1418:処分方法には気を付けよう。
ごちそうさまでした、と。
しかし魔石って、同じ様な見た目でも結構質にバラつきがあるんだなぁ。
まとめられてただけあって流石に倍ほども差が有った訳じゃないけど、一番少ないのだと多いやつの八割くらいしか入ってなかったし。
やっぱり何から採れたかによったりするんだろうか。
強い魔物を倒して町の周りの敵と同じ物が出てきたらガッカリするだろうし、違いは有りそうなものだけど。
まぁそれはともかく、片付ける邪魔になるからさっさと離れるとするか。
「あ」
ん?
魔力の抜けたただの石を鞄に戻しながら、何やら声を上げたけど。
「妖精さんが口を付けた石って、高く売れるんじゃ……」
「やめてくださいね?」
「大丈夫、流石にそんな事はしないから」
わざわざ聞かせるあたりでただの冗談なのは判ってるけど、一応ちゃんと釘は刺しておかないとね。
常識的に考えて、結構アウト寄りの行動だと思うし。
いや、「人間を溶かして食べる」なんていうアウト側に完全に突き抜けた事やってる奴が常識を語るなって話にはなるんだけどさ。
まぁそれは置いといて何が困るって、本当にお金を出しそうな人がうちの庭師を筆頭に何人か居るんだよ。
下手したらアリア様まで、私が困惑するのを面白がるために買ったりしそうだし。
いや、でもあの人ってそういう事を抜きにしても、普通に【妖精】大好きだしなぁ……
もし売りに出されたりしたらしっかり入手して、本人に向かって自慢してきそうな気もするな。
なにやってんですか……って言ってはっはっはって軽く受け流されるのが目に浮かぶ様だよ。
「あ、そうだ」
ん、今度は何だ?
「こうしておけば心配無いねー」
あ、さっきの石を【錬金術】で柔らかくして、ぐにぐに捏ねて一つの塊にした。
まぁうん、いろいろ触っちゃえばその分だけ、謎の価値は減っていきそうな気はするね。
ついでなのか他の石も混ぜてまとめてるけど、そこまで柔らかくなってないから割といびつな感じになっちゃってるな。
「ちょっと触らせてもらって良いですか?」
「うん? はい、どうぞー」
「んーと…… こんなもんかな?」
「おー、ふにふにだぁ」
硬くて混ぜ辛いのなら柔らかくすれば良いよね、って事で手を出してみた。
しかしあれ、メロンくらいの大きさになってるけど重くないんだろうか。
「……これはこれで、妖精さんが作ってくれたって事で価値が生まれちゃってない?」
「あー…… まぁまだまともな方向性ですし……」
あと作ったっていうか柔らかくしただけ……でもダメか。
一部の人は、【妖精】が関わったって時点で食いつきそうだもんね。




