1108:外から確認してみよう。
そういえば……
「クリス、ちょっと良いかな?」
疑問符を浮かべながらも、もちろんですとばかりに頷いてくれた。
「あー、なんか固いのが有るね」
お腹をふにっと触ってみると、内側に小さな塊がいくつか有るのが感じられた。
まぁ長い棒になられても邪魔になるし、いくつかに分かれてるのは当然か。
「やはり、溶かしてしまったという訳ではないのですね」
うん、まぁお腹に遮られてるせいか僅かにだったけど、メキッて感じの潰れる音もしてたしね。
あのサイズを一瞬で溶かすっていうのも、それはそれで凄いと思うけど。
「よいしょ、っと。あ、やっぱり縮めても重さはそのままなんだね」
さっき抱っこした時より、結構重くなってる気がする。
今もさっきもクリスが自分で支えてくれてるから、実際の所は解りづらいけど。
「いや、まぁ当たり前といえば当たり前だけどね」
「とはいえ、物理法則があてにならない事など日常茶飯事ですものね」
「主に私達がね」
そもそも私たちの存在自体が法則に反してるし。
重力のかかり方とか音の高さとか、明らかに謎の力が働いてるもんね。
ありがとねとクリスを降ろして、元の位置へ戻る。
ん、これは早速また何かを見せてくれるつもりの顔だな。
「えーと、次は巻き付きかな?」
「先ほどの続きがまだ有る様ですわね」
聞いてみたら首を振られて、カトリーヌさんの言葉に頷いた。
……石も飲むとか言うんじゃないだろうな?
なんかちょっと恥ずかしそうな顔してるけど、今度は何なんだろうか。
「だ、大丈夫なの?」
なんかお腹の方から塊がせりあがってきて、喉が思いっきり膨れちゃってるけど。
顔がまた変形しちゃうから恥ずかしそうだったのかな。
あ、頷けないから両手で小っちゃい丸を作って伝えてきた。
まぁ大丈夫なら良いんだけどさ。
「おー、なんか黒いのが出てきた……」
クリスの口からぬらぁっと、真っ黒な何かがせり出してきた。
丸みを帯びた円錐状というか、端が細くなった円柱というかって感じの形なのかな。
「これは…… 先ほどの木を素材にして、弾丸を生成したという事でしょうか」
「サイズ的に弾丸っていうか砲弾って感じだけど…… まぁそういう事なのかな」
人間から見ればかなり小さい弾丸なんだろうけど、出て来てるのが私たちの半分くらいしかないクリスの口からだからなぁ。
一応伸ばさなくてもギリギリくわえられそうな太さだけど、ちょっと長いせいで変形させなきゃ前が向けなくなるっぽい。
「しかし炭と言うか黒鉛の様になっていますが、こうなるには相当な熱が必要な筈ですが……」
「まぁその辺は気にするだけ無駄なんじゃない?」
「そうですわね」
圧縮率の時点でどう考えても異常なんだし。
あれだけの事やってるんだから、中でとんでもない熱が発生しててもおかしくないんじゃないかな。
いや、おかしいか。まぁ何でも良いや。




