1118:懲りずに呼ぼう。
まぁ呼べば判るというか、呼ばないと判らない事を考えてても仕方ないな。
「よし、それじゃ呼んでみよう」
「お、決まったの?」
「うん。とりあえず……ではないけど、シェラちゃんって事で」
……なんだその「あ、意外と普通だ」みたいな顔は。
お姉ちゃんは私に何を求めてるんだよ。
こっちは「普通」の範疇に収まる様に頑張ってるんだからね。
……まぁ実際他のゲームとかでもいろいろと前科が有るから、あんまり文句も言えないんだけど。
それは良いとして、召喚だ召喚。
「んー、っと。良し、ぽちっとな」
「それ言う必要有る?」
「気にしないで」
単に気分の問題というか、言いたいだけだから。
お、光が出てきた。
……あ、そういえばまた机の上でやっちゃった。
まぁ大丈夫だろうとは思うけど、少しは学習するべきなのではなかろうか。
うん、やっぱり今回も小さくまとまり始めた。
私達よりは少し……というか結構大きいっぽいな。
この感じだと、私とシルクの中間くらいだろうか。
奥行きも大分有るから、やっぱりケンタウロス系で合ってそうだ。
お、出てきた出てきた。
……系統は合ってたんだけど、下半身は何の生き物なんだろうか。
兎みたいに丸っこくてモッフモフな茶色い毛皮の胴体に、蹄の有る凄くほっそりとした脚か。
細すぎてちょっと心配になるんだけど、問題は無いんだろうな。
金色のショートヘアーに明るめな褐色の肌で、全体的に茶色っぽいカラーリングの子だなぁ。
……っていうかあの髪の毛、根本は茶色に見えるんだけど脱色でもしてるんだろうか。
いや、まぁ多分元々そういうものなんだろうけど。
しかしなんだか、微妙に不機嫌そうな顔をしてるのはどうしたんだろう。
とりあえず声をかけてみるか。
「えーと…… シェラちゃん?」
あ、あれむすっとしてたんじゃなくて元々がそういう顔なのか。
私が声を掛けたら途端に人懐こそうな笑顔になった。
なんていうか漫画とかでたまに見る、一見強面だけど実際はやたらフレンドリーなギャルの子って感じだな。
まんまだけど。
……漫画でっていうか私と同じクラスにも一人居るみたいなんだけど、私が教室に居ると刺激しない様になのか静かになっちゃうんだよなぁ。
まぁそこは仕方ないし、私にも絡んできてなんて無茶も言えないよね。




