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森のエルフは過保護さん  作者: rurura
カララの町 《雑用編》
16/80

第16話 ララエルさんのはやとちり

◆◇◆◇◆



「しっかし驚いたな、四日掛かるはずの依頼を実質半日で終わらせるなんてどうなってんだ?」


 夕方の達成報告でごった返しているギルドへ、ララも依頼の報告に訪れていました。


「言ったでしょう大丈夫だって。 だてに私達エルフは悠久の時を生き抜いていないのよ」


「とは言ったってなぁ、実はお前さん飛竜でも持ってるのか?」


「そんな訳ないでしょ。 あれは一部の一族しか扱えないわよ。 ただ単に普通に走ったのよ。 小走り程度の速度でもすぐに休憩が必要になる様な人族でも四日で終わるっていう依頼なんだから、人族の全力疾走の数倍の速度で休まず走ればすぐに終わるわ。 簡単でしょ?」


 さも何でも無い事の様にララはアドニスさんにそう説明しました。

 でも、実はエルフの中でもそんな型破りな事が出来る人はそんなに多くなかったりします。 


 幼い時から森の中を駆け回る事が好きだったララエルさんは移動速度に関してはわりかし凄いのです。


「いやー、にわかに信じられねぇが、たしかに受領印があるしな。 お前さんって何気に凄いんだな。 魔物だっていただろうに」


「当たり前です。 ただでさえ私はエルフなのに、その中でも特に誇り高い【黒の森】出身ですからね。 それに魔物なんてほっといて先に行っちゃえば良いんですよ」


 ララはエルフ耳をピーンと斜め上に真っ直ぐ伸ばして【黒の森】を強調して自慢げに話します。

 ちなみに普通の人はたいていの魔物より足が遅いし全力で走れる距離も短いのでほっといて走り抜けるなんて出来ないんですけどね。

 なので毎回戦うかやり過ごすかしないとなら無いので、さらに時間が掛かる事になるのです。





「じゃあこれが約束の報酬だ」


「はい…………確かにあるわね」


 アドニスさんに手渡された報酬をしっかり確認してからララも答えました。


「しっかしお前さんも大変だな。 それは嬢ちゃんの生活費だろ?」


 アドニスさんはララが簡単そうに言っている依頼が実際にはそこまで簡単には行かないのを分かっているので、その事も含めて言います。

 単純に走り抜けただけと言っても魔法で補助しての事でしょうし、それだけの魔法なら膨大な魔力を使ったのも想像に難くないです。 たぶんララの魔力はもうほとんど残って無いでしょう。


「いえ、サハラと一緒に居る為よ。 こんなの全然大変じゃないわ」


 さっぱりとした顔でララは言い切ります。

 本当にこの程度は苦に思って無いのでしょう。


「エルフってのはあんまり見かけねえから良く分らんのだが、お前さん方は皆そんなお人好しなのかい?」


「貴方にお人好しとは言われたくないわよ」


「ぶは、ははははは。 そうかもしれねぇな!」


 そう言って二人はあの危機感の無い平和そうな女の子の事を思って笑い合いました。



 そのまま暫くは、これからサハラさんが出来そうなクエストを話し合いました。

 その話し合いも、ちょうど良さそうなクエストを何個か見繕えたのでそろそろお終いにします。



「じゃあ外も暗くなってきたし、今日はこれで帰るわね。 それではまた」


「おう、嬢ちゃんに宜しくな」




◆◇◆◇◆





 ララは運良く割の良い(自分にとっては)依頼を受けられたので、お金に余裕が出来て上機嫌で宿屋へと帰ってきました。

 夕飯時で忙しい店主に軽く手を振って挨拶して、サハラさんが居るはずの部屋に小走りで向かいます。



 コンコンと軽くノックをします。 返事がありません。

 寝てるのかな? と思って鍵を開けて中に入る事にしました。


「ただいま……あれ、サハラ?」


 でもララの予想に反して室内は無人でした。


(壁に杖が立て掛けてあるし、トイレにでも行ってるのかな?)



 暫く待ってみましたが帰ってきません。


「来ないわね。 水浴びにでも行ってるのかしら?」


 そう言えば自分も汗でベトベトだった事を思い出してサハラさんを探すついでに水浴びでもして来ようと思い、着替えやタオルを手に水浴び場に向かう事にします。



 余談ではありますが、普段だったらララエルさんは精霊魔法を使って体や服の汚れを浄化しているのでいつでも綺麗なのです。

 でも今日は昼間に魔力を使いすぎたせいで、いつもなら簡単に使える様な、生活で使う魔法程度も発動出来ない程いっぱいいっぱいだったりします。



 ですが水浴び場は基本的に個室になっているので、何部屋か使用中な事は分かりましたがサハラさんが居るかは分かりませんでした。

 とりあえず水浴びしてから帰ればサハラさんも帰っているでしょうと結論づけてララも開いてる部屋に入りました。

〈この宿は珍しい事にお湯も使えるのですけど、その為には事前に予約が必要だし別料金なのです〉



(さすがにもう帰ってるわよね。 そうだ! サハラがまだ夕飯食べてなかったらお金に余裕も出来たし今日は何処か外で食事するのも良いわね)


 水浴びを終えて、濡れた髪をタオルで拭きながらララはそんな事を考えつつ部屋に帰ります。





 ですが、部屋にサハラさんはまだ帰って居ませんでした。




「えと……おかしいわね……。 えっと……他にサハラが行きそうな所は……?」


 ララはさすがに心配になってきました。

 まず思い付いたのは隣の部屋、エリック達の所に遊びに行ってるのかもしれません。


 急いで部屋を出て隣のドアをノックします。

 ちょっと待ってみるけど返事がありません。

 さらに不安が増してきたので今度は強めにドアを叩きます。

 すると中から気怠げな声が聞こえてきました。



「……るっせーなぁ、誰だよ。 こちとらやっと依頼終わらせて今寝た所だってのによ」


 ドアの向こうでぶつぶつと文句を言っているのが聞こえてきます。

 その後のそのそと近寄ってくる音がして、やっとドアが開きました。


「っとに、誰だよ!?」


 不機嫌さを顔一杯に出してエリックが出て来ました。


「エリック、サハラは来てない?」


 額に冷や汗が滲み始めてるララが開口一番にそう聞きます。


「あん? 来てないな。 と言うか、あのお嬢様がここに来る理由が無いだろ」


 寝ぼけ眼のエリックは髪の毛をわしゃわしゃしつつ返事をします。


「そう……そうね。 分かったわ、起して悪かったわね。 それじゃ」


 ララはぼーっとしているエリックにお礼を言って今度は食堂に走ります。

 昼の依頼で疲れ切っているのだけど、もう歩いてなんて居られません。


 食堂は一度帰ってきた時に通っているけど、もしかしたら入れ違いか何かで見落としてるかもしれないし、居なくても店主が何か知ってるかもと期待しての事です。



 廊下を走って角を曲がり階段を駆け下ります。

 そして到着してすぐに食堂を見回しますが、サハラさんを見つける事は出来ずにさらに焦りが募ります。


 すぐに厨房まで駆け寄って店主に問い掛けます。


 まだまだ夕飯時なので厨房は忙しく料理中で、そこで右へ左へ動き回ってる店主に向かってララはカウンター越しに話しかけました。


「すみません。 サハラ……サハラ見掛けませんでしたか? 私の連れの女の子です」


「ああ? あんだってー!?」


 料理の音と食堂の雑踏に掻き消されて声が届かなかったようです。

 厨房は戦場だとはよく言ったものです。

 ララはその雑踏にもどかしさを感じつつもう一度、今度はもっと大きな声で問い掛けます。


「だからサハラよ! 私の連れの女の子見掛けませんでしたか!?」


「あー、見たよ! たしか昼も終りって頃に飯食いに来たな! その後出掛けてったが、まだ帰ってないのか!?」


「そうですか! ありがとう! もう少し探してみるわ!」



 それから宿内を見て回りましたが、見つからなかったので一度部屋に戻ってみました。

 そこでサハラの使ってるタンスを調べて見たら、いつもかぶってる帽子と財布が無い事に気が付きました!



「な……な……何て事! サハラが危ないわ!」


 別にただ出掛けてるだけかもしれないんですけど、ことサハラさんの事になると途端に心配性になるララエルさんはすでに完全にパニック状態なのです。

 すでにララの頭の中ではサハラさんが悪い男に捕まって助けを求めている姿ばかりがグルグル巡ります。


 すぐさま自分のベッドの脇に立て掛けてあった剣をひったくり、ドアを乱暴に開け放ち廊下を全速力で走り抜けます。

 その勢いそのままに階段を一番上から飛び降りて、食堂も駆け抜け、道に飛び出してすっかりと夜の帳が降りた町に駆け出しました。


 ちなみに階段ではララに驚いた人が転げ落ちましたし、食堂では皆硬直してましたし、道では飛び出してきたララに馬がびっくりして暴れ出してたりしましたが、ララはそれどころでは無かったので全然気が付いて無かったりします。



「サハラ! どこですか!?」


 夜の町を息を切らせながら懸命に走って探します。

 昼間魔力を使いすぎたので、もう魔法で体力を回復する事も出来ないので息が上がってしまうのです。

 それと同時に走り回りながらも通行人にサハラさんの特徴を伝えて見掛けなかったか尋ねているのですが全然見つかりません。


(まずい、まずいわ! もう一時間は探してるのに手掛かりすら見つけられないわ!)


 焦ってはいますが、息が上がって体力の限界を感じたので、少しだけ休憩しようと立ち止まってすぐ脇の壁に寄りかかります。

 額や首筋に流れる汗を拭いながら暫く息を整えつつ状況を整理します。


(これだけ探しても居ないって事は近場の大通りには居なそうね。 一度宿に戻ってエリックやチャスに手伝って貰った方がいいわね。 そうだ! ついでに途中でギルドに寄って情報を集めましょう)


 多少息も整ってきたのでララはギルドへ向かってまた走り出します。

 当然その間もずっとキョロキョロと周りを見回しながらです。


「はぁ……はぁ……はぁ……待っててねサハラ。  ……すぐ助けてあげるからね」



 息も絶え絶えにララはギルドまで来ました。

 走って来た勢いのまま、弾き飛ばす様にドアを開けて中に飛び込みます。

 勢い余ったドアが壁に当たって弾き返されて大きな音を立てたので、その時ギルドに居た全員が音のした方向へ振り向きました。


 そしてララのその姿を見て皆一様に驚いたのでした。


 何故なら、エルフと言えば『心臓を一突きされて、まさに死ぬその瞬間であっても彼らの美貌は変わらない』と謳われる程の存在なのに、今のララは走り回って汗だくですし、髪もぼさぼさ、さらに目尻にうっすらと涙を拭った様な後まであったりするのです。



 そんな周りの目線なんて気にもとめずにララは進みます。



(まずはサハラの情報が無いか聞かなきゃ……って、えぇぇぇえぇぇー!?)


 ララの目の前、部屋の中央辺りには浅黒い肌をした入れ墨男が居るのですが、なんとその男がサハラさんを自身の影に隠しているのです! ただしサハラさんの体は完全に影に隠れてて顔とかは見えないんですけど、特徴的な真っ白いド派手なローブが見えるからたぶん間違い無いのです。



(な……何て事!! サハラが(さら)われてるわ!)



 冷静に考えればそんな結論に至るはずが無いのですけど、焦りまくってパニックになってる上に全力疾走して酸欠なララはぱっと見悪人顔のイゴルさんをそのまま誘拐魔と決めつけてしまったのでした。


 実際の所イゴルさんは突然ドアを乱雑に開けて飛び込んできた謎の女からサハラさんを守ろうと自分の後ろに庇っただけなんですけどね。



「そこの貴方、命が惜しければ今すぐに消えなさい!」



 ララは少し腰を落として戦闘態勢を取り、剣の柄に手を添えながら言います。 まさに脅しです。



「え? 何? 何が起こってるの~?」


「何でも無い、少し後ろで大人しくじっとしていろ」


 そう言いながら男も腰を落として同じく剣の柄に手を添えました。

 当然大人しくって言ったのもサハラさんが怪我しない様に気を遣って言ったんですけどね。




(なんて事を! サハラに対して喋るな(大人しく)動くな(じっとして)ですって!? もう絶対許せないわ!)


 …………と、さらに誤解が広がってしまったのでした。



 二人はにらみ合います。 ジリジリとララが(にじ)り寄り、距離を縮めます。

 それに対して男も精神を集中していつでも動けるように構えました。




 そんな中、ギルドに居た者達は冒険者も職員もみんな壁際に退避したり、テーブルを倒してその影に隠れたりしながらこの突然の刃傷騒ぎを見守っています。

 ただし案外皆楽しんでいたりするのですけどね。

 ヒソヒソ話してる声に混じって「俺、エルフに三枚!」「じゃあ俺は男に七枚だ」なんて会話も聞こえてきたりね。


 あと、アドニスさんはもう夜なんで居ないみたいです。





(く…………気が散るわね。 それにあいつの強さが分からないのに魔力が無いのは痛いわね)




「おい、そこのエルフ。 何故突然斬りかかろうとする、盗賊団の仲間なのか?」


 イゴルさんが突然脅してきたララに疑問をぶつけます。

 しかしそれに対してもララは反発します。



(何を言っているのかしら、盗賊団は貴方でしょうに! 白々しいわね)



「消える気が無いのなら……その命、貰うわ!」



「問答無用……か、仕方無い!」


 その会話が開始の合図になりました。 二人とも剣を勢い良く抜き放ち、お互いに向かって素早く踏み込みます!

 ララは左下から右上に向かって得意の剣筋で剣を振います。

 しかし…………




(まずい! こいつ私より早いわ!)



 ララはとっさに振り抜こうとしていた剣を引き戻して相手の剣を受け止めます。

 金属と金属が打ち合わさる大きな音が響きます。

 そのまま二歩三歩と後ろに下がりもう一度仕切り直しをはかります。



(普通にやったら勝てないわね。 今の魔力量じゃ気を失っちゃうかもしれないけど……一か八か……魔法を使うしか無さそうね)



 そう思い、ララはもうほぼ残っていない魔力を集めようと精神を集中しだします。







「ちょっとまって~!」


 ララから見て男の後ろから、サハラさんのゆっくりした叫び声が聞こえてきました。


「ら、ララ? ララ! やっぱりララだ~」


 サハラさんはイゴルさんの影から顔だけをピョコっと出してララの方を覗きます。


「さ、サハラ無事ですか!?」


「それはこっちのセリフだよ~。 そんなボロボロでララこそ大丈夫?」


「サハラ、この女はお前の知り合いか?」


 さすがのイゴルさんもこの状況がさっぱり掴めません。


「うんうん、そうだよ~。 ララは僕の大切な人だよ~」


 


(ああ、サハラ。 私を大切な人だなんて……嬉しいわ)


 サハラさんの言葉にララはちょっと感動です。


「……じゃないわ! サハラ、その人攫いから離れて!」


 正気(?)に戻ってララはサハラさんに逃げるように伝えます。




「えぇ、違うよ~。 ……ララ、とりあえず落ち着いて下さい。 僕は大丈夫だから、ね?」


 ララの元にサハラさんは駆け寄って、剣を持っている手を握って優しく語りかけます。

 いつもの幼いイメージとはちょっと違うのでララはドキッとしてしまいます。


「え、ええ。 分かったわ……。 ほんとに大丈夫なのね……?」


 何とかララに落ち着いて貰ってから、サハラさん達はなんでララが突然斬り掛かって来たのかを教えて貰います。

 その話を聞いた後、今度はララへイゴルさんの事を説明しました。


 ところで、そもそもイゴルさんはなんで路地裏なんかに居たのかと言うと、最近町で誘拐や強盗をしている盗賊団が居るとの情報があって、自警団からそのメンバーを生け捕りにするように依頼が来てたのでそれを受けていたのでした。

 その盗賊団のメンバーを待ち伏せしていた所に、たまたまサハラさんが迷い込んで、しかもあまつさえ奴らがいつも目撃される方向に歩いて行っちゃったので慌ててついて行ったという訳だったのです。

「本当に申し訳ありません!!」


 話を聞いたララエルさんは、真っ青になってすぐさまその自慢の耳をぺったり倒してぺこぺこと平謝りです。


「いや、問題無い。 この娘を心配しての事だったのだろう? それでは仕方ない」


 すでにイゴルさんのこのセリフも何度目か分からないくらい繰り返しています。



「いえ! よりにもよってサハラを救ってくれた恩人にこのような無礼を働いてしまって申し訳が立ちません!」


 それでも謝り足りないとララはさらにまたまた平謝りを繰り返します。




「ら、ララ~、イゴルさんももう良いよって言ってるんだし、もう大丈夫じゃないかな~」


 イゴルさんがだんだんめんどくさそうな顔になってきたのをサハラさんは敏感に感じ取ってララにもうやめるようにお願いします。


「で、でも……」


「うむ、気にするな」


「そう……ですか……」


 なおもペターンと耳が垂れてるけど、ようやくララは謝るのをやめてくれました。



「ふ~、まったくララも意外とせっかちなんですね~」



「えー、でもそもそもサハラが書き置きもしないで居なくなっちゃう……から……」


 ララは言ってしまってからハッとします。

(ぁぁ、サハラは字が使えないんだったわ……)


「う……うん、ごめん。 今度は気をつけます」


「え……と、ごめんね! 今のは気にしなくて良いからね?」


 サハラさんがシュンとしちゃったのでララは慌てて訂正します。



「ではサハラ、連れに会えたようだし俺はもう行くぞ」


  そんな二人にイゴルさんはすでに次の仕事として受けたらしい依頼書片手に話しかけてきました。


「あ、はいです。 今日は助かりました。 本当に色々ありがとうございました~」


「私からも感謝を。 それと謝罪を」


「うむ、ではな」


 イゴルさんは一度頷いて、そして出口に向かいはじめした。

 でもその途中でふと気が付いた様に振り返り――


「そうだ、サハラ。 お前は冒険者なのか?」


「はい、まだFランクですけど冒険者です」


「うむ、そうか。 ではいずれまたな」


 そう言って今度こそ出て行きました。




「じゃ、ララ。 僕たちも帰ろう」


「うん、そうね。 帰りましょう」


 そうして、なんだか心身共に疲れ切った表情のララと一緒に、サハラさんも帰り始めたのでした。







◆◇◆◇◆







 二人が帰った後のギルドでは…………。




 冒険者A「で、結局あれはなんだったんだ?」


 冒険者B「エルフがあの少女に男を寝取られたんだろ?」


 冒険者C「で、それを知ったエルフがここまで追っかけてきて心中をはかったと……」


 冒険者A「マジで!?女怖えー!ちょう怖えー!」


 冒険者D「…………あの男……ロリコンか?」


 冒険者E「それは良いとして賭はどうなったんだ?」


 冒険者一同「やっべ、すっかり忘れてた!!」



 夜のギルドではそんな話題でもちきりだったとさ。



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