1389:見せつけてみよう。
さてと。
「それじゃ、今回はこの辺で」
「うん…… あ」
ん、何やらコンコンと控えめな音が。
あぁ、エリちゃんが塔の地下室から直接こっちに来たのか。
「はぁい……」
「おいすー。元気ー?」
「元気ー……」
声が穏やか過ぎて、あんまり元気を感じられないぞ。
いや、そういう人ってだけだし、なんかそれはそれで可愛いけどさ。
「で、また物好きが増えたと」
あ、ちゃんと気付いてた……というか知ってたか。
「だねぇ。あ、うちで働いてくれてるエリちゃん…… フルネームってエリシャ上村だったっけ」
……呼ぶ事が無いし一回しか聞いてないから、ちょっとうろ覚えなんだよね。
「一応ねー。まぁその子、知り合いだから紹介は大丈夫だよん」
「あ、そうなんだ」
紹介しておこうと思ったら、別に必要無かったのか。
まぁ私と違って表に出てた人達だし、見知ってても不思議では無いか。
「ずるくない?」
「はい?」
なんだロシェさん、唐突に。
「いや、白雪ちゃんじゃなくてそこのクマがね」
「ソニアちゃんソニアちゃん。はい、ぎゅー」
「わ……」
……あー、うん、こんな可愛いのを独り占めして、って事か?
いや独り占めでは無いけど、まぁそういう事なんだろう。
悪い笑顔でソニアちゃんに絡むエリちゃんを見て、ぐぬぬーって顔してるし。
なんていうか、仲良いな君達。




