1450:二つ貰おう。
「……悪い事は駄目だと思いますよ?」
「うん、大丈夫」
受け取ったサイコロを返しながら忠告してみたら、笑顔での返事が。
「バレなきゃイカサマじゃないからね」
「いや…… それはどうだろう……」
何その『捕まらなきゃ犯罪じゃない』みたいな理論は。
まぁ確かに、そこまで含めた技術戦なら良いんだろうけどさ。
……でもロシェさん、それで負けまくってすっからかんになってるんだよね?
「あと、こんなのも貰ったよ」
「ん? もう一つ?」
見た目は殆ど同じなサイコロを渡された。
こっちの方が一回り大きいかな?
「それ爆弾」
「……咄嗟に放り投げそうになったじゃないですか」
文句を言うとあっはっはと笑われた。
何を持たせてるんだ、何を。
普通に考えたらこのサイズだとパーンって鳴る位だろうけど、ディーさんが出してきた品だからなぁ。
油断して試してみたりはしない方が良いだろう。
いや、そもそもロシェさんが貰った物なんだから、勝手に爆発させちゃダメだけど。
「衝撃で爆発する事は無いから大丈夫だよ」
「あ、そうなんですか?」
ディーさん、楽しそうな微笑みで声をかけてきたな。
……あぁ、私が驚いたからか。
「うん。でなければサイコロの意味が無いだろう?」
「そう…… なのかな?」
いや、まぁ罠とか変な武器としての意味は有るんじゃないかな。
気付かずに振ったら吹っ飛ぶんだろうし。
「まぁ、一の目が出たら発動するんだけどね」
「……返しますね」
投げてなくてもなんか怖いので、一を下側に向けてロシェさんに返却しておく。
ロシアンルーレットか何かかと。
というか今、「爆発」じゃなくて「発動」って言ったな。
普通に破裂するんじゃなくて、何か変な挙動をしたりするんだろうか。
まぁ単に、起爆を言い換えただけかもしれないけど。
なんにせよ、試してみたくはないし気にしないでおこう。
【妖精】にやってみろとは言わないだろうけど、無駄に藪をつつく必要は無いだろう。




