本当にわざわざやりに行くとは思わないけど、必要なら躊躇なくやりそうだから怖いんだよ。



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― 新着の感想 ―
[一言] >……商業区の筈の南東に例外の人達が居たりするけど 居るというか在るというか・・・
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