1546:最後は譲ってもらおう。
まぁ飲み込んじゃえば悪さは出来ないんだから、口の中に留めずに通過させちゃえば良いだけか。
もう大分減ってきた事だし、さっさと終わらせるとしよう。
対岸に居たカトリーヌさんも、もう普通に話せる程度には近づいて来てるな。
「私、とても幸せですわ」
「唐突にどうしたの」
いや、まぁ美味しいし幸せなのは確かだろうけどさ。
いきなり言われても反応に困る。
「いえ、現実では色々と気になりますので……」
「あぁ…… まぁうん、怖いよねぇ」
いくらチーズケーキがショートケーキとかに比べてマシとはいえ、一杯食べるとどうしてもね。
特にカトリーヌさんは体に付きやすいらしいし、凄く気にしてるらしいし。
その辺を気にせずに美味しい物を一杯食べられるんだから、まぁ間違いないな。
何食べてるかを気にしさえしなければだけど。
「どうぞ」
「あ、うん」
残りが少なくなってお互いの頭がぶつかりそうになる辺りで、カトリーヌさんが離れて譲ってくれた。
このままお互い最後まで飲もうとすると、ちょっと問題が発生するもんね。
かなり好みの味だったっぽいし、こっちが譲れば良かったかなぁ。
いや、まぁもう遅いんだけど。
「そレジゃ、すグカえッテクるネー」
「ん」
私の口に吸いこまれながら言うエリちゃんに、一言だけ返事をしてからごくりと飲み込む。
……人の喉を通りながら「おホーィ」みたいな声を上げるんじゃない。
「……ほんと容量どうなってんの」
「謎ですよね」
引き気味のロシェさんから、ごもっともなツッコミを頂いた。
まぁうん、思うよね。




