1556:人の事は言えないと気付こう。
「よし、やってみよー」
大体の感じは掴めたらしく、糸を通して土をうにうに操作し始めた。
大雑把な形を作るだけなら十秒も有れば十分だけど、そこから先が大変だろうなぁ。
……なんか近くに居た人達も一緒になってシェラちゃん人形を作ろうとしてるんだけど。
いや、まぁ訓練にはなるんだろうし、別に良いんだけどさ。
というかぼーっと見ててもしょうがないし、私も何かするべきなんだよね。
でも普通に土とかで人形を作る訓練はもうやってるし……
いや、別に何回やっても良いんだけど。
あ、そうだ。
いつも魔力を出す時は簡単だからって単純なボールを作ってるけど、それを別の形にしてみようか。
それこそ人型とかシェラみたいな形とか。
あんまり派手にやると後で叱られそうだし、出力は弱めにしておこう。
というか普通に危ないし。
暴走して破裂させたら、周りの人に迷惑かけちゃうよ。
とりあえず、まずはいつも通り球体の魔力球を生成して、と。
……魔力「球」なら球体で当然か。
うん、どうでも良いな。
んー、魔力を薄めにする分、少し大きめにしてみるかな。
にゅっと追加して…… うん、バランスボールくらいになった。
直径……七十センチくらいかな?
ちょっと出し過ぎたかも。
「妖精さんがまたなんかやってるぞ」
「お、マジだ」
……いや、訓練の手を止めて見物しに来なくて良いから。
どうせ危ないんだろって感じで、言わなくても微妙に離れててくれるのはありがたいけどさ。
まぁ良いか。
諦めて気にせず続けるとしよう。
私も逆の立場なら「なんだなんだ」って感じで見に行きそうだしね。
というかそもそも、さっきまでの私が「訓練せずに見て回ってる人」そのものだったし。




