1398:好奇心で動こう。
刻んだ皮の小皿もこっちに置かれて、ういろうちゃんとシェラの分のお皿は地面に板を敷いた上に。
そういえばシェラは柿は……大丈夫そうだな。
食べて良いー?みたいな顔でこっち見てるし。
「さて、それじゃいただきます」
待たせるのも悪いし、さっさと食べ始めるか。
もう良いよーとシェラに頷いておこう。
「いただきまーす。お、良い感じの硬さ」
あ、ほんとだ。
普通に食べたらカリッてなる感じの、やや硬めの柿だ。
いや、まぁ完熟な柔らかさだと、こんなきれいな板や棒にはならないだろうけど。
なってもふにゃって曲がるよね。
柔らかいのも別に嫌いじゃないんだけど、個人的にはこういうシャキッとした硬さの方が好きだなぁ。
しかしこうやって自分の手で物を食べるの、何気に久しぶりな気がする。
いや、現実側では普通に食べてるけどさ。
何かを食べる時……に限った話じゃないけど、大体シルクが一緒だから全部お世話されちゃうからなぁ。
それが嫌って訳じゃないけど、たまには自分でやらないと、やってもらえる事のありがたみも解らなくなるかもしれないしね。
「一本試してみても良い?」
「ぴぅ……?」
いやー、皮はちょっと無茶なんじゃないかなぁ。
ぴーちゃんも「良いけど大丈夫……?」みたいな顔しながら差し出してるし。
というか別に、皮ってわざわざ欲しがるほど美味しい部位でもないのでは。
そこはまぁ好みも有るんだろうから、他人がどうこう言う事じゃないけどさ。
ぴーちゃんもぽりぽり食べてたし。
「んぐっ、くっ……」
あー、やっぱ厳しいみたい。
ちょっとくらいなら頑張ればなんとかなるけどってところかな?
「やっぱだめかー」
あ、がじがじ噛んでた辺りを起点にぺきっと小さく折り取って、残りを全部ぴーちゃんに返却した。
「そもそもなんで挑戦したんですか」
「いや、なんとなく気になったから」
手元の皮をスルメやビーフジャーキーみたいに齧ってるロシェさんにツッコんでみたら、そっかぁ……とかしか返せなさそうな答えが。
うん、気になったなら仕方ない……事も無い気がするけど、まぁ気にしないでおこう。




