1192:寄って来る原因を知ろう。
というか普通、押さえられたら頭がとかどうにかなる前に体勢が崩れるだろうに、どういう足腰してるのかと。
そんなに勢いも無かったでしょ今の。
しかし、本当にグイグイくるなぁ。
最初は大きい相手は一応怖いって言ってた気がするけど、慣れるのが早過ぎるよ。
まぁ引いてくれない以上は撫でるしかないし、頑張ろう。
というかなんでそんな腰に手を当てて堂々とした立ち姿なんだろうか。
いや、まぁその状態でもバランスは保てるみたいだから別に良いんだけどさ。
「うむ、良いぞ。その調子だ」
……なんなんだろうか、この状況は。
いや、毎度の事ながら今更だけどさ。
割と上手に撫でられてるっぽいのは良いんだけど、ちょいちょい首がぐらぐらしてるな。
まぁ流石に完璧にやるのは無理だから仕方ないか。
「よし、もう良いぞ。ありがとう」
「あ、はい」
ぺちぺちと指に合図が来たのでゆっくりと指を離すと、アリア様が私の手からひらりと飛び降りていった。
ちょっと歪んだ分を回復とかしなくて良いんだろうかって思ったけど、まぁ言わないって事は自然回復で治ったんだろうな。
「にしてもなんと言いますか」
「ああ、半分は面白いからだな」
……敢えて聞いてみようと思ったら、全部言う前に返ってきてしまった。
「あー…… え、それじゃもう半分は?」
面白いが九割か十割だと思ってたよ。
九だった時の残りは想定してないけど。
「あぁ、アレだろ」
「アレ?」
アヤメさんには心当たりが有るらしいというか、私も知ってるっぽいけど何だろ?
「あんたの体からなんか引き寄せる様な何かが出てるって言ったろ? さっきほどじゃないけど、小さい分良く効いてるんだよ」
「うむ」
……あー、なんか言ってたような気がするな。
よく解らないけど近づいたり触れたりしたくなる何かが有るとかなんとか。
……つまり半分くらいはこっちのせいでもあるのか?
いや、でもそれも口実って気もするし、多分こっちは二割くらいだろう。
どうでも良いし往生際が悪い気もするけど。




