1132:別の武器も見せよう。
シェラがこっちを見てえっへんって胸を張ってる。
「うん、凄い凄い」
よく解らないけど、とりあえず褒めておくか。
連射出来るってのは良い事だろうし、精度も威力もほぼ据え置きっぽいし。
というかあれだけ高速で右手を動かしてたのに、狙いが全然ブレてない辺りは本当に凄いな。
よく解らないけど。
「凄いんだけど、まとめて出す意味は有ったのかな?」
「さっきの感じだと、矢の生成に少し時間がかかるんじゃないか?」
「あー、そうみたいだね」
お姉ちゃんの疑問にアヤメさんが推測のコメントを返すと、シェラが「そゆことー」って顔で頷いた。
確かに普通に撃つ分には問題無さそうだけど、撃ち終わってから生成してたらあの連射は出来そうにないな。
あ、魔力製の弓を消した。
「終わりかな? ……あ、まだか」
また魔力で何かを生成してるけど、今度は何だろうか。
さっきより少し大きいかな?
というか地味に時間かかってるな。
魔法自体はあんまり得意じゃないんだろうか。
あ、やっと実体化した。
「えーと…… あれってクロスボウだっけ?」
弓の真ん中に棒というか銃身がついてて、銃身手前側の先端にも横向きの板というか棒みたいなものが付いてる。
十字型っていうか土の字っぽいな。
土よりも士の方かな?
いやうん、どうでも良いな。
「そうですわね。見た所、手前側をお腹に当てて弦を引くタイプでしょうか」
あー、確かに当てやすそうな丸みだな。
前に本で見たのは先端に踏むためのパーツが付いてるやつだったけど、シェラの体だと足下はちょっと遠いもんね。
シェラがふぬーっと弦を引っ張って発射準備を済ませ、矢を生成して上に配置する。
「……っていうかデカいね」
「弓自体のサイズは変わりない様ですが、矢の方は別物ですわね」
うん、ぱっと見で判るくらいに太くなって、少し短くなってるかな?
弓自体の見た目じゃ解らないけど、引っ張ってる様子を見る限り、弦というか弓の張り具合もかなり強くなってるんだろうなぁ。
「ふむ」
ん?
アリア様がスッと横に手を出したけど、どうしたんだろうか。
「これを使うと良いだろう」
あー、あの丸太じゃ耐えられずに、吹っ飛ばされて机が痛みそうだって事か。
一辺が私の身長くらいある四角い木のブロックを、コレットさんから受け取って机に置いた。
……シェラちゃん、ありがとーってお礼するのは良いんだけどさ。
装填完了したクロスボウをブンブン振られると、暴発しそうで怖いよ。




