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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1274/3911

1274:初めての相手に懐こう。

 受け取った服を持って塔一階の作業場に入っていくアヤメさん。

 ああいう用途にも使えるから、人間サイズの建物も有ると便利だよね。


 一応管理人室が有るけど、あっちはモニカさんのお部屋みたいなもんだし。



 ……あれ?


「あ、めーちゃんも来てたんだ」


「あー、ばれたー」


 なんかお庭に違和感が有ると思ったら、めーちゃんが普通の木に擬態して立ってたからか。

 我ながら、気付くのが遅すぎる。


 というかなんで隠れてるんだ。

 いや、全然隠れてはいないけど。



「新しい子、来たんだってー?」


「ん? あぁ、召喚獣か。うん、二人増えたけど見る?」


「見るー」


 ……なんか子供みたいな返事だな。


 まぁ別に良いって言っても、どうせこれからご飯だし呼ぶのには変わりないんだけど。

 今日はとりあえず、人型……人型? の子たちで良いか。



 というかめーちゃん、擬態は解かないんだな。

 まぁ別にお互いに特に困りはしないんだし、別に良いけどさ。




「えーと、んじゃ元気な方から」


 どっちでも良い気はするけど、とりあえず懐っこい子から呼んでみよう。

 めーちゃんの足下まで近づいて、シェラを召喚だ。


「うぉぅっ!? あー、うん、おはよー」


 ……出現と同時に抱き着いてくるの、可愛いけどびっくりするよ。

 どんだけテンション高いの。



「わー、小っちゃくてふわふわだー」


 めーちゃん、嬉しそうだなぁ。

 まぁ可愛いものは良いものだよね。


 どうやらシェラは最初からめーちゃんの擬態には気付いてたらしく、にぱーと笑顔で手を振って、よろしくーとお辞儀をしてる。

 私を確保したままやるから、こっちはちょっとのけ反る羽目になってるんだけど。



「めーちゃんだよー。よろしくねー」


 めーちゃん、軽くゆさゆさと枝を振って返事をしてる。

 あのままでも割と動かせるんだなぁ。


 シェラがそれを見て、私を解放してからとことこ近づいていく。

 あ、根っこにもふっと寄り添って座った。


 こっちこそよろしくねーって事なんだろうか。

 まぁ少なくとも拒絶では無いってのは解るからなんでも良いか。



「で…… 大丈夫かな?」


「んー?」


「いや、もう一人が怖がりというか恥ずかしがりな子だからさ」


「あー。でもまー一応(いちおー)、挨拶してみよー」


「ま、大丈夫かもしれないしね」


「ねー」


 うん、呼ぶ前から心配しててもしょうがない。

 ダメだったらダメだったで、隠れられるところに連れて行ってあげれば良いだろう。



 んじゃ、ポチっとな。

 何も押してないけど。


「えーと…… はい、おはよう」


 開けた場所に居る事に不安げな表情をしつつも、おはよーございますとこっちに挨拶してきた。

 ……あ、にょろっと丸まって小さくまとまった。



 脅かさない様にかめーちゃんが静かなので、こっちから紹介していこう。


「クリス、こちらお友達のめーちゃんだよ」


「よろしくねー。うんうん、こわくないよー?」


 気付いてはいただろうに、めーちゃんの声に一瞬びくっとしてから近づいていった。

 ん、あれ? 驚いた割には普通に寄っていくんだ。


「うん、良いよー。どうぞどうぞー」


 ……おお、めーちゃんの肌というか表面って割とすべすべしてるのに、器用ににょろにょろ蛇行して登っていく。

 初対面なのに、えらい気に入られたもんだな。



「おー、凄いなぁクリスちゃん」


「こうして見ると、やはり器用なものですね」


 テーブルから眺めて感心するのは良いんだけど、なんかお姉ちゃんがレティさんに肩を押さえられてる。

 どうせ突っ込んで行くだろって思われてるな……


 まぁうん、私もそう思うしお姉ちゃんも多分自分で解ってるな。

 うっかり脅かすと嫌われるだろうから、予防で押さえられてても不満は無いんだろう。



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