1256:待ち時間に困ろう。
こいつめこいつめーと足下をぺちぺち叩くラキと、ごめんよぅと鳴くぴーちゃんが部屋を出て行く。
「あー、灯りは点けたままで良いよ」
入り口からのシルクのどうしましょうって視線に答えておく。
下手に寝易い環境にしてこのままログアウトせずに爆睡しちゃったら、ご飯を食べ損ねるしね。
体調的には一食抜いたくらいじゃどうって事は無いんだけど、お姉ちゃんに文句言われるからなぁ。
まぁゲームを優先してご飯抜くってのは、多少叱られても仕方ない気もするけど。
ただ、ちゃんと食べないとおっきくなれないよって言うのは、どうなのかと毎度思うんだよ。
そんな年齢でもないし、もう十二分に大きいよ。
これ以上デカくなってどうするんだ。
お姉ちゃんは私に一体何を求めているのか。
いや、まぁ特に意味は無いというか、冗談みたいなものなんだろうけどさ。
うん、行ってらっしゃい。
あんまり喋ってるとアヤメさんに迷惑だろうし、無言で手を振っておこう。
いや、別に本当に寝る訳じゃないんだから別に問題は無いと思うけど。
まぁ小さい側からしてみれば単純に音が大きくてうるさいだろうし、静かにするに越した事は無いか。
さて、みんなが戻ってくるまで何をするか。
どうせなら適当にアヤメさんと何か話してたら良かったかもしれないけど、まぁ今更だな。
……というかこれ、別に寝る体勢に入ってる必要は無かったんじゃないか?
どうせ時間が有るなら、何か内職的な作業が出来た気もするし。
あ、でもそれはそれでゴソゴソうるさいか。
というかテーブルでの作業はアヤメさんの横でやる事になるから、音以上に振動が大迷惑だろうし。
何か本とかでも有れば良いんだけど、【妖精】サイズの本なんて持ってないし売ってもないからなぁ。
普通サイズの本を読むっていうのは、寝る前にやる様な運動量じゃないし。
ただそういう事を迂闊に口に出してアリア様の耳に入った時の事を考えると、黙ってた方が良いんだろうな……
普通ならペン先の太さとかインクの問題とかが有るから十分の一サイズの写本なんて無理だろうけど、こっちの人達って謎の技術で不可能を可能にしてくるから油断ならない。
現にフミさんとか、違和感なく普通に動作する【妖精】サイズのドアノブなんて物を手作業で作っちゃってるし。
うん、これ以上借りが増える可能性を自分から産んでいく必要は無いな。
というかわざわざ用意してもらっても、読む機会がこういうタイミングくらいしか無いし。




